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<行動科学の目で見る>
戦略経営組織論
 ビジネスマンの組織環境


<指導統率力の危機>

<リーダーの資格>

 リーダーの資格の第一は『目的と大志を持っている』第二には『現実的な問題を捉え、空想論でない』第三に『大局を見る目があり、本筋と末端を区分けをする』などのの資質が必要といわれています。つまりリーダー能力を備えていることが大切だといわれます。

 MAEさんの問題提起された、リーダーの素質について、考えを及ぼすとすれば、、どうしても、組織というものの本質と、それから、リーダーの資格に思いを寄せざるを得ません。
 それならば、理想的なリーダーとは、どういう能力や資質が必要とされているかと言うことになります。先にあげた、経営者の条件を満たす人間性であることは、当然として、一つには動物本能として、家族とか自分個人等の小さい次元の利害関係を考えない。自分の所属するグループ等のように、より大きいグループの次元で、これを、より豊かでより幸せな、そして意義のある生活を求めるために、自分の能力を献身しようとする目標や、希望を持っていることです。

 二つ目は、その問題は、空想論ではありません。現状に何らかの努力、或いは変革があれば可能性のあることでしょう。
 最後は、これら改革や事業成功の合理性を見いだす、先見性や、洞察力、そして必要な執着性をもっていること以外に、細かい事にこだわる癖があってはならないのです。そしてやや強引な統率必要になります。

 これら三つ資質はリーダーの能力ではなく、才能と言うよりリーダーの体質として考える、つまり資格の問題として論じられるべきではなかろうかと思います。

 つぎには、リーダーとして、絶対になってはいけない人間、つまり資格の欠如者がいます。その類型を並べてあげれば、

 (1)理性によって行動しないで、感情や感覚で動く人。
 感情に訴えて仕事をする人も考えさせられます。自分の利益損失に本能的に対応する一見人間的現象が、自分は正しく、世の中が間違っていると言うヒステリックな叫びになりがちです。
 その種の本能で動き且つ世の中を動かそうとする人間は、いくら崇高な志しや希望があっても、その行動はいくら清く正しくあっても、世の中を原始に戻す危険があります。
 (2)いわゆるニヒリスト、虚無主義者でしょう。
 どの様な言葉で語ろうと、当然持ち合わすべき思いやり、愛情、働く喜び等の低次の人間性さえ持ち合わせのない人は、資格どころの話しではありません。この様な途方もない人間の事ではなく、人間性の根底にニヒリズムを持った人の事です。
 こういうある程度知性を持った人は、個人的には優れた人が多いものですが、現実の絶望的とも思える矛盾に対してリーダーはそれを乗り越えなければ成りません。その意味でのニヒリストは、意志力にかける傾向があり、その過程で、必ず自暴自棄に陥りその結果の判断力推して知るべしと成ります。 つづく