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一桁のビジネスマン《行動心理資料》より

 

【管理者の概念はビジネス社会の構造で決まる】

 理論的に言えば、管理者には、物事をハッキリさせたり確定させたりするために、手助けをするとか、仕事の流れを効率的にするための部下がおります。
 しかし、実際には、自分勝手とは言えきれないでしょうが、気まぐれや偏見と先入観だけ、と思われるものを、基準にした決定を下している管理者を多くみかけます。
 この様な問題の要素を根絶させることは、非常に難しい問題です。

 アメリカや日本の若者達の毛嫌いするビジネスシステムについては、前に説明しましたが、私達の周囲で起きているハッキリとした、体制から独立しようとする兆候について、考えてみたいと思います。

@ 管理者がいなくても済む、中小企業の創業と成長‥‥。
独立を望むそれぞれの人達は、成功と、失敗は、自分の責任と努力次第になります。
A なるべく早くビジネス組織を離脱したいと、思う人達が多くなってきている。
早期退職の動きが大きくなってきています。給料がやすくなっても、好きな仕事に転職する人達が増加しています。そうでない人達は、組織に特別な意味を持ってる訳ではなく、ビジネス組織から離れた後の余生を年金や、利益分配金などで、楽しく暮らして行きたいと願っているだけです。
B ビジネス社会の入り組んだ迷路や、複雑な仕組みには耐えられない。
公務員しかも高卒資格の一般公務員になる大学卒業者が増えています。
C ビジネス社会の経営側では、雇用条件を受け入れるようになった。
そのためには、雇用者の要求を満たすため、何らかの形で、「仕事内容の充実化」「教育の継続」「個人能力の開発計画」などを、採用せざるを得なくなった企業が増加しています。
D アメリカ日本など先進国では、企業の暗部や恥部に、マスコミが手加減しない厳しいスポットを当てる。
経営者をあわてさせるような、マスコミの報道が激しくなってきています。また、生活のために働くことの矛盾や、欲求不満の解消など、優れた記事も増えています。

 ビジネス社会は、マスコミに批判されたり、世論に叩かれる。その結果として、軽蔑されたり、あざけられたり、皮肉られたり、侮辱や非難と、驚きの目で見られることが実に多いのです。
しかも、この社会は現実に存在しております。強固な壁に囲まれているため、倒すのはとても不可能なことです。

 「管理者制度」を変革しようという大きな統一運動はまだ行われておりません。
給料を貰うため、あくせく働いている私達は、予測できる将来に備えて、この制度の中に閉じこめられています。ですから、自らの自己向上のためにも、この制度を最大限に利用して、自分や家族のため、できる限りの利益を得るようにしなければならないのです。

 ビジネス社会には、人類の試みた広い領域と同様、それなりの優れた特徴のいくつかはあります。素晴らしい業績を上げる機会を与えてくれるということもその一つだ。
ビジネス組織には、確かに壁はあります。しかし、そこには、意欲ある人達や、進取の気鋭のある野心家をいれて成功させ、満足のいく保障と喜びを与える架け橋もあれば、門も備わっておるのです。 つづく

 
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