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<行動科学の目で見る>
戦略経営組織論
 ビジネスマンの組織環境

一桁>経営組織論?>PLORDICOCO
 

成功する管理者

 ところで、成功する管理者は、その目標を達成するためにどんな技法を用いているでしょうか。先に述べた5Mをどの様に利用すれば、成功のチャンスを最大に活かすことが出来るでしょうか。

 これを詳述したつぎの記述があります。
 経営管理の基本構成要素は、頭字語 PLORDICOCOに要約でき。この頭字語は次の各構成要素の最初の二文字を並べたものです。

 PL − Planning (計画化)
 OR − Organizing (組織化)
 DI − Directing (指示)
 CO − Coordinating (調整)
 CO − Controlling (統制)

PL−Planning(計画化)
 計画化‥‥実際にビジネス行動を始めようというときには、まずはじめに、行動計画を立てなければなりません。行動計画は常に達成すべき最終目標乃至はいくつかの諸目標の設定で始まります。それから目標に達するために、通過しなければならない各段階を追って、さらに詳細な行動計画を立てることになります。

 マネジメントを考える場合においては、『組織の最終目標』を計画の立案と実施の段階ではっきりと認識出来るようにします。営利事業では必ず利益が目標になります。また、利益以外にも狙いとなる目標があります。計画を成功させたければ、それら目標についても明確な見通しをたてなければなりません。

 計画化に要する期間にはは「短期と長期の両方」があります。長い年月にわたり計画を立てる会社は多数あります。これは資金、設備、管理者を長期間必要とする場合に特に重要になります。
 長期計画の多くは、日常業務の短期目標や中期目標を基にして作られます。また、計画は何回も繰り返して発生する問題に対処するためにも立てられます。ですから、こうしたケースでは、問題が発生しても、そのたびに、解決策を考える必要はなくなることになります。

 また、計画の中には一回だけの目的を持った計画もあります。これは、将来起こりうる特定の状況に対処するためのものです。
 計画化の狙いの中には、問題に対する可能な解決策を一つに限定しないで、管理者がいくつかの解決策の中から選択できるように、幾通りかの可能な解決策を考え出すことも含まれております。このような高機能を計画化の中に含ませるには、計画立案者の創造力を刺激しなければなりません。創造力は大抵の人間が持っています。すぐれた経営者は、この創造力を発揮させるのが上手です。計画化が独創的に、行われれば行われるほど、実行可能な解決策を何通りも生み出すことが出来るようになってきます。

 計画化の過程におけるもう一つの重要部分には管理者の意志決定を下す場面があります。すぐれた意思決定を下す能力を持っている人だけが、より上層の管理者へと昇進していきます。また、その上層管理者にふさわしい権限が与えられます。しかも、その権限は適切な意思決定能力を前提としているものです。

 また、今日の企業においては、何人かの管理者の共同作業によって、意思決定を下す機会が多くあります。管理者は、意志決定を下す段階や過程で、部下の協力をどの様に得られるか、さらに、下した意志決定を、実行に移す段階で、スタッフの助力をどの様にして獲得するかということを知る必要があります。(この問題は特に重要なので、本テーマとは別に稿を新たにし、計画化の問題全般にわたり見渡し検討したい) つづく