Chapter:3 Fake Star

第3章 フェイク・スター


 渋谷の雑踏には人種や国籍、種族までばらばらの人が溢れている。その雑踏に埋もれるように歩く人影が一つ。

 彼の通り名(ハンドル)(あたる)。黒髪の典型的な日本人。27才の男性のランナー。サムライではないが、限界までサイバーは入れている。反射神経増強(ワイヤード・リフレックス)にサイバーアイ、様々な技能ソフトを使えるスキルワイヤに脳内メモリー、空気フィルター。もっとも、テクノロジーの暴走し続ける2056年には、そのうちの幾つかは既に旧式となっていたが。
 懐にはサムライの相棒と称されるサブマシンガン、イングラム・スマートガン。ヘビーピストルのブローニング・マックスパワーは消音器付き。何故か、クリップには相手を転倒させやすくするゲル弾入り。充電式のショック・グラブもポケットに入っている。普段はユーロカー“ウェストウィンド2000”を乗り回していたが、今は修理中だ。
 自らウェイジを名乗る彼は、何でも屋の万能ランナーを目指している。その割に、負傷の回数も多いのだが。



>>>>>[フム。こいつはサムライじゃないな。と言っても、魔法使いでもリガーでもデッカーでもなさそうだ。ウェイジ? 俸給奴隷(ウェイジ・スレイヴ)と“雇われ”のウェイジか? 俺にはよく分からんな。新種のアーキタイプらしい]<<<<<

――ストリート・サムライ レイザーエッジ

>>>>>[キャラクターは自作も可能だ。アーキタイプにはすぐデッド・エンドで終わりそうなヤツもいるからな。最新のサプリメントでは長所短所や作成点を使って、細かい点まで自分まで決められるようになった。
 それで‥‥スキルソフト14個にコンタクト8人? ケッ、気色悪いヤツだな。何が言いたいのかさっぱり分からん。何だかどこかで前に見たような気がするぜ]<<<<<

――フリーの走り屋 “クリムゾン・レッド”D.E.


[中]> 今日はフィクサーに会って、ブローニング・マックスパワー用のゲル弾でも買っておいたとしましょう。

[GM]> なるほど。街の広告では君のコンタクトである例のギャング、L・フォレストのニュースが流れてますね。デコレーション付きの鉢植えとはかなりキてますねー。

[ヴィッキー]> サタニズムを感じるわ。「このカタチは!」とか言って(笑)。

[GM]> するってえとL・フォレストのメンバーと会う。顔に痣ができてるね。

[中]> 「どうしたんだ?」

[GM]> 「残念だ、アタル。フェザー・スカルの彼らは分かってくれなかった。このL・フォレストの理想を理解してくれなかった」

[中]> 「傷の調子‥‥具合は大丈夫なのか?」

[GM]> 大丈夫のようですね。
「残念だ。だが我々は決して諦めない。このシブヤに緑を取り戻すのだ。この病んだ世界を救うのだ。我々L・フォレストは、このシブヤのメサイアなのだ!」とうっとりしてます。

Underworld Sourcebook

[中]> 「頑張れ。パチパチ

[GM]> やべー、拍手してるよー。では、彼と別れて、そのうち〈クリスタル・ヴィジョン〉に着きます。




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