◆ 京都 京阪杯(G3)芝1800m ◆
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レース前のコメント栗田師「ハンデは思っていたより1キロ重いな。オフサイドトラップ(新潟記念で同馬の鼻差2着)が天皇賞を勝ったから、その分見込まれたかな。前走が強い勝ち方だったし、短期放牧明けだった前走より走れる状態。楽しみにしている。」 粕谷助手 「ハンデは予想より1キロ重かったが、力関係から仕方ない。ひと息入った前走も強い内容。ここは狙いのレースだけにキッチリ勝ちたいね。馬体も前走以上に減らなきゃ大丈夫。」 「前走は強い勝ち方だったし、ここにきて持っている力をフルに発揮できるようになった。」 「今朝(27日)4時に出発しました。昨日は角馬場で乗ったが、落ち着いていたし、雰囲気は良かった。大幅に馬体が減っていなければ大丈夫。好勝負してくれると思う。」 野上助手 「単走の形になったけど、中2週だし、先週も追っているから問題ないと思う。ハンデは見込まれたけど、相手関係からみて仕方ないだろうね。当日、430キロ台なら文句なしだが、極端な馬体減りはないと思っている。期待大だよ。」 「ブリンカーを着けてからは直線でフラつくことがなくなったのが本格化の要因。前走の内容を見ても決め手を生かせる京都コースは合うし、馬体さえ減らなければ楽しみ。」 |
調教11/19 助手 美坂 2回 36.5-24.5-12.5 末一杯11/25 助手 美坂 2回 37.2-25.2-12.9 末強目 ・前走は輸送で減ったもので馬体は回復している。サラッと流す程度の調整だが
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パドック |
前走では京都での1600万条件戦を快勝し、正真正銘のオープン馬となる。で、次のレースは当初では福島記念であったが、レース間隔、馬場状態、コースとの相性等を考慮した結果、再び京都の京阪杯となった。福島はかなり馬場が荒れているから良いんじゃないでしょうか。とりあえず福島記念には登録だけはして、付いたハンデが55kg。こんなものかと思いきや、京阪杯で付いたハンデが56kg。同時期のハンデ戦のくせに、なんで違うんだー。でも、メンバー的には手薄でこのハンデでも何とかなりそうな感じ。
鞍上は再び替わって、幸。本当はまた四位を乗せたいんでしょうけれど、同日にCBC賞のシンコウフォレストがあるため無理。ちょっと縁の薄い騎手ですが、まあいいでしょう。それなりの成績は残しているし。 ということで、今回は重賞制覇の可能性が高いため、はるばる京都へ出張。それにしても、この馬のために京都まで行くことになるとは思わなかった。京都競馬場には、土曜のためか、京阪杯のメンバーに魅力がないためか、思っていたほど人はいない。でも観戦には好都合。 |
約3ヶ月ぶりにパドックでご対面。それほど入れ込んでいる様子も無く、いつも通りですね。ただ馬体重は前走と変わらず。これは増えて欲しかったが、減らなかっただけマシと考えるか。騎乗命令がかかり、幸騎手登場。ふーん、こんな顔しているのか、なにせ初めて見るもので。彼はまだ中央の重賞を勝っていないらしいので、一緒に初重賞制覇と行きたいですねえ。でも、さすがに調教師は来てないなあ、もし来ていたら勝利の確信ができるのだが。
人気は3連勝中のレガシーハンターに続いて2番人気。3番人気に前走でカブトヤマ記念を勝ったツルマルガイセンで、オッズ的にはこの3頭の争いといった感じ。この辺は大体予想通りだが、レガシーハンターとブラボーの人気の差は鞍上の差だろうなあ。レガシーハンターといえば何故だか直前まで牝馬だと思ってました。牝馬で2kg差ならと思ってただけに少し脅威。 |
本馬場入場でスタンド前を通過してくれると思いきや、あれれ、2コーナー方面へ。何でそんな方に、とスタート地点を確認すると、2コーナーにある引き込みの奥が1800のスタート地点なのね。今までローカルばかりだったから1800といえばスタンド前だと思ってました。それでもちゃんとゴール板前まで来ている馬もいます。こら幸、まだ若いんだからちゃんとやれー。 |
レース |
スタートは問題無し。難なく4、5番手に付け向正面の直線を進む。3コーナーに入る辺りで先頭とは5馬身ほどだが余裕の手応え。徐々に前との差も詰まり、4コーナーを回って直線を向くと2、3馬身差の3番手に上がっている。 ちょうど前を行く2頭の間が開いたため、そこを突いて追い出される。さすがに前走ほどの伸びはないが残り300m辺りで先頭に立つ。 しかしながら内の馬も渋太く差し替えされそうになるが、なんとか押し切り半馬身差の1着でゴールイン!。ついに重賞を勝ってしまった。 |
重賞2戦目であっさり勝ってしまうんですからね。なんか信じられない感じ。ついこの前までは、1勝するのに苦労していたからかも。
幸騎手の重賞初勝利にも貢献できてなにより。でも最後の直線で斜行したらしく制裁食らってる。どおりでゴール後に後ろを気にしていたわけだ。 京阪杯の京阪って京阪電鉄のことだったのね。プレゼンターとして紹介されて初めて知る。 |
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レース後のコメント栗田師「結果的に昨夏から年明けまでの長期放牧がいい休養になったみたいです。それまでは勝ち味に遅くて、吹っ切れないところのある馬だったのですが、体質が変わってきて、とくに筋肉が発達してきたように思います。馬自身の成長力もあるのでしょうが、勝つたびに自信をつけているようなところもありますね。新潟記念のあとの2週間のリフレッシュ放牧もこの2連勝につながっていると思います。次走には金杯を考えていますが、大きな馬ではないので、直線に坂のない京都の方に向かうつもりです。」 幸騎手 「跨っての第一印象は、身のこなしが柔らかく、実際の数字以上に体が大きい馬だなあということ。ハンデ戦とはいえ、新潟記念でのちの天皇章馬オフサイドトラップと僅差の競馬をしたのも頷けましたよ レースも前半から折り合いがついて、どこからでもゴーサインが出せる状態でした。前走の四位さんの騎乗をイメージして乗ったのですが、そのとおりに運ぶことができたと思います。僕自信、今まで遠かった初重賞勝ち。 このチャンスを生かせたことがうれしいです。乗せていただいた関係者に感謝したいですね。」 「スタートよく、いいポジションで流れに乗れた。4角の手応えの良さから、これは負けられないというぐらいの気持ちだった。外に馬がいれば問題なかったと思うが、ステッキを入れるとフワッとして一瞬、外にモタれた。でも追ってシッカリしてるし、かなり走る馬だよ。」 「乗り味のいい馬で、数字以上に体が大きいように感じました。レースは四位さんが乗った前回をイメージして。楽に追走できましたし、手応え通りに抜け出してくれました。僕自身も初めての重賞勝ち。直線は夢中でした。」 「ソラを使うと聞いていたし、そんなそぶりをした。それでも、手応えに余裕があった。」 「4コーナーで手応えがあったし、これで勝てなかったらもう重賞は取れないな、というもの。初重賞の感想?うれしい、というより今は安心した気持ち。代打だったけどいい馬に乗せてもらいました。」 飯田正剛氏(生産者) 「春先まではローカルの500万下を走っていた馬ですからね。それが夏から一気に大変身して重賞まで勝ってしまったわけですから、本当に驚いています。実はこの5月にうちの牧場の牝系の根幹となったワールドハヤブサが33歳で亡くなったんです。それからこの馬をはじめ、ナギサ、シンコウシングラー、それに他の牧場に仔分けとして出している牝馬の仔のダイワテキサスなど、この系統が一気に活躍しはじめたんです。大事に守ってきた牝系だけに不思議な気持ちです。」 |
レースの短評・前走よりフックラとして細くは見えなかった。内々をついて、追い出してから外にモタれたが、キッチリと差し切る。・少し速い流れ。中団の内でピタッと折り合って、終始その手応えは楽。4角まで仕掛けるポーズは見せず、直線一気に伸びて決着。 ・体重は同じだが、前回より落ち着きがあった。レースは今日もスムーズに追走。手応え十分で、直線は内目に入る。外へモタれながらも抜け出して来た。 |