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3.自分史を本にしよう


◇本の基礎知識

◇本づくりのいろいろ

◇印刷のいろいろ

◇本の基礎知識

1.本の名称

    本づくりにあたっては、まず本の各部の名称を知っておく必要があります。
  ・本は表紙と中身からなりたっている
  ・中身は独立して出来ている
  ・表紙は中身を保護するとともに、本の顔でもある
  ・表紙と中身は見返しの中央でつながっている
  ・表紙に中身が接している部分が「のど」である
  ・他の三方の断面を「小口」という。一般的には、背の反対側を「小口」といい、
   上の小口を「天」、下の小口を「地」とよんでいる
  ・表紙の三方(天、地、小口)は、中身より3ミリくらい大きい

2.本の大きさ

  それぞれの用途によって本の大きさを考えます。紙の大きさは原紙の大きさによってきまります。

(書籍の主な大きさ)
判 型寸 法全紙からの取り数適用例
B4判257ミリ×364ミリ B 判  8取16頁  美術書、地図、雑誌等
B5判182ミリ×257ミリ B 判 16取32頁  辞典、技術書、地図、雑誌
B6判128ミリ×182ミリ B 判 32取64頁  一般書籍雑誌
A4判210ミリ×297ミリ A 判  8取16頁  美術書、地図、雑誌
A5判148ミリ×210ミリ A 判 16取32頁  学術、専門書、教科書、雑誌
A6判105ミリ×148ミリ A 判 32取64頁  文庫本、ハンドブック
B40取103ミリ×182ミリ B 判 40取80頁  新書版
四六判127ミリ×188ミリ 四六判 32取64頁  文芸書、実用書、専門書等
菊 判152ミリ×218ミリ 菊 判 16取32頁  文芸書、実用書等

(原紙の標準寸法)
A列本判 625ミリ× 880ミリ
B列本判 765ミリ×1085ミリ
菊  判 636ミリ× 939ミリ
四六 判 788ミリ×1091ミリ

(規格における紙の取り方の一例・B列本判)

3.用紙の選び方

   造本の用紙選びで気を付けたい点は

    (1)用紙は縦目を使う。
    (2)用紙は強靱で耐久性のあるものを
    (3)用紙の色は刺激を与えるものはさけたい

   縦の目とは繊維が向いている方向のことで、裁断して一枚の全紙にしたとき、縦の目が長い辺に
   平行しているものが縦目、短い辺に平行しているのが横目です。

   紙は特殊な場合を除き、一般に縦目でなければならず「のど」に平行しているのがよい。
   例外的に写真集、地図等は意識して横目を使います。(折れるのを嫌うため)
   また本の種類によって紙厚を選びます。袋綴じの場合は55K用紙(普通紙)でよいが、表裏印刷
   の場合は70K以上の用紙を使わないと裏うつりします。

   55K用紙(普通紙、コピー紙)。70K用紙とは四六判全紙(788ミリ×1091ミリ)
   1000枚の重さが70sの場合をいいます。

☆縦の目

紙には「目」というのがあって、製本の場合には一般に本文の紙の目が背と平行になるようにします。 紙の目が直角になると(横目)ページが開きにくくなります。

   

縦の目の調べ方

1.軽く折り曲げてみる…紙の目に平行に曲がりやすい。左側曲がりやすい。右側曲がりにくい。

      

2.破ってみる…紙の目に沿って破れやすい。左側直線的に裂ける。右側斜めに裂ける。

      

3.短冊状に切った紙を重ねて端を持つ…紙の目に平行な軸で曲がりやすい。垂れ下がった方が横目。

    

4.片面を濡らしてみる…紙の目と直角な方向に伸びやすい。カールした軸の方向が縦の目。

    

4.本の構造

本の内容の順序の標準的なものを述べます。この内容順序から自分の本に必要なものを選んで書 けばよい。

   「前付」

    本文の前に付けられる部分で、とびら、口絵、献辞、序文、凡例、目次などがあります。
    ・とびら(本とびら、題とびらともいう)
     表紙のあとの見返し(遊び)の次にくるもの。書物の入り口にあたる部分で書名・著者名・ 出版社名がはいる。
     裏が白ページ---裏白---が普通です。

    ・口絵

     巻頭にはいる挿し絵のことです。

    ・献辞

     著者がその著書を特にある人物にささげる旨を書いた言葉です。

    ・序文(序・はしがき・まえがき)

    ・凡例

     学術書や辞典に見られます。本文中の用語・略語などの説明を箇条書きにして内容の理解を高 めるためのものです。

    ・目次

     本文の内容を一覧させるために設けるものです。

   「本文」

    ・中とびら

     本文の中をいくつかの章で区切る。その区切りに簡単なとびらを付ける。これが中とびら です。

    ・本文

   「後付」

    付録、索引、あとがき、奥付、奥付広告等があります。

    ・付録

     年表、地図、参考図書一覧等

    ・索引

     本文中の重要な語句、人名、地名等を集めそれらの本文ページを記載したものです。

    ・あとがき

     著者の感想などを記したものです。

    ・奥付

     発行年月日、版数(刷数)、書名、著者名、発行者名、発行所名、印刷所名、製本所名、定価等

    ・奥付広告

   この中からしいて言えば、次の六項目は入れたい。

    (1)とびら (2)序文(まえがき) (3)目次 (4)本文 (5)あとがき (6)奥付

◇本づくりのいろいろトップヘ

自分の本だからどんなふうにもできます。楽しみながら本づくりをしよう。

(1)原稿のまま綴じる

自分の今までの生き方を整理しただけだから一冊あればよい、という方は原稿のまま保存すればよ い。ホッチギスなどは錆びてしまうので出来れば糸やこよりで綴じたほうがよい。表紙は市販の上 製本用(かたい表紙の製本)の用具セットを利用するのも一案です。

(2)原稿をそのままコピーまたは印刷して本にする

何冊でもつくりたい場合は印刷するか、コピーすればよい。本格的に活字を用いて印刷すると費用 がかかりすぎるので、その場合は自分で書いた原稿をそのまま印刷したり、コピーして製本する。

(3)ワープロを利用する

最近最も普及しているのがワープロを利用する方法です。ワープロで打ったものを印刷したり、 コピーしたりして製本します。文書をフロッピーディスクに保存できるので、再編集、増刷と注文生 産に応じることが出来るのが、一番の利点です。

(4)活字を使って本にする

手書きやワープロを使用しないで活字(タイプ活字、写植活字、活版用活字)を使用して、本格的     な本を作りたい場合は、印刷所に依頼して作ることになります。自費出版するときの費用は、原稿 の内容、頁数、部数により変化します。また印刷の方法、編集(自分で編集すれば安くなる)、写 真、カットも含む場合と色々あるので印刷所と打ち合わせて作るとよい。

(5)製本のいろいろ

綴じ方には和綴じ、中綴じ(週刊誌)、平綴じ(普通の雑誌)といろいろある。
また表紙もカバーをかけるか、かけないか。絵表紙にするか。文字だけにするか。 やわらかい簡単な表紙(仮製本)にするか。かたい厚紙の表紙(本製本)の製本にするか方法は 色々あります。

自分の本だから工夫次第でどうにでもできる。ここが一番楽しいことなのです。楽しみながら本づく りをしましょう。

◇印刷のいろいろトップへ

   (1)タイプ清打ち、コピー
   (2)手書き、ファックス印刷
   (3)タイプ清打ち、オフセット印刷
   (4)手書きコピー、製本づくり
   (5)活版印刷(タイプ活字、写植活字、活版用活字)
   (6)ワープロ、オフセット印刷(ゴム布にいったん転写してから紙に印刷する方法、ポスター、雑誌 の表紙等)

自分の本だから工夫次第でどうにでもなる。ここが一番楽しいことなのです。


ワープロで自分史をつくろう

  ◇はじめに

  1自分史とは

  2.自分史の書き方

  3.自分史を本にしよう

  4.いろいろな自分史

  5.自分史の作り方

  6.自分史の製本をしよう

  7.自分史の製作費用は

  8ホームページでつくる自分史

  ◇おわりに

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