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宝塚星組公演
『エリザベート』
宝塚大劇場

 15日〜19日目の感想 2幕
(1)

 
 ★第2幕★
★第1場A キッチュ
 リカちゃん(紫吹淳)のルキーニはアドリブはしないもの・・・・と思っていたので、19日の15時で突然BirthdaySongを口ずさんだ時は驚きました。何事?!って思ったらリカちゃんご本人のお誕生日だったそうで、、、おめでとう!!
 なんだかご機嫌なルキーニでした。「信じられるぅ〜?(@_@;)」の言い方が気に入ってます。
 さて、星組の美女達は(鷲草・舞路・しのぶ・飛鳥井・万理沙・白鳥・羽純秋園)です。中で私のお気に入りはにゃんちゃん(羽純るい)です。目線とか
キリッとしているんだけど、でもどこかやっぱり可愛い。(*^^*)スペインの美女なので、長いドレスの裾を持つ姿もなかなか決まってます。裾を持ったり離したり・・・という仕草をついつい観てしまう。そして、もう一人、どうしても視線に入ってくる美女・・・それはニホンの美女ですぅ。(さてだ〜れだ?^_^;)

★第1場B ブタペスト戴冠式
 トートが冠を授けるのは滅亡への一歩だから。あのまがまがしい指サキに注目です。最後暗転する直前の指サキがト−トの妖しさを高めています。お顔の表情と指サキは最高なんですが、初日付近は何を言っているのかわかりにくかったです。でも2週間たって、かなり改善されています。「おまえ自らが」とか「歯車を」などの聞き取りにくい言葉をはっきり丁寧に歌ってらっしゃるようです。

★第2場 ラビリンス(迷宮)
 トートってルドルフを利用してるんですよね?シシィに死をのぞませるための策略の一つとしてルドルフに近づいているんですよね?実はそうじゃなくてルドルフがシシィの鏡で似ていて「死」にあこがれるところがあるからトートが友達なのかなぁ〜とも思いました。でも、やはり革命を煽るためにルドルフを利用するために近づいたというのが近いかなぁ。
 トートが、ルドルフを、どういう子なのかなぁ〜と観察していると、なんだか寂しそうにしているので、「友達になってあげるよ。」と優しくでも妖しく近づ
く。ルドルフが自分を見ていないときは「利用できそうだ・・・。」というような満足げな表情ですし、ルドルフが「ネコを殺した〜。」と言ったときのワンテンポ遅れてゆっくりと振り向き、おもしろそうにルドルフを見つめる表情、そしてちょっと腰掛けてひじをつきルドルフを見つめる風情が絶品です。
 ここのお歌はすごくスローなのとやはり低い音程が続くのでなかなかおつらそうですが、一言一言をゆっくり丁寧に発声されているので、やはりこちらも初日よりもよくなっていると思います。
 ゾフィー達が入ってきて、取り巻きの一人の足をひょいっとひっかけるところ、大好き。全く表情を変えずにひょいっと足をひっかけてほんのちょっぴり「ば〜か。」って顔をするのがいい。死神だからこういう事でオーバーアクションはしない方がいいと思うし、このほんのちょっぴりが効いています。

★第3場 ラビリンス(ゾフィーのサロン)
 やってきました、この場面。星組上級生の濃ゆ〜い演技を隅から隅までご堪能ください。ハッチさんのお茶目な伯爵が気に入ってますし、そしてここにも従僕の司祐輝くんが出ています。ナバさん(真中ひかる)の大司教様はちょっと声が大きすぎるし甲高いのが難ですが、それ以外はいい味を出してくれています。ミッキさん(千秋慎)は今回綺麗な公爵様ですよねぇ。おひげをつけるとなんか可愛い。神田智・雅景・にしき愛の綺麗所もがんばって老け役を更にコミカルに演じています。
 タキちゃん(出雲綾)のゾフィーは、これまた自然な老け方で、更に「取ったこと(娼婦の出前を)あるのねっ、大司教さまっ。」の「大司教さま」の言い方が何とも言えなくて大好き。ここは毎回自然な笑いが起きます。
 みんなで「勝ち抜くぞ〜」と言った後、ゾフィーの周りをお取り巻きがヨロヨロと回るんですけど、あれって何なんでしょう?友達は「年を取っていることを見せているんじゃないの?」って言うんですけど・・・・。そうかなぁ?

★第4場 王宮の食堂
 2羽の鳥さん(音羽涼・真飛聖)のトウ使いはさすが。ターンした後にふんわりと余裕があるのがいいですね。二人が下手袖で腰の羽と被り物を取って、身支度しているところもよく観察していますが、いそいそとしていて可愛い。19日15時はオトコちゃん(音羽)の羽根がなかなか取れなくて、思わず手に汗握ってしまいましたが、なんとかギリギリセーフで取れました。その後走り出てくるオトコちゃんは心なしかぎこちなさそうでした。
 話題の男役のマデレーネ(眉月凰)は、19日に観たときは目元のお化粧が青色ではなくなっていました。ワイン色というか茶色というか、そういう系統のラインに紫のシャドウだったと思います。この方が妖しくていいと思いました。
ご本人、まだ女らしくする事に一番力を注いでいるみたいなんですが、そろそろ皇帝を誘惑する時に妖しさが出てきてもいいのでは?だんだんとよくなってきていると思います。
 フランツ皇帝(稔幸)は、終始気むずかしそうにしていて最後ついついキスしちゃったという感じなんですけど、どうせなら、黒天使の色香に本当に迷ったというよりは、黒天使に操られてフラフラと・・・という事にして、もっと分かりやすい演出にしたらいいのになぁ〜と思ってます。例えばフランツの後ろでトートばりの妖しい指サキで、マデレーネが操るみたいな。今のところこの場面、思ったよりはサラッとしていると感じてます。

 マダムヴォルフ(鈴奈沙耶)には期待しているんですが、今一つといったところ。肝心の歌がどうも音域が合わないのか裏声になったときしか聞こえてこない。いつもがんばれ〜と応援しながら聞いております。最後の「チャオ!」はなかなかいいです。ルキーニがすんごい嬉しそうな顔をするんですよね。19日の15時に鳥さんの羽根の一部がマデレーネの入っている浴槽?の近くの目立つところに落ちていて、あらら?と思っていたらルキーニがなにげに拾ってピラピラと振ったりしてさりげなく浴槽の中に落としていました。こういうとき、ルキーニは自由に動けるのがいいですね。リカちゃんもルキーニとして自由に動いていたと思いました。

★第5場 王宮のエリザベートの運動の間
 シシィに「死ねばいい。」と言うまでは、シシィは医師にトートが化けているとは思っていないんですよね。トートは多少さぐりながらシシィから「生きていけない。」という言葉を引き出し、「死ねばいい。」と勝ち誇った様にコートと帽子を脱ぎ捨てる。「死ねばいい。」のときの勝ち誇ったような表情がすごくいいです。
 で、せっかく1幕の「行こうよ〜二人で〜」と誘われて心が揺れていたシシィなのに、ここではただただ突然の事に驚いてトートを怖がってすぐに
「待ってよ!」と歌い出しているのが残念。ほんのちょっとでいいから、、、たとえば「死ねばいい。」と言われてトートだったと分かり、驚くけど激しく誘われてちょっと心を揺らして欲しいなぁ〜というのが私の願望です。
 結構激しく動くというのに、最後トートは短剣をブーツから出してきます。あの短剣、相当柔らかいものでは?と思ってます。


   
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