ボリショイ劇場 ジゼル


1999年5月30日(日)

配役

ジゼル:アナスタシーア・ヴォロチコヴァ
アルベルト:アンドレイ・ウヴァーロフ
ヒラリオン:O.Iu.オルロフ、
ベルタ:S.Iu.ティグレヴァ、
バティルダ:M.A.イスプラトフスカヤ、
公爵(バティルダの父):A.E.ロパレーヴィチ、
ヴィルフリード:セルゲイ・ボブロフ、
ジゼルの友達:
マリヤ・アレクサンドロヴァ、L.V.エルマコーヴァ、M.A.ジャーロヴァ、O.P.ジュルバ、A.Iu.レベツカヤ、エカテリーナ・シプリーナ

ミルタ:ニーナ・スペランスカヤ
二人のヴィリー:S.Iu.ウヴァーロヴァ、O.O.ツヴェトニツカヤ、
パ・ダクシオン:
ニーナ・カプツォーヴァ、S.V.ルデンコ、A.I.ツィガンコーヴァ、ジュ・ユン・ベ、A.A.ヴォイチューク、A.A.エヴドキモフ、P.S.カズィミルーク、デニス・メドヴェージェフ

指揮:A.ソトニコフ

演出:ヴァシーリエフ


一幕目のジゼルは村娘の可愛らしい恥じ入った、それでいて本物の恋に出会えた喜びをヴォロチコヴァは謳歌している。素直な明るさ、おずおずとしたそれでいて激しく燃え上がる恋心。細かいところまで繊細な動きと時に恋する乙女の大胆さも見せてくれる。
二幕目に入って、妖精となったジゼルの儚さ、死んでもなお愛するものをどうしても救いたいという心を繊細に美しく歌い上げる。
感動的な優しさと冷え込んでくるような冷たい細かさが手足、体の動き全体を通じてきてこちらに訴えかけてくる。
素晴らしい抒情性。素晴らしい表現力、静かな踊りの中で、ジゼルの愛の深さと悲しさをあくまで歌い上げるヴォロチコヴァは流石にボリショイ劇場総裁のヴァシーリエフがペテルブルクのマリンスキー劇場から引き抜いて来ただけのことはある。
普通、2幕目では妖精の女王ミルタが大きな役割を演じ、プリマであるジゼルと絡み合って競演することになるのだが、ミルタの影が薄いほどだった。
最後のシーンの透き通るような儚さと王子を救ったジゼルの安堵がしーんと心に伝わってきて、涙がホロリとこぼれた。


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