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星組公演 
『武蔵野の露と消ゆとも』
青年館観劇前チェック!(1/2)


 青年館が初日を迎えて今更なのですが、バウ『武蔵野の露と消ゆとも』の私なりのチェックポイント報告でおじゃります。
 私が青年館公演を観劇するのはもう少し先ですので、その前の発言であり、青年館での変更点を考慮しておりませんことなど、どうかお許しくだしゃりませ。

 あ、ここから口調は普通に戻します。(^^;)

 星組バウ公演『武蔵野の露と消ゆとも』初見ではその静かな中に張りつめた緊張感と、まばゆいまでの美しさに酔いしれ、観劇後ははらはらと涙を流していた私ですが、観劇回数を重ねるにつれ、やはりいつもの通り「ここはチェックするわよ〜毎回〜。」みたいな部分が出て参りました。そこで、観劇時になんだかいつもチェックしてしまっていた部分をつらつらと書き連ねてみたいと思います。

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第一幕 君を頼りに世をば渡らん

第一場 プロローグ
★最初に並んでいる人々は、第二幕のエンディングでも同じ役の方もいらっしゃいますが、違う方もいらっしゃいます。そこでチェック!
 ここでは京都守護職の酒井役のまゆみちゃん(にしき愛)ですが、第二幕は明治天皇なので雰囲気ががらりと変わります。
 孝明天皇のミッキさん(千秋慎)は横に老公家の九条のマンちゃん(万波紫帆)と久我の彰かずきちゃんとセンター奥に雅やかに立ってますが、二幕では3人共武士です。ミッキさんは徳川慶喜だし。
 橋本実梁(麻路さき)は背中に金色に輝くたれ布(正式名は分かりません。)をつけていますが、有栖川宮親王のかよちゃん(朝澄けい)もつけています。が、確かフィナーレではついていなかった。
★弓を持って激しく躍る実梁はんですが、彼が出てくると周りの人々はさささ〜と避けます。危ないもんね。で、踊り終わると従者である孫之介にその弓をさりげ〜に渡します。弓を渡すことなんか露とも思っていないかのように、でも確実に渡すのだった。
★出てきた和宮さま。(白城あやか)でてきたときからなんともいえないうるうるうるうるした目で実梁さまを見ています。「瞳の色にはプロローグでさえ想いが現れている」のでありました。
★近づこうとする二人をさえぎる二人組1と2。1は星組ではおなじみハッチさん(夏美よう)の岩倉と、その妹紀子のちよさん(朋舞花)のコンビです。和宮をうながすようにする紀子と、実梁に嫌み光線をビシバシとばす岩倉のコンビは最強です。2はタキちゃん(出雲綾)の天璋院と、きっつい目をした滝山(貴柳みどり)のお局コンビがこれまた見事な邪魔っぷり。どちらを見るか悩んでしまいます。

第二場 桂御所・庭園
★裸足で逃げようとしたところで実梁と出会い、すまして去ろうとする和宮さま。その和宮さまの「裸足」を目の端で確認する実梁がお茶目。
★そんな和宮をおかしそうに見ている実梁に和宮が「実梁っ」とかみついてきた途端、和宮の緊急事態を察してあわてず静かにまずは近従の孫之介に「はずさっしゃれ・・・。」とうながす。この「孫之介、はずさっしゃれ。」の言い方が大好きなんです。何故かはわかんないけど、とにかく好き好きさんです。
★実梁がはかせてくれた木靴が大きかったのか、片足が脱げてしまう和宮。わざとらしくなく自然な脱ぎっぷりを毎回チェック!

第三場 江戸城・吹上御苑
★上手からパタパタと走り出てくるさえちゃん(彩輝直)の将軍家茂。可愛い顔して言うことは結構すごいんです。(*^^*)
★でもその後の滝山の言うことの方がもっとすごいです。しかも滝山はポッポさんなので更にすごく聞こえるのでした。

第四場 小御所・東廂の廊下
★いやもう、幕府側のお二人(にしき愛・司祐輝)のやらしい言い方がたまんないです。司くんが紀子に嫌みを言うときなんかもうすごいんですもん。まゆみちゃんも「その話は、みどもも存じておるぞぉ。」なんて言っちゃってますが、この人が後で明治天皇をねぇ〜〜〜と感慨深いものがあります。
★幕府の二人にさんざん嫌みを言われた後の紀子の「おにいさんっ。(`ヘ´) 」とっても感じが出ていて心地よいほど。その後の二人の会話は「うたかたの恋」を再現したかのようで息もぴったり。なんて似合いの兄妹なんでしょうか。

第五場 小御所・上段の間
★立ち去る紀子の裾さばきがお見事です。(長い袴で大変だと思うのよね。)
★入れ替わりに入ってきた実梁、座る前に相対して座る岩倉と目線をあわすとバチバチと火花が飛び散ります。片や和宮降嫁を阻止したい実梁と、家の隆盛と己の出世の為に和宮降嫁を押し進めたい岩倉ですからそれはもう〜〜。
★孝明天皇のそばに控える九条&久我の両公家さんが可愛い。ご観劇の方の記憶に必ず残っているであろう「公武、がった〜い。公武がったいやぁ(^◇^)」のマンちゃんは、実梁が「お待ち下さい。」と待ったをかけると(侍従風情が何を言うかぁ。)とでも言うように「橋本の侍従、な〜にぃ〜かぁ?」と言います。この「な〜にぃ〜かぁ?」の言い方が何ともいえず、毎回楽しみでした。
★「世のために説得するのが家の者のつとめ。」と反撃されている実梁を幕府の役人の司くんが超陰険な目でニヤニヤ見ています。ここもチェック!
★わいわいわいわい討論していた公家衆・お武家衆ですが、天皇さまの「勅令・・・」の声で即座にさ〜〜っと頭をさげるところがなんか好き。実梁はんもあわてて頭を下げるのでした。そのメリハリがなんともいえないとでも申しましょうか。

第六場 小御所・東廂の廊下
★有栖川宮に紀子が例のなが〜い挨拶をします。直訳すると「ごきげんがおよろしいようで、おめでとうございます、と、こんな私が失礼かと存じますがお祝いを申し上げさせていただきます。」とでもなるのでしょうか。
 吉本新喜劇の定番ギャグ「ごめんやっしゃ、おくれやっしゃ。」の語源はこれでは?(^^;)・・・とちょっと思ったりして・・・・。
★朝廷へいつか政権を取り戻す夢を有須川宮に熱く語る実梁。基本的にはいつの間にか熱く語っていてそんな自分に「はっ」と気がつきちょっと気恥ずかしげに「そないな夢を見ておりますのや。」としめる実梁。そんな実梁に「顔は笑っておじゃるが目が笑ってない。」と宮は言います。
 この、「はっ」とするところが抜けたことがありました。さっきまで凛々しく語っていたのに突然に目をへの字にして笑う実梁はんを間近で見てしまい、思わず吹き出しそうになったのは私です。だってその目が思いっきり笑っているんですもん。以後、もう一度その表情にお会いできないかなぁ〜と期待しているのですが、その後はちゃんと「はっ」として、ノーマルに笑いなさるのです。それでいいんだけど、でももう一度見たい〜〜!への字の実梁はん(^O^) 

第七場 桂御所・庭園
★耐える男 橋本実梁 しかし、「和宮さまを。両の腕にかきいだき・・・。」と言うときものすごく生き生きして見えるのは気のせいでしょうか・・・。
★連れ舞で扇をハラリと落とす和宮。実梁が拾うときのいとしそうな顔がいいんです。でもってそれを和宮に渡すときに手が触れないかなぁ〜とチェック。
★「関東に参ります。」と和宮が言うと、実梁はがっくりとなり、しばし沈黙。そしておもむろに扇を閉じてその場に控えます。そして暗転。二人は顔をあげている訳ではないのですが、うつむいた表情にぐっとくるのでした。

第八場 江戸城・大奥
★「奥医師の多紀安常」と聞くと「ゾフィー様のところにいるドクトル・ゼーブルガー」を思い出すのは私だけでしょうか・・・?
★この多紀安常と滝山。同じ「たき」がつくせいなのか、二人ともすっごく怪しい人なんです。特に滝山。ひな(美椰エリカ)に「良薬は口に苦し。ほほほ。」なんて言いつつ「ささっ。」と毒薬を勧める手つきなど、最高です。で、ひなが飲むのを確認した時、多紀と滝山の「たき2」コンビは目と目を合わせるのでした。
★人知れず殺そうとしたひなですが、なんと家茂本人が登場してしまいます。あわてて喜世(しのぶ紫)を殺して下手人にしたてる滝山。自分が殺したのに、すまして将軍に「下手人はこの滝山が始末を・・・オホホ(`O´)ムネハリ」と得意気に報告するのですが、即座に将軍に「滝山〜〜っ!(;O;)」と怒鳴られます。
 なんだバレてるんじゃん。そりゃ、あれだけ怪しい表情で控えていたらねぇ・・・・気づくよねぇ・・・・シミジミ。
★「ひなは、誰にも渡さんっ!」と覆い被さる家茂。さえちゃんの熱演に涙する場面です。で、お願いだから、後3秒、綺麗なさえこちゃんの泣き顔にライトを当てておいてください。>照明さま 消すのがちょっと早いと思うの。 

第十場 下諏訪・和宮本陣
★実梁と二人きりになった和宮。「最後に頼みがある・・・・。」とまたまた実梁にお願いを言い出すのね・・・と思ったら「今宵一晩だけ・・・」といきなり大胆なご発言をなさいます。「え?なになに?今宵一晩だけ・・・なっなにを?(*^_^*)」と期待に胸がふくらませる私。
 なのに、なのに、「笛を吹いていて欲しい。」となっ!
「ま〜〜た、笛なの?しかも外で!一晩中!立ったままでぇ?!そんなご無体なことをぉ〜〜(/_;)」と毎回つっこみを入れて楽しんでおりました。(^O^)

第十一場 江戸城・大手門前
★「実梁の顔は、もう見とうないのや!」と和宮に言われ、最初驚く実梁ですが、すぐに和宮の真の気持ちに気づきます。周りではこの事をやいのやいのと騒ぎ立てられているのですが、二人には聞こえず、二人の視線は激しく絡み合います。このときの二人の表情はどちらも見逃せません。
★この二人に気がついている人が二名。和宮の母観行院(城比呂絵)と庭田継子(羽純るい)です。二人の表情もチェック!
★久我のやらしい目がいいんです。岩倉のいやみったらしい目も最高。
★この場面の籠持ちは(英真・希・万波・眉月)の豪華メンバー。和宮を乗せて立ち上がるとき、前が早くて後ろが間に合わず、大きく斜めになったことがありました。あのときの和宮さまの体勢って・・・・。
★みなさん、書かれていますが一人、雪の舞い落ちる中躍る実梁の舞は、連れ舞と同じもの。視線の先で今はもう会うこともない和宮を探し、悲嘆にくれます。
 下手前列にいると、扇をパーッと広げた実梁さまの視線の先に自分がいる事があって「きゃ〜、ごめんなさい。和宮さまじゃなくって〜。」とあやまりたくなりました。
★降りしきる雪の量。結構すごかったです。千秋楽付近はあと数日ということからか、どんどん量が増して吹雪のようでした。最後にライトにあたった実梁さまのお姿のお美しいこと・・・・。


   
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