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 2017/01/27:renewal
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市場調査とは何か?

市場調査(マーケティング・リサーチ)
 市場調査は、単に消費者の意向を把握するだけのものではありません。最終消費者に商品を流すための調査分析をおこなうものです。
 そのような考え方をすると、市場調査(マーケット・リサーチ)とは、ただ消費者の動向を調査するだけでなく、市場全般の調査を、科学的に遂行するための資料の収集、分析をするものになります。その意味で、市場調査は、マーケティング・リサーチといえます。

 それでは、市場つまり、マーケットとは何か、ということになります。
マーケットは市場(いちば)ではありません。マーケット、市場を一口でいえば、「消費者の集まり」になります。わかりやすくするために、準拠項目に分類すると、首都圏であるとか、京阪地区というように、地域的に把握される場合もあれば、スポーツ・マーケットのように、業界分野とか、高齢とか若年者市場のように年齢的なもののように、わけて理解することが可能です。

 そのため「市場とは」製品やサービスを購買している、あるいは購買する見込みのあるすべての個人及び組織体の集合である」と、コトラーは定義しています。
 そして、市場を構成する要因は、

(1).誰が市場を構成しているか、
(2).何を買うか、
(3).いつ買うか、
(4).誰が購買に関わっているか、
(5).なぜ買うか、
(6).どのようにして買うか、
 という六つの特性(6Oと呼んでいる)などとしています。

 ですから、マーケッティング活動する人の最初の仕事は、自分のマーケットのことをよく理解する必要があります。マーケットがどのような状況にあるのか、どのようになろうとしているのか、深く突っ込んで理解しなければならないと思います。

市場に大きな変化を与えるのは、企業環境で、これに関し、その見方、考え方について説明しました。このダイナミックに変容する企業環境の中で、自分が関わりのある市場は、どのようになっているのか、この「6O」をベースにして分析し、把握することになります。

市場マーケティング・リサーチ
マーケティングミックス   市場マーケット   市場の種類


Product

Price

Place

Promotion


Occupants

Objecte

Occasion

Oorgnization

Objectives

Opretion

誰が買うのか

何を買うのか

いつ買うのか

購買に関わる人

なぜ買うのか

どのようにして買うのか

最終消費者

生産者

再販売業者

政府機関



 コトラーは、基本的なマーケットの種類は四つあるといっております。
それは、(1).最終消費者、(2).生産者、(3).再販売業者、(4).政府機関であるとしておりますが、皆さんのマーケットは、基本的にはこの四種類の中の一つにはいることになります。

マーケティングのアプローチに大半は、基本的には、前に説明した4P(製品、価格、流通チャネル・販売拠点活動、販売促進活動)と、この6Oとの対応から成り立っていると考えられますが、実際には、この4Pに先行して6Oを理解する必要があります。

 しかし、マーケティングをめざすには、システムエンジニアとして、現実の企業内で活動する皆さんを、対象にすることを、第一義に考えると、4PのP、とくに製品からマーケティングの説明を優先させました。

 その理由は、マーケティング・リサーチの直接的な効果と、間接的な効果の二面性の問題です。
 マーケティング・リサーチは、経営における科学的管理技術であるため、マーケティング活動のあらゆる局面での調査活動を意味しますが、それは、企業のマーケティング計画の樹立と、実施の判断資料を提供するものです。

ところが、商品の需要予測や、セールス・プロモーションの効果、広告の効果、販売経路の選択調査など、調査結果は、マーケティング計画のために供するものになります。この点、他の活動が直接的に、販売活動に影響を与えるのに、マーケティングリサーチは、間接的に効果を与えるところに大きい違いがあります。
 ですから、これらを理解し、よりよい成果を上げるために、4PのP、とくに製品からマーケティングの説明をしております。

 いままで、大方の企業のマーケティング活動の歴史を見ると、最初はプロダクト・アウト、つまり、つくったものを売るということがまずスタート点にありました。
それから、ものを売るためのセール、ついで広告、宣伝がおこなわれます。やがて、マーケティング思考が働くようになり、マーケットの実体を良く知るために、市場調査(マーケット・リサーチ)が行われるようになってまいりました。

企業がマーケティングに関心を持つようになる動機は、大部分の場合、売り上げの減少、成長の鈍化、消費者購買パターンの変化に原因があって、その場合、まず市場を知ろうとすることで、市場調査が行われます。

 マーケティングを最初に本格的に採用したのは、1911年市場調査部を設置したアメリカのカーティス出版社が知られています。
最初は、販売部門の一部として出発し、次第に営業管理や広告、顧客サービス、販売促進活動などが加わって、やがて、独立のマーケティング部を構成するのが、一般的な発展の傾向です。

 日本の企業にも、尾などような傾向が見られます。ですから、マーケッテング活動の第一歩は、市場調査ということになるわけです。市場調査には、技術者、科学者出身のメンバーも非常に多くなってきていますし、とくに、系栄光描くや数学、統計学、システム工学を専門としたメンバーも最近は目立って多くなっております。

 このし冗長さの基本は、先に説明した、6Oを深く突っ込んで知ることにつきます。先に図示した、6Oを用いて、自分が関係するマーケットについて現状分析し、将来を予測、購買活動を把握してみて下さい。出来たなら、自分の担当する製品に関して、この6Oについて、項目別の表を作り記入してみることです。

いずれにしても、このマーケティングに成功するかどうかの一つは、この市場調査による情報収集力、分析力、判断力にかかっております。

 それでは、この6Oをどのようにして活用し調査あるいは、探求すればいいのか。消費市場を例にして、そのアプローチの仕方、留意点などを説明することにします。


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