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一桁>経営組織論?>『意志の伝達』

<意志の伝達>

 管理者の最も重要な責任の一つには、部下に支持、命令、概念、示唆を与えて、部下からその反応と、仕事に関する問題についての考えを、受ける能力を持つことがあります。
 この意思情報の発信から受信情報の理解による収束まで、一連の流れがコミュニケーション(意志の伝達)です。

 一般的に、意志の伝達には、送り手の情念の発散から、受け手がその情報を理解して、送り手と受け手のあいだで、意志の伝達が収束するには、一定のサイクルが存在します。
まず、人間の行動に、相手に伝えようとする情念が湧きますと、その情念を、受け手と共有する言葉にして、相手に言いたいことを言葉で発散します。

 受け手は、送り手と共有する言葉の知識で、受け取った言葉の内容を分析、送り手が受け手にたいして発散した情念を、理解することで、一連の行動は、収束します。

 これは、ラジオによる送信と、受信を比較してみると、意志の相互伝達交流の構造がよくわかります。一方には送信を行う管理者がおり、もう一方には、受信を行う部下がいるとします。
しかし、この関係は、一方向通信ではなく双方向性通信ですから、いつでも逆転し、部下が送信して、管理者が受信することができます。
 意志の伝達を正しく受信するには、伝えられたことを理解するだけでなく、それを受け入れなければなりません。妨害や、ノイズがあるとラジオと同じように、意志伝達が歪められ、そのことによって、誤解を受ける原因になります。そして、送信側は、メッセージが意志通りに伝わらないことに気づかないことがあります。
 妨害の発生源は、送信側にあることもありますし、受信者にあるときもあります。また、両者の中間にあることもある。この妨害は、空電妨害、もっと分かりやすく言うと「雑音」であり、ラジオ送信の場合と全く同じである。
 次の表は、意志伝達を妨げる障害の一部を示したものである。
(送信者側の障害)  (中間の障害)  (受信者側の障害)
語録         意志伝達の経路   聞き方
意味                   聞きたいことだけを聞く
不明瞭な発音               偏見
態度                   あばたも、えくぼ的態度
受信者に対する配慮の欠如         言外の意味を無視する感情
 それでは、この問題について、さらに詳しく調べ、しばしば意志の伝達を無力化してしまう雑音の処理克服にについて考を述べてみたいとおもいます。
                             つづく