父を偲ぶ演奏会を開いて下さいました常任指揮者の小出隆夫様, 主催の信越放送様, 独唱者の皆様, 放送合唱団の皆様, アンサンブルの皆様, その他関係者の皆様に, 父に代わりまして心から御礼申し上げます. 感謝の気持ちは言葉に尽くせません. 素晴らしい演奏を拝聴して, 父も身に余る光栄と, 天国で喜んで居ることと存じます. 父の指導を実践して下さる方がいらっしゃって初めて指導が生きるのであり, 皆様のおかげでこそ父は使命を果たせたのだと思います.
演奏会のあと, 懇親会に来賓としてご招待いただき, 父に対する心のこもった賛辞をいただきました. こんなにお誉めいただくに値することをほんとうに父が成し遂げたのだろうかと, 畏れ多さに身のすくむ思いで聴いておりました. さらに記念品まで頂戴いたしました. 誠にありがとう存じます. 下の写真のかわいい造花で, 「心を込めて 平成22年5月30日 SBC放送合唱団・SBCアンサンブル」と記してあります. 色が再現できてなくてすみません.
SBC放送合唱団・SBCアンサンブル ファイナルコンサート 〜永島吉太郎先生を偲んで〜 | ||||
G. F. ヘンデル 作曲 オラトリオ メサイア | ||||
指揮=小出隆夫 | ||||
ソプラノ=小泉惠子, アルト=永井和子, テノール=望月哲也, バス=佐野正一 | ||||
合唱=SBC放送合唱団, 管弦楽=SBCアンサンブル, 主催=信越放送 (SBC) | ||||
会場=ホクト文化ホール (長野県県民文化会館), 日時=2010年5月30日14時〜 |
チラシ (クリックで拡大) |
プログラム表紙 | 永島吉太郎紹介ポスター | 記念品 (クリックで拡大) |
永島吉太郎先生 |
1908年東京生まれ。1933年京都帝国大学文学部哲学科卒業、美学専攻。関西学院大学文学部講師を皮切りに、連合国軍最高司令部顧問、国立国会図書館参事等歴任。新潟大学では、昭和48年定年退官に至るまで、文学と音楽の接点となる言語は、音感として捉えなければ音楽も損なわれてしまうとの見地から、その論理と実践の教示に当たる。 |
「音感としての言語」 |
永島 吉太郎 |
たち山の雪しけらしも這いつきの 川の渡る瀬あぶみつかすも 大伴家持 |
万葉集に残された数かずの歌を見ますと、当時の人達の使っておりました古代の日本語、やまとことば、と申しましょうか、美しく人の心を伝えるばかりでなく、風物や情景に至るまで見事に描写出来ていることに驚きます。そればかりではありません。声に出してみて、耳に快くひびいて参ります。喉一杯、声はり上げて唱ってみたい、と希って当然でしょう。もとはと申しますと、声楽曲は凡てこうして出来たものでした。ですから言語の美しさを無視するわけには行かないのです。未だに外国語はカタカナの音のままで唱うことが殆ど通例となっておるのですが、それでは作曲された姿の楽曲とは異なった別のものになってしまいます。SBC放送合唱団の方がたはこの根本課題の重要さをよく理解され、作曲者の意向に添う努力を重ねて来られました。日本の音楽界に大きく貢献されることと思っております。 |