11月16日
異物の授業がありました。異物には、気管、気管支及び食道などがあります。食道には、生理的狭窄部位と
呼ばれるところが3カ所あります。(起始部、気管分岐部、横隔膜貫通部)です。食事中に突然軌道の完全閉塞
を起こした場合には、脳卒中や心筋梗塞と間違われることが多く、別名’cafe coronary’といわれるほどです。
閉塞を起こした人は、喉をかきむしるような形で喉をつかんで苦しそうな格好をすることが多いです。そのときの
格好を世界共通の窒息時のサイン(チョークサイン)と呼んでいます。講義中に、ドクターがに質問しました。
「窒息時のサインとしてみられるものはなんですか。?」
I士長
「ピースサイン!!!!」
おいおい、断末魔にピースサインするやつはおらんやろ。
これには、全員大爆笑。


2月5日
そろそろ3ヶ月を経過しようとして、消防学校へ通勤するにもだんだん肌寒さを感じる季節となってきました。
今日は悲しいお知らせがありました。ともに、今まで学んできた黒野氏が、体調不良のため
国家試験を断念されることになりました。
大阪で手術を受けて退院後故郷の大分に帰られるそうです。
「黒野さん、早く好くなって下さいね。私たちは永遠に、8期生です。」


12月15日
そろそろ忘年会のシーズンの突入です。8期生の中にも酒豪と呼ばれる人たちがいます。
秋田の木元さん、奈良の北室さん、愛媛の大野さん土佐の新田さん・・・。
その中でも愛媛の大野さんがNO1でしょう。
バニーちゃんのお店で1人で一晩10万5千円も飲んじゃう(!?)ですもの。

12月20日
遠藤君が、九州にあわてて帰りました。お母さんが倒れられたそうです。私を含めた大阪市の生徒は家族に
何かあってもすぐに帰れるけど他都市の方はそうはいかない。・・・・・。
遠藤君のお母さん「はよう、ようなってや!!」


12月22日
年内最後の試験も終わり、やれやれです。1年間酷使した体にビタミンの補給を!!
ビタミンの種類と欠乏症状
脂溶性ビタミン
★ビタミンA・・・・夜盲症、眼乾燥症、角膜軟化症、成長停止
★ビタミンD・・・・くる病、骨軟化症、骨および歯の発育不全
★ビタミンE・・・・不妊症
★ビタミンK・・・・血液凝固障害
水溶性ビタミン
★チアミン(ビタミンB1)・・・・脚気、視神経炎、多発性神経炎、ウエルニッケ・コルサコフ症候群
★リボフラビン(ビタミンB2)・・・・口角炎、口唇炎、舌炎、脂漏性皮膚炎
★ナイアシン(ニコチン酸欠乏)・・・・ペラグラ脳症(皮膚炎、舌炎、口内炎下痢、精神症状)
★葉酸・・・・貧血
★ビタミンB12・・・・貧血
★ビタミンC・・・・壊血病、創治癒遅延
「ウエルニッケ・コルサコフ症候群」
偏食、インスタント食品の多用によってビタミンB1の欠乏となると、心筋、その他の筋肉、
脳神経などのエネルギー代謝などの
エネルギー代謝に異常をきたしブドウ糖の利用が低下する。これが脚気として知られている。
長期の飲酒歴でも脳症として合併することがある。
ウエルニッケ脳症・・・・意識障害、眼球運動障害、運動失調症
コルサコフ症候群・・・・記憶障害、失見当識、作話傾向、混迷など


1月4日
いきなり、全国統一模擬試験。正月なんてあったもんじゃない。
今日はちょっと、ブルー。・・・・。

1月17日
今日は小児科の勉強を・・。
★麻疹・・・麻疹ウイルス(潜伏期10日〜14日) 前駆症状として3日間の高熱、咳そう、鼻汁、結膜炎などがある。
       発疹は赤褐色、顔面に始まり徐々に下降し、3日に全身に広がる。
★風疹・・・風疹ウイルス(潜伏期14日〜21日)前駆症状として時に耳介後部や後頭部のリンパ腺腫脹、倦怠感、微熱
       発疹はピンク色で顔面に始まり2日で全身に広がる。
       妊娠初期の感染により先天性風疹症候群(心奇形、白内障、緑内障、感音難聴)
★突発性発疹・・・・人ヘルペスウイルス(潜伏期10〜14日)前駆症状として下痢。好発年齢6〜12ヶ月
            発疹はバラ色で胸部に始まりじょじょに、顔面、四肢に広がる。有熱時期に熱性痙攣を起こす。
★伝染性紅斑(リンゴ病)・・・ヒトパルボウイルス(潜伏期間7〜14日)前駆症状として発熱、下痢、咳そう、関節痛。
                  紅斑は初期には、口囲蒼白を伴う頬部の紅潮で平手打ちの跡のようにみえる。
                  夏に多く、好発年齢は5〜9歳★手足口病・・・・コクサッキーウイルス エンテロウイルス。
                  口蓋、頬粘膜、舌、歯肉、に小水疱、潰瘍を形成する
                  有痛性の粘膜疹がみられる。

                          などなど・・・。

1月29日
今日で座学も終わりました。2月1日からは病院実習。府立、市立大学、日赤、阪大、警察、総合医療センター、
国立大阪の、7病院に別れて実習です。
牧野、藤本、辰巳、大野、佐々木、三村以上6名は日赤病院へ。
学校では看護婦さんにいじめられ、悲惨な目に遭うとかなり吹き込まれました。
あるものは、割り箸を鼻の穴に・・・・・・。これは嘘です!!。
アー不安だ。


2月1日
昨日までの暖かさはどこえへやら、今日はどんより曇り肌寒い。
今日は病院研修初日まるでこれからの出来事を暗示するかのようだ。
近鉄電車で上本町駅を下車初日という事で6人のメンバーがそろう。
6人のメンバーを2人づづA,B、Cと斑分けして24時間勤務を交代で行う。
とぼとぼと、高校生にまじりながら日赤への道のりを歩く。
9:00よりオリエンテーション。救急部長、看護婦長、・・そうそうたるメンバーだ。
部長さんは優しそうだが、もう一人の先生は「救急病棟24時」の」江口洋介を意識してか冷たそうだ。
襟元から黒いTシャツが、のぞいている。
婦長さんはにこやかな顔立ちで魚のふぐににている。
オリエンテーションも終わりB、C斑は帰宅。同僚の藤本さんとこれから2人で救急救命センター勤務。
主だった仕事は患者のバイタル確認と問診。
看護婦さんいじめられると聞いていたのでびくびくしながら看護婦詰所の隅っこに2人で立つ。
まるで、大奥に忍び込んだこそ泥の気分だ。
そんな、私たちを見かねてか、1人のかわいい看護婦さんが採血と点滴の手ほどきをしてくれた。
(なんて優しいんだろう!川西さん)
他の看護婦さんはまるで無視。そりゃそうだろう、突然自分たちの聖域に野郎2人が踏み込んできたんだから・・・・・。
でも、でも、もうすこしかまってくれ〜!!!。

                       

 「ミス 日赤!!」


2月7日
実習2日目。病院へ出勤する足が重い。今日は朝から心臓外科の手術見学。
僧帽弁の置換手術だそうだ。眼前で開胸。
初めてみる実物の心臓は、まるで別の生き物みたいだ。
弁置換手術とは、左心房と左心室の間にある僧帽弁という弁を人工の弁と交換するという手術だ。
人工の弁を見せてもらったけど、これが1個100万円。
\(^o^)/丸い輪っか(直径3.3o)に特殊な布が張ってあってチタン製の一方通行の2つの弁ががついているだけ。
命の値段は付けられないけど、これでたすかるなら・・・・。
僧帽弁をはずし、人工弁に付け替えるときに心臓をいったん止めちゃうんですよ。そして付け替えた後また、動かす。
これすべて人間が行うんです。なんか、いっぺんに宗教観なんて吹き飛んでしまいました。
人間は神の領域に足をすでに、踏み込んでいるのかな。

この服を着た人には触れても、触れられてもいけない」

2月10日
救急とは関係はあまりないのですが今日は痴呆の呆の字について考えてみました。
生まれたばかりの赤ん坊は痴呆の呆の字に似ていないだろうか1?
両手、足を広げてまるで何もわかりませんと言ってるよに見える。
子供の頃の遊び呆けるも呆の字がつかわれます。遊びに夢中になって
何もわからなくなってるんですよね。
一生の不覚!!結婚もそのときは一瞬呆になってるんですよきっと・・・。我をわすれ後で後悔・・・。
さがせばまだまだ沢山、呆の字が当てられると思いますがようするに人は、痴呆から痴呆へと帰っていくという事です。
これからの時代、高齢者救急が激増するのは容易に想像できます。その中で痴呆は様々な問題を提供してくれると思います。
医療においては痴呆のために主訴がはっきりしなくて重病が隠されていて発見が遅れたり、
看護においては夜間の徘徊や他の患者とのトラブル。
救急隊にとっては病院選択や受け入れ先困難が考えられます。
どうしよっかな〜・・・・。(^_^;   

 この薬を将来救命士が使用できるかもしれない。心臓の動きを活発にする働きがある。


2月13日
今日はICU勤務。ICUというところは、患者1名に対して2名の看護婦さんがつきっきりで看病してくれます。
定期的なバイタルの確認。褥創防止のための体位変換。
おしめの交換等。基本的に社会復帰が可能と思われる人が
入院するところです。私が付き添わせていただいたのは17歳の男の子。
交通事故により、びまん性軸索損傷、硬膜下血腫で現在意識不明。はやく、よくなれ!!
ICUというところは心臓、脳、肺を守るところで、脳に関してはまだ現代医学では難しいところがあると、
某DRはおっしゃってました。
ICUの進歩により機械により、呼吸、循環が保たれ、生かされている人間が増えています。
医師は患者の生命を守ることが指命だけれど生かされている人間を作ることは本意ではないはずです。
某DRは、
「ICUに入院する患者は快復する望みのある患者なんですが、生かされているだけの人間を見ていると
この仕事がいやになる。」
と、おっしゃってました。
生命は助けることが出来ても人間らしい快復をすることが出来ない患者を沢山作ってしまうからだそうです。
その言葉はすごく印象的でした。

2月23日
8日間の病院研修もやっと終わりました。終わってみればあっと言う間でした。
試験合格後の5月にまた、1月間の病院研修があります。
今度くるときは、試験も終わっているのでもう少し違った見方で実習が出来ることと思います。
男ばかりの職場なので、女性の中に混じって仕事できるなんてこの上もなく幸せ!!!
等と、最初の不安感はどこへやら変わり身の早い私でした。


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