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宝塚星組公演 『皇帝/ヘミングウェイ・レビュー』

TAKARAZUKA1000days劇場
1998.10.10 初日挨拶

 内容は出来るだけ元の内容に近いものを心がけていますが、話された方の言葉そのままではありませんので、その点をご承知くださいませ。m(__)mペコ



 パレードが終わり、幕が降りてきましたがすぐに止まり、また上がりました。1000days劇場にはスルスルと床から上がってくるマイクがなく、胸につけたマイクのままで話すようです。まず初めに拍手と共に組長ハッチさん(夏美よう)が前にでてこられました。

☆★☆ 星組組長 夏美よう さんのご挨拶 ☆★☆
 みなさま本日は星組公演初日をご観劇いただきありがとうございました。星組生にとっては初めての1000days劇場での公演です。
 私たち星組が今年の春この劇場ができるまでの間、格調高い帝国劇場の舞台を踏ませいただいた事は誇りではありますが、こうして宝塚のためのわたしたちの舞台に立たせていただける喜びは口では言い表せない程です。
  今、この1000days劇場の舞台で我らがトップスター麻路さきと共に、このメンバーで公演出来るのもあと1ヶ月半です。千秋楽までの間、一瞬・一瞬を大切に力を合わせてみんなでがんばってまいります。
 そして、この公演での星組の目標”心も元気、体も元気、だから舞台に全力投球”のスローガンの下、全員揃って千秋楽まで元気にがんばってまいります。それではここでお待ちかね、心優しい麻路さきがご挨拶いたします。

☆★☆
 
 ハッチさんが話しておられる間、マリコさんが呆然と立っておられるように思えました。熱演の三時間だったのでその緊張感から解放されたからか…、とうとう初日を迎えた感慨からなのか、見ていてジーンとしました。目の下が光っているのは汗だったのか…もしかして涙だったのか…。

 ハッチさんに紹介されてマリコさんが前にでてこられました。大きな大きな拍手がおこりました。
 今回はマイクが床からでていないので、マリコさんは舞台の縁ギリギリに立ってご挨拶。すごく重い羽根なので頭をさげたときに前にバランスを崩したらどうするのぉ?とハラハラしました。

☆★☆ 星組トップスター 麻路さき さんのご挨拶 ☆★☆
 本日はご観劇ありがとうございました。
 3月に帝国劇場公演があり、その後で私事ですが退団発表をさせていただいて、今日自分の芸名としては最後の初日を迎えるまで、あっという間だった気がします。
  1000days劇場のまだ形の無い時から、ここの前を通ると、”あぁ、ここの舞台に立つんだなぁ”と思い、4組目の星組が来る日が来るのだと思っていました。
  何も無いところからこうして劇場が出来て、こうして作品が出来て、そしてみなさまと共にする空間が出来るまでがびっくりするくらい短い期間でした。本当に先ほど組長さんがおっしゃったように一日一日を大切に、私は最後の千秋楽の11月23日まで麻路さきとして燃え尽きたいと思っております。
  そして、ここにいるメンバーと一緒にやれるのは、この1ヶ月半だけなので…(一気に涙ぐみだすマリコさん(/_;)涙声のまま)…本当に必死になってやりますので、みなさまどうか最後までよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。m(__)mペコ

☆★☆

 もう一度パレードの音楽が流れ、マリコさんは隣の優里ちゃん、ノルさんと笑顔で顔を見合わせてから歩き出しました。ご挨拶の最後の方で涙ぐんだマリコさんですが、最後の「ありがとうございました。」では立て直し、満面の笑みを見せてくれました。そして、客席と舞台と一体となった暖かい空気が流れる中、静かに幕が降りました。

 客席が明るくなっても「絶対に出てくるまで続ける!」という客席の強い意志の感じられる大きな拍手が続き、しばらくたってもう一度幕が上がりまし
た。
 マリコさんは上手下手の花道に立つ子達が全員花道に揃うのを待ってから、一歩前に出て「ありがとうございました。」とご挨拶。にこやかに手を振りながら初日の幕が降りました。

 『皇帝』も『へミングウェイ・レビュー』も、マリコさんの最後に相応しい華麗で時に重厚に、時に軽やかな、熱いモノの流れている作品です。
 初日を見ていてマリコさんの充実振りが強く感じられ、心から誇らしく思えました。

  ★Nifty−serveより転載★

   
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