日付のなびげーしょん(2004年12月・・・1日〜10日まで)
最後のCDは、聴きながら寝てしまったため、また後ほど聞き直す。レビューも、その時に。(追記:翌日のアップ時)
ノイマンと、チェコフィルによる1回目のドヴォルザークの全集。で、届いて既に3日が経ったわけだけど、今日からようやく聞き始めた。ということで、今回はこうやって前書きを用意して、7枚組の箱を1枚ずつレビューしていこうと思う。つまり、前に買った、バルシャイと西ドイツ放送交響楽団のショスタコーヴィッチの交響曲全集の時より少しだけ丁寧にということだ。
で、DISC-1だけど、これには「交響曲第1番ハ短調B.9≪ズロニツェの鐘≫」が丸々入っている。で、この曲は初めて聴いたわけだけど、かなり面白い曲だと思ったね。特に良かったのは第1楽章だ。重く暗くゆったりとした曲なのだが、ノイマンとチェコフィルのコンビによる非常にきれいな演奏はチェコにはいったことはないけど、行ったような気にさせる。もうちょっと迫力が欲しいかと思ったけど、それは贅沢な相談だし、そう思う人はノイマンは聴かないだろうね。曲自体は結構強引な展開もあって、クラシックファンは多分、作曲技法的に引っかかるのかもしれないけど、私のように雑食の人間にとっては、こういうのもおもしろさの一つだと感じてしまうね。まぁ、長い間、埋もれていた曲で、作曲者自身の改訂が入ってないそうだから、若き日の生のドヴォルザークがかいま見られて、それはそれで良かったね。
DISC-2には、「交響曲第2番変ロ長調作品4B.12」が1曲入っている。1番も結構大作だったが、こちらはさらに上を行く大作だ。で、1番にしてもそうだが、この2番にさらに顕著に聞き取れるのはワーグナーからの影響だ。まぁ、ライナーにも指摘はされていたけど、いわれなくても、聴けば気付いてしまう。だから、結構壮大な曲だ。全体的な雰囲気は民族色の少し入ったベートーヴェンなどロマン派草初期の影響下にある作品と取れるのだけど、細かい部分で(例えば、第2楽章の終わりとか)ワーグナーなどの当時の新しい波からの影響が聴ける。で、それをノイマンとチェコフィルは打楽器を効果的に使って迫力を出しているが、やはりきれいなサウンドが耳に付く演奏となっている。個人的な想いを書いておくと、第3楽章の主題は彼のメロディーメーカーとしての魅力が爆発していると思うね。
こちらはドビューッシーの管弦楽選集。ラヴェルのと同じく、デュトワとモントリオール管のコンビだが、これについても題名に全ての曲名が記載されてないので、曲名リストを先に書いておこう。因みに、この日本語表記は過去に出たCDから取ってきたモノを独自編集したモノとなっている。
CD 2
半分位の曲をアンセルメの指揮バージョンで聴いてはいるけど(因みに被っているのは「交響組曲「春」」、「夜想曲」、「交響詩「海」」、「牧神の午後への前奏曲」)、初めて聴く曲もある。ということで、ここでは被っている曲の比較でお茶を濁したいと思う。さすがデュトワはアンセルメの弟子だけあって、演奏の印象はそっくり、ただ、やはりデュトワは今風なのか演奏が非常に流麗。その分迫力には欠けるが、そこは天秤に掛かるような問題なので致し方ないだろう。しかも、方やアンセルメは機会のような演奏であるし、古い演奏家であるから、19世紀のロマン派の残り香が感じられるわけで、ドビュッシーのように狭間を活きた音楽家の作品には生きた年代の差が出てしまうね。翻って、このCDは、取っつきやすさ、聞きやすさという意味でなら上を行くだろう。そして、録音がよいというのが何とも言えない・・・・・・(これが一番かもしれない・・・・・・)。
ちょっとこの日記のCSSをいじった。箇条書きの間隔が気に入らなかったからだ。これで大分読みやすくなったはずだ。と、思っている・・・・・・。
さて、これはDVDに入っている一部をCDに収録したモノ。正確に言うと、ドイツでのTVライヴを収録したCDということになる。だから、感想なんぞは特にないのだけど、まぁ、全部で50分ほどの収録時間なのでお手軽に聴けるライヴアルバムになっているということだね。お陰で、一気に2回も聴いてしまったよ。音質も良いし、車で聴くにはちょうど良いように感じたね。今4枚組の箱が出ていて(日本での輸入盤国内仕様は12月20日発売予定)、そちらに期待を持たせられるだけの内容だと思ったね。でも、出来れば、もう一個のアメリカツアーの音源もCDにして欲しかったね。
さて、先月の終わりに頼んでおいたCDのうち色々カラクリを施して2枚だけ届いた。そのうちの1枚がこのラヴェルの管弦楽曲選集だ。これはデッカから出た2枚組の廉価盤で、私のようなケチな人間にとっては色々な曲がドーンとまとめて聴けて非常に嬉しいシリーズだ。で、これはフランス音楽には何かと定評のある、シャルル・デュトワとモントリオール管のコンビだが、CDの題名にはコンピの全曲が記されてないので、ここでそれを書いておこう。
CD 1
CD 2
というわけだけど、まず音がよい。これに感動した。全曲80年代前半ということで、「チープなデジタル録音機器を使っての録音は音が悪いのだろうな」なんて勝手に考えていたのだが、かなりの良質な録音だったね。それだけで大満足。で、中身は曲と名前が一致しているのは「ボレロ」だけ。後、「亡き王女のためのパヴァーヌ」は知らないとばかり思っていたら、どこかで聴いたことがあった。後、「ダフニスとクロエ」は先日全曲版を一足先に聴いていたので、これもまぁ、分かっていた。で、知っている「ボレロ」について一言書いていると、これはミュンシュ/パリ管という決定的な作品を普段愛聴しているだけに、熱さや、迫力といった面では劣るモノの、息のあった指揮者とオケというこの曲を演奏する必須条件をクリアーしているコンビだけあって破綻するところが一切無く、スピードが速くて軽快だが、決して軽薄になってないところが良かったね。後、「ダフニスとクロエ」の「夜明け」は凄かった。きれいでまとまっているので、聴いていて感動したね。
アコースティック・ピアノとヴィヴラフォンによる非常に美しいアルバム。楽器構成はシンプルだが、どちらも響きのよい楽器なので、非常に広がりのある音世界になっていたね。さて、このアルバムは1973年のアルバムで、両者とも自己のユニットで、1970年代のジャズを切り開いた直後の競演ということもあって、曲は自己のユニットからの既成曲が大変でアレンジも既存のアレンジに沿った形だが、楽器構成が違うだけで項もきれいに曲を響かせることが出来るのかと感心しきりだったね。そんな中でも新曲に当たる、チック・コリア作のオープニング曲「セニョール・マウス」が彼のスパニッシュ趣味をもろに出して、それで押し切っているので、非常に聴いていて面白かったね。後、マイク・ギブスの曲を取り上げていてくれたのが嬉しかったね。多分、唯一の他からの曲だと思う。
うーん、過渡期のアルバムといえばそうなんだろうねぇ・・・・・・。オープニングのデジタル音にまみれたいかにも80年代的なフュージョンサウンドにいきなりずっこける。後半のギターが絡んだアンサンブルで、ちらっと70年代のRTFを思わせる部分が出てくるが、1stの足元にも遠く及ばない。そんなこんな1987年の2ndだけど、決して悪いアルバムではないんだけど、結局の所ニューエイジジャズ世代の若いミュージシャンと部分がもろに前面に出てしまった格好だ。悪いとはいわないし、むしろバンドとしての側面を前に出すためには仕方がなかったのだろうけど、1stにあった。直線的なエレクトリックジャズロックサウンドであるとか、アナログ、デジタルごちゃ混ぜ路線の3rdにあったおもしろみとかが半分半分になってるんだよね。2曲目なんて、アコースティックサウンドをベースに下メロウなニューエイジジャズのバラードで、効果的にエレクトリックサウンドをまぶしてあるのだけど、どこか物足りない。結局の所は「フュージョンやニューエイジジャズや、80年代サウンドって苦手なんだよな、オレ」って所に全てが結実するのかもしれない。
このアルバムは昔から親しんでいたのだけど、実はCDを買ったのは今回が初めて。私が知っているのは大昔のCDの内容なので曲順が違う。そう、大昔ポリドールから出ていたCDは曲順が違っていたのだ。その上、今のように2枚のLPを1枚のCDにしたモノではなく2枚組で、ジャケットも例の裸のお姉ちゃんいっぱいバージョンだった。曲順は、新しい方がしっくり来る。特に旧LPのC面に当たる、シンフォニックなジャズロックパートがずたずたのバラバラになっていた旧曲順に比べれば聞きやすいと思う。そういえば、ジャケットのことだけど、今は全世界統一で、ジミが歌っているところを斜め下から写した写真バージョンになっているけど、そんな世界的流れに抗うように日本での最初のCD化では裸のお姉ちゃんいっぱいバージョンだったわけで、私は、そのジャケットが結構好きなわけで、また日本限定だけでも復活させて欲しいなと思うわけだね。純粋にあのジャケットが好きなんだよね。
さて、ジミ・ヘンドリックスを1枚挟んで、またチック・コリアに戻るけど、これはエレクトリック・バンドの1991年の実質的ラストアルバム。エレクトリック・バンドは1993年にもアルバムを出しているけど、それはメンバーをほとんど入れ替えて、エレクトリック・バンドIIとして名義も買えて出しているので実質的なラストアルバムということだ。ただし、今年に入って再結成アルバムをこのアルバムまでのメンバーでリリースしているので、それが恒久的なプロジェクトとなるならこのアルバムに付けた冠のラストアルバムという部分ははずさないといけない。で、内容だが、前作に当たる「インサイド・アウト」は持ってないのだけど、その前の「アイ・オブ・ザ・ビーホルダー」から比べるとずいぶんシンプルになって来たなって事。上の「ライト・イヤーズ」のレビューで指摘したことは、このアルバムにも当てはまるけど(というか、実際は「アイ・オブ・ザ・ビーホルダー」にも、この後のIIのアルバムにも当てはまる)、そこで物足りなかった部分は他で補われている。ただ、惜しむらくはちょっと一本調子かな?って事だね。
アコースティック・バンドのライヴアルバム。相変わらず良い感じ。でも聴きながら眠い・・・・・・。こういう時には聴くモノでなさそう・・・・・・。
実は夏に、このサークルの別のライヴアルバムを買った時のレビューで、今回買ったこのライヴアルバムが「CD化されてない」って書いていたのだけど、実はされていた。後に調べてみると見事にCDになっていた。ただ、国内盤は絶賛廃盤中(ドイツ盤のみ一部で手に入るようだ・・・・・・)で、プレミアが付いていて手に入れるのは大変そうだった。しかし、今回それが1680円という安価で手に入れることが出来て、非常にラッキーだった。それ以来何とか手に入れられるように念じていたのだけど、その想いが通じたのだろうか、手に入ったというわけだ。基本的にはピアノ、ベース、サックス、パーカッションのカルテットで、実験音楽。パリでのコンサートをそのまま入れていて、オープニングは解体されまくった「ネフェルティティ」(これはチック・コリアのソロ名義(実質はこのバンドのピアノ、べース、パーカッションのトリオ作品)の「ソング・オブ・シンギング」にも収録されている)から始まり、後は延々各楽器の丁々発止。そんなわけで、かなり楽しんで聴けたね。聴き進めると、突然1950年代風のモダンジャズな音が飛び出してきたりするのが、実験音楽とはいえ彼らがジャズのフィールドで勝負しているということが伺えたんだね。
夏と冬の年2回の恒例となっている広島のベスト電器での中古CDフェアに今回も行ってきた。日曜の朝早くから行き、開店と同時に店内に飛び込み、後は昼間での2時間ほどじっくりと会場の各ブースの品を漁る。で、昼ご飯を食べて帰る。そんな一日だったね。
今回はとにかく目に付いたモノは全てとっておき、後から、検盤用のコーナーで検盤も兼ねて吟味するという方法を採った。
一番最初に見た店のブースからいきなり良いモノを見つけた。本当は国内盤が欲しかったのだけど、輸入盤を見つけてしまったルネッサンスの「キング・ビスケット・フラワー・アワー」のライヴアルバム。後、他にはモビー・グレープの「ワウ」なんてモノも見つけた。
で、次のブースでは、イエスの「ラダー」(国内盤、ボーナスディスク付き)を安く見つけたし、ジョン・マクラフリンの「エレクトリック・ドリームス」の紙ジャケを見つけた。さらにはずっと探していたジョナス・エルボーグのアルバムであるとか、ポール・ウィリアムスの2ndソロなんてのも見つけた。さらにはなぜかクラシックの所にあったジミヘンのアルバムとかも見つけた。
そして、後は順次色々見つけていったのだけど、詳細は下記のリストを参照しておくれ。で、最終的にモビー・グレープと、イエスと、ポール・ウィリアムスは見送った。
そんな、こんなでひたすら大量に買ったわけで、まぁ、今年最後ということで、今月は比較的予約している量も少ないので、年末までゆっくりとこれらを聴き込んでいこう。
8月の終わりに頼んで3ヶ月半、ようやく届いた。嬉しい。もうここまで待っていると、届いただけでも嬉しい。で、中身が凄く良かったので2倍嬉しい。そんなDVDだ。このDVDは彼らの1974年のドイツのテレビ出演時のライヴと、1975年のアメリカで放送された同年のアメリカツアーでの映像からの抜粋と、1974年のヨーロッパツアーの宣伝用に作られたライヴ映像のフッテージという内容になっている。おまけで貴重な36枚の写真とイタリアのテレビ局のインタビュー(なんと22分も)まで収録されている(イタリア語は分からないので何を言ってるかサッパリだが・・・・・・)。で、ドイツのテレビ用ライヴはおまけのCDにも収録されていて、同じ音源がCDでも楽しめる。これは初回のみの特典だが、私のように一日中CDを聴いている人間には嬉しい。やはり、なんといってもこのDVDの価値は動く彼らの映像がみれることだろう。彼らのアクロバティックなライヴパフォーマンスを目の当たりにして、テレビの前で呆然とするしかなかった。あんな複雑怪奇な曲をアクロバティックに楽器なんぞ持ち替えながら演奏して、なおかつ楽しそうにノリノリに演奏するのだから恐れ入る。途中客席を写したカメラが「なんじゃこりゃ」とあんぐりする女の子(多分人に付いて来ただけなのだろう)の表情が写って、非常によく分かったね。後、アメリカでのライヴは彼らが以下にアメリカで人気があったかが良く伝わってきたね。彼らの一挙手一投足に反応して歓声を挙げて大盛り上がりだったからね。非常にシンプルなライヴ会場の造りで、その真ん中にこぢんまりとセットを作ってやっているのだけど、決して地味にならず客席を巻き込んで大盛り上がりだったからね。
うむ。これは絶句。あまりに凄すぎる。ライナーで、某宇野氏が「フルトヴェングラーよるもフルトヴェングラーらしい」という凄いことを書いていたのだが、これには納得。私が比べるべくはカールベームの盤だが、カール・ベームの盤がこの盤の前にはかすんでしまう。きれいでオトナしすぎるのだ、決して悪くないのに、これを聴いてしまってはやはり、これのおもしろさに引き込まれてしまう。第1楽章の出だしからもうなんか凄い。あの人の不安をかき立てるかのようなサウンドが見事に表現されている。圧巻は第4楽章。全編大迫力。割れんばかりのティンパニが凄すぎ。ちょっとお決めのボリュームで聴いていたら、終わりのサウンドの迫力は凄いことになっていた。ARTマスターリングも秀逸。やはり音がよいので、ここまで入れ込んで聴けたのだろう。
ラヴェルのバレエ「ダフニスとクロエ」。実はこの曲ここのところ聴きたくて、今日はシャルル・デュトワの盤で探していたのだけど、中古CDフェアの最後の最後のブースでこのアンセルメ盤を見つけて、「どうせ似たような演奏だからこれでもよいや」と思い購入。後から考えると、バレエ音楽はこのアンセルメを教科書盤にしてもよいだろうから、多分はじめの一枚としては正解なのだろうね。因みにデュトワは、今私が注文しているラヴェルの管弦楽曲選集には第2組曲のみ収録なので、ここで先に全曲が手に入ったのはその予習という意味でも良いかな?と思うね。さて、このバレエ音楽は結構クラシックファンの間では評判がよいらしく、ずっと興味があったのだけど、今回聴いてみると、これがなかなか面白い。非常に前衛的ではあるのだけど、シンフォニックで、私のようにバレエの全曲を管弦楽として聴きたい人間にとっては非常に楽しめる作品だったね。特に、第2部、第3部のリズムの躍動は素晴らしかったね。チャイコフスキーのバレエのようにポピュラリティは少ないけど、これはこれで楽しめるということだね。
ベース、ベース、ドラムによるトリオ作品。私の大好きなジャズベーシストであるヨナス・エルボーグのグループ名義のアルバムだが、前からずっと欲しいと思っていたこの作品が手に入った。すごく嬉しい。前に買ったヤンス・ヨハンソン、アンダース・ヨハンソンとのトリオは超絶技巧のアヴァンギャルドなハードコアフュージョンだったのだけど、このアルバムはコンパクトで聴きやすい曲が多いヘヴィー・メタリックなロック色の強い(というかメタルそのものな)アルバムとなっている。一部やはりニューエイジ世代を感じさせるメロウなフュージョン系の作品もあるが、ヨナスの操るMidiベース・ギターを操って作る世界は非常に攻撃的。ほとんどギターの役割(というかギターの音色を使っているのだろう)を演じている曲もあるし、本当にベースとベースでぶつかり合う曲もある。そのどれもが強靱なパワーを感じる(でも非常に聞きやすい)。タダ惜しむらくは3人とも凄まじいテクニックではあるのだけど、ドラムが軽く、もう1台のベースが地味なのが気になるが、それは贅沢な悩みってモノだ。逆に堅実なリズム隊の上に乗っかって、奔放なサウンドを放出するヨナスに酔いしれるのがこのアルバムの聴き方なのだろう。そういえば、結構ファンキーなアルバムだったりもする。
このアルバムジョン・マクラフリンのCBS時代の最後のアルバム(1979年リリース)なのだけど、この時期短命に終わったワン・トゥルース・バンド名義による、アルバムだね。この前の1978年リリースの「エレクトリック・ギタリスト」は彼のデビューの頃から関わった人脈のほとんどがゲスト参加する形の非常にリラックスしたアルバムで、彼の1970年代の活動を総括する色々なサウンドが詰まっていたアルバムだったのだけど、未来に向けてのサウンド指向でこのアルバムからかぎ取れたのはメロウなフュージョンサウンドだったのだね。で、その次のこのアルバムはこの路線を突き進んだアルバムだと思ってなかなか手だ出せずにいたのだけど、今回傷有りの盤だったけど安く売っていたので買う気になったんだね。いきなり1曲目からアコースティックギターで、「ガーディアン・エンジェルス」を演奏し始め「おお!、この曲がスーパーギター・トリオでやった曲の原曲か」と買って思っていたら一瞬で終わり、次の曲へ、いきなり都会的なフュージョンが飛び出し、題名を見ると「マイルス・デイヴィス」だそうで、これなら「ウェザー・リポート」って題名の方がしっくり来るよな?なんて思っていたら、基本的にこの路線を突っ走る。タダ、3曲目の表題曲はラクシナダヤーラ・シャンカールのテクニカルなヴァイオリンの響きも手伝ってか、非常に現代風なマハビシュヌ・オーケストラに聞こえるような曲。そこから一気にファンキーなフュージョンなんだけど、どこか初期のRTFを思わせる感じもある次の曲を経て、ボーカル入りの曲へ。これが、なんかカルロス・サンタナとの競演盤に収録されている曲にAOR風のファンキーなボーカルを重ねたような曲になってるんだね。そこから短い間奏曲を挟んで、スチュ・ゴールドバーグのキーボードが都会的過ぎるモノの、なんか昔のマクラフリンを思い起こさせる早弾きでギターを聴かせる曲に。この辺はギターのコルトレーンの面目躍如といったところか?私はこういった曲がやはり好きだ。で、最後のデイヴィッド・さんボーンのメロウなフュージョン・サックス・プレイが大フィーチュアされた激甘メロウフュージョンでずっこける。最後にオチを持ってくるとはにくい演出のアルバムだこと。
この2枚は日本では2枚組で発売されていたのだけど、アメリカなど、他の国ではこのように2枚に分かれて発売されていた。ということで、まとめてレビューするけど、これはルネッサンスの1977年のロイヤル・アルバートホールにおける、ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラとの競演盤だ。因みに、キング・ビスケッツ・フラワー・アワーなるアメリカのラジオ番組の放送用音源からのライヴ音源だそうだ。いきなりオープニングはオーケストラによる、管弦楽曲に編曲された「プロローグ」からスタートする。にくい演出だと思うけど、あのジョン・タウトのロマンティックなピアノが聴けないのも少々寂しい気がしないでもないね。でも全体的には「ライヴ・アット・カーネギー」(このアルバムも、オーケストラと競演だった)のセットをアルバム「お伽噺」まで拡大した内容だったね。ただ、音質は少し悪いが・・・・・・。
これは今年の4月に出たばかりの紙ジャケなんだけど、運良くまだ在庫があったようで手に入ったね。で、ムラヴィンスキーのチャイコフスキーの後期交響曲だけど、これは本来は2枚組のプラケース盤で、非常に高い値段で売られているモノだったんだね。しかも、1枚目と2枚目に5番がまたがるという無粋な作りで、出来ればばら売りが欲しかったんだね。ということで、高くてもこのばら売りの紙ジャケを買ったのだけど、もう最高。まずはこの4番だけど、とにかくムラヴィンスキー独特の弦の使い方が随所に現れていたね。特に第4楽章の第1主題はそれが最大限行かされていたと思うね。あそこを聴いただけで大感動。
この5番はストコフスキー大先生様の芸人魂のこもりまくった一大スペクタクル巨編を持っているのだけど、それとは違った、スピードやリズムが変幻自在の魔術にでも掛けられたかのような幻想の世界がこの盤にはあったね。スヴェトラーノフの盤も聴いたけど、あの暗くて、重いサウンドと比べると幾分ソリッドな(このソリッド感が彼の特徴だと思っている)サウンドだね。でも幾重にも重ねられたあの弦のパートは存在感たっぷりに全体に鳴り響いているね(でも、4楽章にならないと聴けないが・・・・・・)。これもやはり面白い。とにかく楽章が進む毎に凄みが増していてて第4楽章はハイパースピードの中大迫力の大円団を迎えるという。思わず拍手してしまったよ。
で、最後のチャイコフスキーの交響曲だけど、これも秀逸。この暗くて何とも言えない雰囲気で曲が進行するなかいくつかの最高に美しい主ウン感というのが見え隠れするこの曲を最高にドライブさせて演奏してくれていたね。実は私は微妙に苦手な部類の曲なんだけど、それをかなり聞きやすく仕上げていてくれたね。後は4番や5番と同じような感想なのですっ飛ばそう。でも一番思ったことは贅沢な一品だって事。修学証のもの悲しいストリングスの演出とか最高だったしね。最後が消えるように終わっていったのも、かなり良かったしね。
ベートーヴェンの5番と6番のカップリング。様々なバイヤーズガイドでは6番が名盤として挙げられているけど、その声に偽り無い内容だったね。でも、あまり評判の芳しくない5番もなかなか健闘していたと思うね。最終的には「これでは運命の扉は開かれんだろうな」という結論に至るのだけど(笑)、オケを歌わせることに置いては天下一品だと思ったね。ただ、惜しむらくは3楽章の終わりから4楽章に怒濤の如くなだれ込むところが決定的な迫力不足だったね。で、主役の6番は標題通りの音楽だったね。自然の世界の所謂「北風と太陽」を音の強弱で見事に表現していたね。それになんといってもメロディが美しい。で、しかもメリハリがきちんとある。だから4楽章から5楽章への移るところとかの「嵐」から「牧人の歌」へ移るところなんて、本当に、最高だったね。
これは凄い。ブルーノ・ワルターの4番。前のベートーヴェンでも書いたがここでもオケの歌わせ方のうまさが活きてきている。正直言ってびっくりした。今まで聴いてきたベームも、カルロス・クライバーも良いが、ひと味違ったブラームスが聴けたね。第3楽章は比較的にぎやかなので「どうかな?」と思っていたのだけど、それはそれで面白かった。おまけの「ハイドン変奏曲」もなかなかだった。ハイドン風な全体の雰囲気を保ちながらブラームスのあの暗さを良く表現出来ていたと思うね。というか、基本的にドラマチックなんだよね。
これは、HMVで見つけた本当の掘り出し物。コロンビア・ミュージック・エンターテイメントからリリースされているドボルザークの交響曲全集で、指揮はヴァーツラフ・ノイマンで演奏はチェコフィル。値段が何とも言えず、あのノイマンの演奏だけに、非常に期待して注文したね。
美しい旋律の世界が広がること間違いなし・・・・・・、であればよいのだけどね。まぁ、24時間以内の発送だし、ゆっくりと待つことにしよう。早ければ、月曜、遅くても火曜かな?タダ、明日は広島に行って中古CDを漁る予定なので、それとの絡みがどうなるかもあるしね。
HMVで予約したのだが、親がヴェルディの「ファルスタッフ」(バーンスタイン/ウィーン・フィル)が注文するのに便乗して注文したんだね。
バックハウスによるベートーヴェンのピアノソナタ全集の新録盤で、正直言うと、非常に安かったから注文したというわけだ。何せ、旧録盤の半額で、同じ新録盤の国内盤がほぼ同じ価格。旧録盤の国内盤に至っては・・・・・・。ということで、経済的な理由から一番安くて、一番新しい録音をチョイスしたというわけだ。
入手は年末まで掛かりそうなので、お年玉と思ってゆっくり待つこととしよう。
パトリック・モラーツ&ビル・ブラッフォード「ミュージック・フォー・ピアノ・アンド・ドラムス」には、実はレーベルサンプラーが付いていて、2枚組だったのだけど(1枚分の値段で買えたので、実質タダ)、これがなかなか面白かった。
このCDをリリースしたレーベルはビル・ブラッフォードの個人レーベルで、まだ設立したばかりなんだけど、そんなレーベルのサンプラーだからビル先生のインタビュー付き。しかも、ラジオ番組のように曲が掛かり、インタビューが流れるという体裁。英語のみなので全然何を言ってるか分からなかったけど、非常に面白く聴けたね。
どうやら、今このレーベルのCDを買うとこのサンプラーが付いてくるようで、多分これから発売になるパトリック・モラーツ&ビル・ブラッフォードのもう1枚の「フラグッス」も同じサンプラーが付いているのだと思うね。うーん、違うサンプラーだったら面白いのだろうけど、それはないよなぁ・・・・・・。
全て、既発のCD。それ以前にまたクラシック。今回の注文はアマゾンやHMVではなく、近所のレコード屋さんにメールでの注文だ。
特に今回は今年出たモノばかりで、どれも曰く付きなので、色々調べて貰いながら注文しようと考えたんだね。
まず、ブラームスとベートーヴェンの交響曲はどちらも、ワルターとコロンビア交響楽団の盤だ。つまり、ソニーからの盤で、ついこの前、廉価盤のシリーズが刷新された中の2枚だ。どちらも、初回出荷分のみの特別処理がされていて、その初回出荷分が手に入るかどうかを気にしながらの注文となった(とはいえ、気にはしてないのだけど・・・・・・)。
で、残り3枚のチャイコフスキーの交響曲は全てムラヴィンスキーとレニングラード・フィルの盤だ。これは今年の4月にユニバーサルから紙ジャケで出ていて、それを手に入れようとしているんだね。紙ジャケだから限定盤だけど、まだまだ手に入りそうな気配なので思い切って買ってみた。実はこの3作、プラケースで2枚組で一遍に手に入るのだけど、国内盤は微妙にしか安くなく、しかも5番が1枚目と2枚目にまたがっているという妙な作り。だから、少々値が張っても1枚ずつ紙ジャケにしようと思ったわけだね。輸入盤も同じ作りだし、1枚ものは出てないしね・・・・・・。大体、1枚2000円の投資をする価値があの演奏にはある(どキッパリ!)。そう思うね・・・・・・。
仕事で急にいるからと自腹を切った本。EXCEL・・・・・・、独学でVBAをEXCEL97の時にやった位で(5年半くらい前になる・・・・・・)、何も知らないのと一緒なのだが、あまり変わってなかったので、本を買った意味はどこまであるか分からないのだが、まぁ、良いだろう。私だけが使うわけではないし、買った意味はあるだろう。
もうちょっと本を使うまでに余裕があれば職場で買うのだが、いかんせん、今回は余裕がなかった。残念だ。
まぁ、逆引き辞典なので、呼んでいても楽しいし、枕にもちょうど良い大きさなので重宝するだろう(笑)。末永く(?)使っていこう。高かったし・・・・・・。
ここ3日ほど、まともに日記が書けずにいるのだが、今日はようやくちょっとだけ書けた。
全然時間が取れなく、ここのところ音楽の話ばかりで(元々そんな話をするためだったのだが、いつの間にか何でも書くようになった)、それがある時とない時で書く量が極端に変わって来るという有様だった。
まぁ、しょうがない。忙しいのだから・・・・・・。でも、やりたいことは沢山。アイデアは色々あるのに出来ずにいる。とにかくこのサイトの開設7周年の今年の年末に向けてのリニューアルが企画段階でほっぽり出されたまんまだ。これをどうにかしないと行けない。どうしよう・・・・・・。うーん、やりたい。せっかくチェック用にと、Firefox1.0をインストールしたのに、肝心のプロジェクトが動き出さないからねぇ・・・・・・。
ということで、最低限トップページのリニューアルだけはしようと思う。大丈夫かどうかは分からないけど、何とかなるでしょう。多分・・・・・・。
まぁ、その前に、CSSやwebデザインの本で欲しい本があるので買わないと・・・・・・。