すべての人間関係は、ある程度、法のルール(rules of law)に支配されています。 その上に、社会にはそれを構成している人々が、従うべきだと信じている多くの非公式のルール(informal rules)「慣習」「道徳」が存在しております。そのルールの中には、そのルールが破壊されると、人間関係自体が崩壊してしまう重要なものもあれば、ルールが明らかなものと明らかでないものがあります。
人間関係の殆どはルールに支配されていますが、ここで、ビジネス上とくに注目したいのは、ルールが持っている「機能的」な性質の問題で、それは、人生を過ごしやすくしている点です。
一方でルールの軌跡とは、試行錯誤の結果、ある集団の産物として徐々に定着してきたものです。例えば相撲のルール、あるいは野球のルールなどもこのようにして出来、その社会の所属する人達に教えられて普及してきております。また、家庭では、子供は親から教えられ、そのルールに従うように求められています。
ルールは、良く過去に関連づけられますが、変化する社会にあわせて絶えず改変されます。キャンベルは、人間行動にとって、このルールの社会的変化の方が、生物学的進化より重要な意味があるとしています。社会には、このルールを変えようとする政治的圧力もあります。例えば、女性は両性間の関係を支配してきた伝統的なルールの変更を望んでいるし、また、若者はセックスについてのルールを変えようとしています。 社会的ルールの多くの場合、個人に短期間の不利益と長期間の利益をもたらしています。酒は飲み過ぎたり、食べ過ぎたりしてはいけないというルールも、その一例です。さらに、ルールに従うことは、他者の利益にもなっています。例えば、盗みをしてはならないというルールもそうです。その場合、巡り巡って、個人利益にもなっています。主に他者を益するリールの中には、さらに後押しが必要なものもあります。後押しは法律や道徳的・宗教的リーダーなどから外的に与えられたり、個人の内的な良心(conscience)によって内的に与えられたりします。良心は、幼いときの親による禁止や教え込み、さらに、罪の感情を伴う罰の体験、正しく振る舞ったときの満足感を伴う賞の体験によって成立しているものです。
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