総アクセス数

向上訓練の研究
/back/技能開発の技法>社員教育>管理・監督者

《企業教育 ――管理・監督者》

【管理監督者の教育】


◆概要
 経営幹部とは、一般的に上級管理者といわれる職位で、全社的な視野に立ってのリーダーシップ、経営管 理者の示す方針に従って、人、もの、金を、どう動かしていくかという戦略を立てること、そのために組織 をどう変えていくか、といった現状の変革力が求められます。

 そのため、

@ ビジョナリー・リーダーシップ
A 戦略思考と意思決定
B 組織変革力、システム構築力
C 経営幹部のサポート
などのような能力を求められます。

 従って、以上のような職位上の技術力や判断力を鍛えるためには、帰属する組織の風土と戦略を良く理解 しておかなければなりません。しかも、強化すべきカルチャーバリューや、将来のビジョンとリーダーシッ プ、リスクの予測、組織風土の変革とその活動計画についての立案などの作業も容易に消化できなければな らないでしょう。



◆教育計画の策定
 管理者教育計画の基本的目的は、経営目的を達成することです。
 ですから、経営目標に対して、それを実現するための管理者教育目標は、目的をハッキリさせる必要があ ります。教育の目標は、経営目標を実現させるための、経営の、機能別目標の一つになりますから、経営目 標との整合性を図りながら、総合的な計画の策定を展開することになります。

 経営目標を実現するための、人的経営資源目標の一つが、管理者教育目標です。(下図)はこの関連 を示したものです。図から明らかなように、管理者教育目標として、何を明らかにしなければならない のか、それがすべてのスタート点になります。
管理者教育の目標とシナリオ
右図の左下、赤色文字で管理者教育経営資源とあ りますのは、以下のような内容を含んでいます。



◆教育目標の設定
教育計画展開フローチャート  右図に示すように、管理者教育目標は、経営理念、企業目的を総合的経営計画を通して、達成します。特 に、人的経営資源の側面から企業目標を果たすわけですから、その主体となる機能を担う管理者教育目標を 設定することが大切です。そのアプローチを図示したのが右図のフローチャートです。



◆管理者教育の管理機能別内容
 管理機能別の教育内容には、概ね以下のような項目に分けられます。
  1.  経営階層別の教育
    @.管理職昇進準備教育
    A.新任管理者教育
    B.管理社債活性化教育
    C.上位役職昇進準備管理者教育
    D.出向・転籍管理者教育

  2. 経営機能別の教育
    @営業管理、A生産管理、B人事・労務管理、C財務・経理管理、D開発技術管理、E物流管理、F購 買・外注管理、G品質管理、

  3. 問題別の教育
    @ コミュニケーションの改善能力開発
    A 部下との人間関係改善能力開発
    B 部下の積極性を引き出す能力開発
    C 部下の指導育成の具体的進め方
    D 部下の動機づけ能力の強化
    E 活力集団への具体的進め方
    F リーダーシップ能力
    G 目標達成能力開発
    H クレーム処理・再発防止能力開発
    I コストダウン実践能力開発
    J 品質向上能力開発
    K 納期維持・改善推進能力開発
    L 計画能力と計画精度向上能力開発
    M 売り上げ向上実践能力開発
    N 利益志向の実践能力開発
    O 資金繰り改善の実践能力開発
    P 人材募集の実践能力開発
    Q 製品力、商品力向上計画
    R 女性の戦力化実践能力の開発


◆管理者教育の実施
 教育計画は、教育のシナリオづくりです。計画レベルで教育実施の成功をイメージできるか否かが、成否の重 要な要因になりますから、計画した内容を、如何に忠実に実施に移すかに、細心の注意を払って取り組まなけれ ばなりません。

 教育計画を実施して、その教育が終わると、いままでの緊張感が一気にほぐれて、ホットします。この閉 講のときに、プロジェクトメンバーの講師陣をはじめ、計画担当・事務局の責任者担当者が、言葉に表現で きない、いい知れない充実感を感じることが出来れば、ほぼ目的を達成しているかもしれません。

 けれども、他方では、研修終了後印象の新しいうちに、教育内容の見直しと終生を図るなどの、統制活動 を、リーダー中心に行うべきです。
 さらに、統制活動としては、受講者へのフォローアップとして、行動計画書に盛られた活動を行わなけれ ばなりません。

 また、教育計画の修正・充実などに、フィードバックも忘れてはなりません。
そして、費用や、上級管理者へのフィードバックもします。
 これらの統制活動は、改善的統制の視点で取り組むことによって、より目的指向への、成果直結型にな る、管理者教育をすることになります。
参考文献;日本生産性本部刊,管理者 教育のすすめ方,川鍋著



homeBacknext