●ファイリングの目的
ファイリングの善し悪しを経済的効果のみによって評価する時代は過ぎ去りました。それは、オフィス・マネジメントの重要な課題であり、知的環境整備のテクニックとして捉えなければならないからです。
ファイリングを効率一点張りで見るだけではなく、オフィスワーカーが感じる快適性の向上のためのものとして考えるからです。
そこでこのようなオフィス環境に求められるファイリングの性質を考慮すると、「創造性の発揮、ルールの徹底、重複作業の回避、人材教育などの動機づけ」などにかかわる環境整備が求められます。
つまり、仕事に快適な場所づくりと、生産性を高めるためのコスト感覚を、精神的な負担をさせないで実現させようとするものでしょう。
ファイリングの整備によるもっとも顕著な効果は、
- 場所(スペースセービング)によるスペースコストの削減です。
改善によってもたらされた空きスペースは、有効な転用により別の効果を生むことになります。
- 検索時間の短縮
ファイルのスリム(減量)化による(情報ヒット率)の向上は、「書類探しのムダ」を省くのに有効です。時間をかけての書類探しは生産性を大幅にダウンさせます。
- 情報共有化の促進
情報の共有は、ビジネス組織にとって、協調・団結のもっとも大切な鍵です。専用情報か、共通情報か、組織体の20%程度の文書が個人管理されていたとしても、経営には別に支障はありません。共有量の増加は理解率に比例します。
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