総アクセス数

/back能力開発の技法 /

器量と能力の開発『人 に好かれる』

人に好かれる人間
  1. 聞き上手になる  いろいろな調査や、古老の経験談によると、人に好かれる人間とは、物くれる人が一番で、 つぎは、話を聞いてくれる人、最後は、忠告をする人の順に並ぶようです。
     つまり、人に好かれる人間とは、相手に利益や楽しみをあたえる人に、もっとも好かれる要 因を、探し出すことができます。相手にものを与えることをのぞくと、相手から好かれのは、 相手の話をよく聞くよい聞き手になることから始まります。

     そこで、聞き上手になるために、話のスピードを調べると、話す方は、一分あたり、二 百五十字〜三百字になります。話を聞く方は、一分間に千字から千五百字になります。こ れは、相手の話すのを聞きながら、その先を考え、相手の見解をめぐって頭の中で討論で きることを意味しています。ようするに、時間の余裕があります。
     この余裕が先入観を生み出して、心の中で相手の意見と論争してしまいます。

    シェイクスピアの「すべての人に汝の耳を与えよ。しかし、汝の声は少数の人にのみ与え よ」という忠告は、人とうまくやっていくための絶対的な前提条件といえます。
     しかもそれだけではありません。自分の仕事が他人といっしょに進めていくようなもの であるなら、ビジネスマンとしての成功は、よい聞き上手になれるかどうかにかかってい ます。
     最近のビジネス調査によると、平均的な経営幹部は、つぎのような割合で時間を使って いることがわかりました。

    1. 書くことに使う時間9%
    2. 読むことに使う時間16%
    3. 話すことに使う時間30%
    4. 聞くことに使う時間45%

    以上の内容から、トップに立つ人は、責務を果たすため話を聞くことに、重点をおいているこ とが理解できます。

     そこで次項には、聞き上手になるための問題、上手に聞くための手法、ぜひとも避けな ければならない悪い聴き方などを箇条書きでまとめました。

  2. 人に好かれる人間の心構え
    1. 相手の立場、希望、利益を理解して対応する
    2. 相手の厚意に感謝を表現する
    3. 相手の努力・成果を認め、ねぎらう
    4. 相手を見下さない
    5. 小さな親切を心がける
    6. 楽しい雰囲気、明るい雰囲気をつくりだす
    7. 相手を説き伏せようとせず、自分から気がつくようにし向ける
    8. イヤミをいわない
    9. 誠意を持って人にあたる
    10. 面倒見がよい
    11. 人間関係
    12. 発言べからず集

  3. 相手の話には聞き上手で対応する  人は、どのような立場におかれても、自分自身は他人にはない特別な能力の持ち主である、 と、いう自尊心をもっています。
     もし、周りの人は、劣っているというような高慢な心をいだくと、他人の話などは聞く耳を 持たなくなります。相手の話を聞かなければ、当然のこととして、自分の話をあいては聞かな くなります。

    「実るほど、頭のたれる稲穂かな」のことわざがあるように、ビジネスマンは、謙虚な気 持ちで周りの人に接する必要があります。控えめな態度をもって人に接すると、毎日の生 活は充実したものになり、豊かな結果を生むことになります。自分以外の人は師と思える ようになり、相手の話を聞き、学ばせて貰おうという気持ちが強くなります。

     周りととけあった円滑な人間関係はそのときにつくられます。いざというときには、誰 もが助けてくれたり、自分のために働いてくれることになります。

     しかし、一般的に、話ことは難しいけれども、聞くのは易しいと思う人は沢山います。 けれども事実は、話すことで内面にある感情を吐露すると、気分が落ち着くとか、気持ち が解放されるなどの効用が強いので、話を聞くより話す方が楽になります。
    しかも、話は聞こえてくるものでなく、受け身の状態で、相手の話を理解しなければなり ませんから、本気になって聞こうとするとかなり難しくなります。

     その問題点は、

    1. 相手の話を聞きながら、頭の中で相手の見解と討論している
    2. 話を聞くより話すことが好みである
    3. 相手の言おうとしていることや、言ったことを、自分はよくわかっていると思う ことから生ずる
    4. 先入観をもって聞く

    などの問題があります。

     ですから、人間は案外本気になって相手の話を聞いていないものです。
    相手は、少し注意すれば、すぐそれを見抜いてしまいます。好意を持って真剣に聞くに は、相手がリラックスして話せるよう、相手の気分のよい雰囲気にすると、相手の本音を 聞き出すこともできるようになります。

     自分がリーダーを志すなら真心をもって、会話に望むことが大切です。相手の話をよく 聞きたい、と、いう意志があることを、相手に十分に理解させる必要があります。「言い たいことが言えないよりも、言ったことに対して、なんの反響もないということの方が仕 事をして虚しい」といわれないよう、自分の反応や対応を、相手にわかるようにする必要 があります。
     それが相手に与えるイメージになり信頼関係の基礎になってくるわけです。