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F-15 イーグル 戦闘機
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F-15（愛称:イーグル）は、マクドネル・ダグラス社（現ボーイング社）が開発したアメリカ合衆国空軍の主力戦闘機。高い機動性と高性能のレーダーを備えており、戦闘能力は世界最高水準にある。約30年前（F-15Eは約15年前）に設計された機体にもかかわらず、将来を見越して余裕を持った設計とされたため、各種の近代化改修によって今なお第一線での任務をこなす能力を維持しており、各国空軍で主力戦闘機の地位に君臨している。爆撃能力の付加を中心に高性能化がはかられた最新型のF-15E（愛称:ストライクイーグル）に至るまで、空対空戦闘で1度も撃墜されていないという事実も本機の優秀性を物語る。これは、（1）実戦においてベトナム戦争当時は禁じられていた目視外距離戦闘が許可され、味方識別装置（IFF）の照合のみで長射程の空対空ミサイルを使用できるようになった為、相手機と格闘戦になる前に一方的に撃墜できる事
（2）操縦系統にバックアップが設けられており、メカニカルリンクが破損してもCAS（Computer Augumentation System）により飛行を継続できるなど、極めて高い生存性を備えている事によるものと思われる。アメリカでは後継のステルス戦闘機F-22ラプターへの機種転換が始まっているが、コストの問題などから2030年代まで使用される見込みである。
航空自衛隊では、米空軍F-15C/Dをライセンス国産した日本仕様機 F-15J/DJを導入。三菱重工業を主契約社とし、単座型のF-15J 165機と複座型F-15DJ
48機の合計213機が製造された。基本性能の高さや、拡張性の高さを生かした近代化改修や国産新型ミサイルの搭載能力の追加により、導入から30年を経た現在も日本の主力戦闘機として防空任務に就いている。
F-15E ＜ストライクイーグル＞
F-15Eは、F-15の対地攻撃バージョン。1989年より量産機の運用が開始され、湾岸戦争やイラク戦争にも参加、ピンポイント爆撃任務等で多くの戦果を挙げている。制空戦闘機型との外見の差はほとんどないが、搭載量の増強や機体寿命の延長のための再設計は機体構造全体の6割に及び、電子装置類の大幅な近代化も含めると、内容は殆ど別の機体となっている。コンフォーマルタンク(固定増槽)を標準装備することで確保した多数のハードポイントとF-15譲りの充分な余剰推力により兵装搭載量が大きく、またF-15同様、極めて高い対空戦闘能力を誇る。
F-15FX ＜F-15Eの日本向け大幅改修バージョン＞
F-15FXは、日本のF-X（次期主力戦闘機）選定作業に合わせてボーイング社が提案したF-15進化型。制空任務が重視される日本の事情に合わせ、F-15E ストライクイーグルをベースに高機動化、空対空能力を大幅にアップさせた仕様とされた。ステルス性については付与されていない。
ただし、ボーイング社は選定作業終盤に提案機種をF/A-18E/Fスーパーホーネット 1機種に絞り、F-15FXないし後述F-15SEの提案を取り下げた為、結局F-15FXは机上の計画機に終わった。
F-15SE ＜サイレントイーグル＞
F-15SE（愛称:サイレントイーグル）は、日本を含む国際市場向けにボーイング社が発表した、F-15のステルス性向上バージョン。外側に15度傾けられた垂直尾翼、機体のコーティングや表面処理が施されコンフォーマルタンク内に兵装を収納する事によってステルス性の向上がはかられているのが特徴。F-15の最進化バージョンとして、米国の同盟国を中心に提案活動が行われている。
Photo：Boeing |
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