電話&Fax: 06-6222-2010
住所:〒541-0048 大阪市中央区瓦町3-2-15
12:00〜13:30、18:30〜22:00(L.O.) 定休日:日曜日
2012年3月
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この回の点数評価は<8、2、4.5=14.5点>
日本でフランスの雰囲気をもっとも良く感じさせるレストラン
食べたもの
アミューズ◎イカとタマネギ、トマトのティエル
Tielle a la setoise
前菜◎カスレ風
Le cassoulet moderne
魚料理◎鱈のコンフィ ソース ア ライユ
Filet de morue confit a l’ail
メイン◎子羊肉のロティ
Agneau en pistache
デザート1ミアスのクロメスキ
Cromesqui au millas
デザート2◎コロンビエとシブースト メープルシロップのクスクス
Perles de colombiers glace au sirop d’erable
小菓子◎カヌレ、クルスタード オ ポンム
Cannelet et Croustade aux pommes
メニュには地方料理名が並ぶが、高田シェフの手にかかると換骨奪胎。出された料理には(少なくとも見かけは)元のイメージが全くない。高いレヴェルで洗練され、オート・キュイジーヌに変身。店名La Cime(=頂上)に偽りなし。
たとえばカスレ。確かにインゲン豆とお肉の組合せた煮込みだが、美しいサラダ。イカスミで黒く塗った鰊の卵や豚足のチップが入っており、ユーモアと少々のエグさを備えた個性がある。
メインも同じ。鱈はプリプリで極上の仕上がり。それだけでもおいしいのに、ほんの少しニンニクの香るソース兼スープを加えることで、世紀の変わったことを感じさせる昇華が起こる。
デザートも相変わらず好調。揚げたてのクロメスキは冷たいチョコアイスの粉との組合せ。コロンビエはシロップ漬けフルーツ入りの焼き菓子とのことだけど、アーモンドの焼き菓子にフロマージュブランを乗せてシブーストにし、シロップで赤くそめたりんごやフランボワーズ添えられているので再構築系か。小菓子のリンゴのパイがまた絶品。
あえて難点をいえば、メニューが難しい。フランス語で料理をイメージして作っているから仕方ないけれど、日本語だけでは全然わからない。クロメスキは地方料理名のようだけど、ドーナツとどう違うの?肉料理はピスタチオが使われているのかと思ったが、アニョー・アン・ピスターシュという料理名とのこと。こちらのリテラシーも問われる。
が、ここでは小難しいことを考えず、料理をそのものとして味わうのが幸せへの道。
料理に比べ、サーヴィスはかなりお寒い。基本、料理をただ運ぶだけ。頻繁に行く客とそうでない客にたいする対応の差が激しい。ここまで料理とサーヴィスの格差が大きいレストランも珍しい。
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