大劇場星組公演
『皇帝/ヘミングウェイ・レビュー』
ALICE’S TEA PARTY(4)
リーガロイヤルホテル「光琳の間」
1998/7/18(Sat)
司会「カリブの場面で、白いお人形の猫ちゃんをだっこしているんですけど、しっぽが動いているのはどういう仕掛けなんですか?」
麻路「あれは、ピアノ線で。かわいそうなんですけどね。最初、ぬいぐるみが来たんで、ふつう猫って絶対しっぽが動いているじゃないですか。だから何とかしたいなって思って。自分で手で動かしていたんですけどね、もろバレだから。ちょっと引っかけて、反対の手でぴっぴっぴっ。良く見ると右手の親指のところが、ぴくぴくっと。」
司会「それで立ち上るときに、その猫ちゃんのしっぽをきれいにたたみこんで、いすの上に置いて、ちゃんと頭をなでなでしてからダンスに行くんですね。」
麻路「細かい演技でしょう。やっぱり、ほったらかしにするわけにはいかないですし。うちの猫だったら、絶対にああしないとおとなしく座っていてくれないから。うちのは黒い子ですけど。言い聞かせないと。それでも絶対3秒ともたないんですけどね。いてね、いてね、いてねって、3、4秒はそこにいますよ一応。でもその後はだめですけどね。」
司会「それから、はじめのころ指輪をしてらしたんですけど、あれは?」
麻路「したいんですけどね、ヘミングウェイの指輪でしょう?ヘミングウェイのね、昔、TV番組で、ヘミングウェイ特集があって、イタリア戦線の場面があるじゃないですか。実際ヘミングウェイも九十何箇所くらい傷があったんですって、銃弾とかいろんな。それなのに、奇跡的に生還して評判になったそうなんですけど。そのときに体の中から取出したピストルの弾をお守り代りに、指輪に加工したっていうのが、その番組に出ていたんですね。で、あの時代はそういう人が多かったんですって、自分の体の中に入った銃弾の指輪とかを身につけていたって。一応、そういう指輪を作ったんですけど、ショーの早替りが多いのと、気がついたら全部、内側に飾りが来ちゃうんで、いざユリちゃんを持上げようってところで、すごく危険な状態だったんで、外したんですけどね。あと、重たいんですよね、踊るときに。」
司会「アフリカの場面で、3日目くらいからパイナップルがなくなりましたね。」
麻路「パイナップルね(笑)。あれも、踊りに支障があって、下を向くとズズッとね。振付の先生がつけた振りができなかったんですよ。頭が重すぎて。それで、頭を取りましょうということになったんです。)
司会「なんだか、観るたびに変わっちゃうので楽しみも倍増と言うか...」
麻路「でしょう。たくさん観てもらおうと思って、いろいろ変えてるの。」
司会「本当に今回のショーも早変わりの連続で、さぞかし大変だろうとかと思うんですけど、ヘミングウェイカクテルの場面ですよね、そちらから天国への早変わりがすごい早いですよね。あれは、事前に仕掛けとか?」
麻路「あれは、引っ込んですぐ着替えてるんですけど、ちょっと1ヶ所でも金具が引っかかったりとかすると、出遅れるという…。本当は曲が鳴りだしたら直ぐに幕が開いて、後ろ姿を見せなくてはいけないんですけど、日によって、ちょっと開くのが遅い日っていうのは、私がスタンバイできないって感じかな。全部とっかえなくてはいけないんですよ。すごい早変わりでも、上着だけ取り替えるとか、そういうのもあるんですけど、靴から全部取り替えなくてはいけないので、すごいスピードがいるのと。あとマイクを付ける時と付けない時と動きが違うんですよね。だから、その前の場面は付けてないんですけど、次の場面はマイクをつけないといけないんですよ。歌うから。そうなると、衣装を着ながら、マイクを衣装に付けてはいるんですけど、着たときにマイクをきちんと出して、手が入るような状態で出しながらああしてこうしてああしてってで〜〜ってスタンバイしてね。今のところびっくりするほど出遅れはしていないんですけど、日によって…あと、曲のテンポによってね。」
司会「天国の場面では長い間踊られたあとで、すぐ歌に入るんですけど、台詞が、私たちにとっては、うっと来るものがあるんですけど。あれは私たちへのメッセージという感じでしょうか?」
麻路「そうですね、ヘミングウェイの役として言っているのでね、あんまり急にそこだけ場面が変わるというわけでは無いんですけど、あそこは故意的に作っているでしょうね。だってヘミングウェイはひたすら踊りつづけませんからね(笑)。聞いたんですよ一応、作詞の先生に。ヘミングウェイですか私ですか?って聞いたら、ヘミングウェイだったら歌いつづける踊りつづけるって無いじゃないですか。もしかしたら、ちょっと踊ってたかも知れないけど。書き続けるとかね、そういう戦い続けるとかだったら分かりますけどね。あそこらへんになると完全に麻路さきとして歌っているし。でも前半、黒猫よとか恋人よさよならとか愛するパリよさよならとか、あの辺は全部ヘミングウェイですね。私、黒猫とさようならしようとか思ってませんからね。あの辺はヘミングウェイ、後半は私、前半の一番最初のころは、両方合体という感じで思っていただけたら、いいですね。」
☆お客様 その5☆
麻路「あっ、みんちゃん〜。遠いところありがとう。みんちゃん卒業しちゃうんですよこれで...。ありがとうね。大阪まではるばると...。たいへんだったでしょ。」
万里沙「終わってたらどうしようと思って車をとばして迷いながら来ました。(巨大スクリーンを見つけて、)私が...。」
麻路「そうでしょ。(場内笑)恥ずかしいでしょ?やっぱり。みんなね、星組のメンバー全部 あやちゃんの結婚式であれ見てるからね。羨ましいながらに自分が写るとなんか恥ずかしいでしょう?」
万里沙、スクリーンに映るようにカメラに向かって、にっこり(*^^*)V
ポーズ。(場内笑&拍手)
麻路「全然恥ずかしくないの〜〜(^_^;)みなさまにひとこと...。」
万理沙「あの〜、私もまりこさんと一緒に退団させていただくことになりました。退団同期になれてうれしいです。(*^^*)」
麻路「たいへんなんだよね。退団するのって...。案外忙しくってね。がんばろうね。」
万里沙「はい(*^^*)。あと、バウホールも。」
麻路「そうそう、『イコンの誘惑』だっけ?」
万里沙「そうです。『インコ』じゃなくて(^^;)。」
麻路「そうだよね。みんちゃんは『インコの誘惑』っていって、私はパッと最初に張り出された紙を見て、『イワンの誘惑』って何だろう? ほら、『イワン』って、ほら〜(^^;)...。」
万里沙「『イワンのばか』!」
麻路「『イワンのばか』ていう童話があるじゃない?
とうとうでたか...。って真剣に思ってたの。小池先生に『何の作品、何の作品?』
先生、『考えてる、考えてる。』っていってね。先生はこの間、エクスカリバー』、宙組さんでやったじゃないですか。メルヘンチックな作品に変わってきたんだな〜...
芸風が(^^;)と思って、この線でこれからいくのか?っていってパッと見た時に、『イワン』って読めたの。私には。『イワンの誘惑』か〜?(場内笑)うん(^^;)、『イコン』でしたけどね。お互いにね。」
万里沙「よろしくお願いします。m(_ _)m」
麻路「は〜い。ありがとう。(^_^)」
(万里沙さん退場、場内大きな拍手)
☆「ヘミングウェイ・レビュー」のお話☆
司会「フィナ−レ、威風堂々のメロディーにのって大階段を降りてらしゃるんですけれども、どのようなお気持ですか?」
麻路「そうですね。いや〜退団者だな〜って思うときありますね。白のね。迎えられて。余韻にひたれるっていうか、こう〜。階段を降りる最後の方ですか? 天国の門のせり下がりから上がって全部着替えて又マントを着て上に階段をもう1回上がって、せりの奈落に降りてから、普通の舞台の高さのところまで、約1階半くらいの長さがあるんですよ。だから階段が3あるのかな。で〜っと走りながら上がって、わって着替えて、又階段が〜っでしょう?上に着いたとき、あ〜やった〜と思ったら、は〜出なきゃ、出なきゃ。っていう感じで、ちょうどライトがあたって階段を降りだしたくらいから、ほっとできるのは...。それまでは、はいはいやった〜っていう場面が多いんで、その分、こうあまりにも感傷的になりすぎずにいいんですけどね。あのへんでちょうど客席も明るくなるじゃないですか?
他のところもね。場面によっては見えるんですけど、自分がすごいピュアーになったり、激しく踊っているとね。そんなに正視して客席をバーッっと見れてないんですけどね。あの時は簡単によ〜く見えるんですよ。客席が。だからあの時にハンカチを持ってこうとかさる姿を見るとね、『あ〜...。私、辞めるな〜』って。」
司会「それで、優里ちゃんのデュエットダンス。最後に魅せていただいて...。」
麻路「はい、もう力尽き果ててますけどね〜(笑)。なぜ左右に又リフト?」
司会「今回、リフト又多いですよね。」
麻路「多いですね〜。先生が一緒だったら同じリフトはなかったと思うんですけどね。」
戻る つづき
なみりん@☆ :「麻路さき☆お茶会報告」
Nifty-serveより転載