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一桁のビジネスマン《行動心理資料》より

【問題の核心を掴む】

  リーダーと向かい合って話をするときに使う最高の褒め言葉は、いつも「問題の心臓を射抜く」とか「鋼鉄のワナの様に問題の核心を掴む」などを用います。

この「核心を掴む」管理者の思考力とその明晰さや鋭さとは、その人の生まれつきによって程度の差があります。しかし、一般的には、ある程度の責任のある地位に到達した管理者ならば、その知力において劣っている人はおりません。

ところが、社の内外の人に対して、優れた洞察力の持ち主だという印象を与える人は、100人に一人か二人位いるといわれます。
それでは、どうして「10人並みの頭脳」と「鋼鉄のワナ」の違いとなる要因はどのようなものでしょうか?
 このことは、管理者を志す人には重要な課題になります。

 数学のような論理的問題には、正しい答が存在します。
しかし、人間社会において、創造性の含まれている問題には、そのものズバリの答はありません。

知性、教育、先天性的な頭の回転力など、これらが全てが噛み合って答えを出すための大きな役割をはたしているのです。けれども「問題を掴む」大きな要素は「法律的考え方と呼ばれるものです。

それは、法律家や、実業界に携わる多くの人が、一つの事柄に入っている要素に番号をつけて、「一つ何々、二つ何々、三つ何々…………」と遣る例の習慣です。

 管理者にとって訓練された頭脳は、丁度本の索引のような働きをしています。それは、物事を敏速且つ能率的に解決するために、欠くことの出来ない指針みたいなものだからです。

有能な管理者になるにはこの他にいろいろの性質が必要ですが、すっきりした思考がその基礎になっています。外観的に見た目には全く生まれつきの才能のように見えても、この針先のような精神集中のコツは繰り返すことによって得られます。ですから、第二の天性は、習慣によるものと考えられます。

 以上のように、普通の熟練技能ツールは、沢山のルールを守らなければならないのに対し、この核心を掴む問題は、心に唯一つの原則だけを持つことで達成できます。それは「各要素を一、二、三と並べてアウトラインを掴む」ということになります。

 確かに、この原則には隠された面がたくさんあります。
これは事前の考察、判断材料の準備、精神集中など、話したり書いたりする前の計画、それに表現の簡潔の問題などが前提にされるべき性質を持っております。

しかし、この原則の良いところは、この原則を忘れなければ、他のことが一人で行える点です。判断材料を十分に集めなければ、心の中のアウトラインが必ず弱さを暴露します。

ですから、一つの問題に対して秩序なしに考えを巡らす傾向があれば、一つ々々の要素をほぐすやり方で、その欠陥を是正することが出来るようになります。

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