課題を背負った子 その1 体の弱いガムちゃん

一番体重が小さく、目に勢いがない!食べさせるとすぐに“おえっ”と戻してしまう。
案の定、2日後に死んでしまった。生命力のない子はいるものだ。
残念ながら人間の手に負えるものではない。冷たいようだが、あきらめるしかない。


課題を背負った子 その2 首が曲がってしまうグミちゃん

前ページの写真を見てもらうと分かるように、最初からぜんぜん首がすわらない。目つきも不安定。
首の曲がり方もしだいに激しくなり、とうとう180度までいってしまった!
つまり、止まり木に止まっていると首だけ逆さまについている
でも、本人は必死で口を開け、エサをねだる。「生きたいよう」と訴えている。
心なしか力がついてきたようにも見える。首も時々だけど起こしていることもある。
外に放すことは無理だろうが、最後まで見守り、生を全うさせてやりたい。

止まり木に止まっているのに
首は上を向いている!
でも食欲は旺盛。
その姿勢のまま必死にねだる。


課題を背負った子 その3 足にハンディのあるペプシちゃん

この子は最初から足が立たなかった。動くことは動くが、力が入らない。
よく見ると、人間の脛にあたる部分が曲がっている。もしかしたら折れているのかも知れない。
獣医の先生に教えていただいて、バンドエイドの粘着部分だけを使って、足を折りたたんだ状態で固定する。

どちらもペプシの足。右足と左足の違いがお分かりいただけるだろうか。
足を折りたたんだ状態で固定。

おまけに、この子は食が細い。スズメは“そのう”をめいっぱい膨らませているものだが、この子は食べない。
ちょっとでもたくさん食べると1分後に全部出す!長いものも飲み込めない。
だからちょいと大きめのミルワームなんぞ食べたら、そのまま口が閉まらなくなってしまう
しかたないので、“ペプシちゃんスペシャル”のエサを食べさせる。
なに、基本食に細切れにしたミルワームを混ぜて、それを「育ての親」という給餌器具でやるだけ。
少しずつこまめにやると何とか食べてくれる。


課題を背負った子 その4 ツンツン頭がキュートなコーラちゃん

そこそこ大きくなっているのにいつまでたっても頭の毛が展開してこない
まあ、生きていくのに支障はないから、放野できないなどということはないのだけどね……でもね……。

前から見るとツンツン! 横から見てもツンツン! 上から見たら……
あら、地肌が!


この子たちのお陰で救護の技術を身につけさせてもらっている。
感謝、感謝。


こんな子たちだけど、本人たちは全く屈託がない。大の仲良し!
特に唯一何の課題もない「あめちゃん」と足の弱い「ペプシちゃん」は仲が良く、よくくっついて止まっている。

左から、首曲がりグミ、ツンツンコーラ、あめ、足折れペプシ


仲良しの「あめ」と「ペプシ」
おや、あめちゃんたらペプシの手を握っちゃったりして……
あ、そっち怪我してる方だから気をつけて!

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