『ア・ルア・イーの魔道書』《演劇の書》
「三つの八弦琴の物語」

閉門の章

 いかがだったでしょうか。筆者はシナリオというものを書いた経験がほとんどないので至らない点もいろいろあるかと思いますが、そのへんはどうかご容赦ください。
 お読みいただければ分かる通り、本編は『深淵』の持つ「ダークで破滅的なイメージ」よりも、「物語としての美しさ」「幻想性」「不思議さ」などの方をメインに置いています。あまり深淵らしくないと思われるかもしれませんね。深淵が初めての方でも楽しめるかと思います。現にTRPG初心者の方を2人ほど深淵信者にしました(笑)。
「こんな親切な魔族ヤ〜」「もっとみんな死んじゃう話がした〜い」と思った貴方は(おいおい)、どうぞご自分のお好きなタイプの物語を紡いで下さい(笑)。

 キャスティングについて幾つか。
「奇妙な旅人」がいると、登場PCの中で恐らくただ一人常人の道を歩まぬ者、「封印の破壊者」の運命の担い手として適切です。プレイ中は何となく怪しい人物であることを匂わせましょう。
 プレイ時はあのテンプレートのアヤしい(笑)イラストに惹かれたのか、何故か人気がありました。
 結末としては、「残り寿命が1年となり、他のPCが知らぬ間にエンディングシーンから早朝の森へと消えた」「自分の為したことが鏡の公女の戯れだったことに絶望し、夢の迷宮から脱出できずに深淵を永遠にさ迷った」「古鏡の刻印を刻まれてエリシェ様の下僕になった(笑)」などがあります。

「白馬を連れた娘」がいれば、彼女は破滅と縁のない一般人の象徴として舞台に上ることになります。同じ女性として、アステリエと話が合うかもしれません。
 愛馬の運命には【66:魔族の血 13の星座以外:公女ディーヌの一角獣の血】を担っていただきましょう。愛馬は額にこぶのようなものがあったり、毛並みが青白かったり、何か不思議な力を持っていたりします。かすかに流れる祖先の血が、白馬とその主をこの森へ導いたのでしょう。
(ちなみに自分の血を引いた子孫がいたことを知っても、一角獣フラールと公女ディーヌは微笑むだけで、別に何をするというわけでもありません。)
 固い絆で結ばれた白馬の出自が明かされることで、彼女にとっての物語は終わります。

「漂泊の戦姫」がいれば、物語上は脇役になりますが、この一連の出来事は彼女にとって、復讐の意味を考え直すよい機会になるかもしれません。その結果、彼女の進む道が変わるのかどうかは、終幕もしくは別の物語で語られることでしょう。

 このページへのリンクはフリーです。セッションの際は、もちろん細かい所は適宜変えてプレイなさって結構です。本編自体の記述を変えてくれとの御要望には沿いかねます。何かの縁でこのシナリオをプレイなさる機会がありましたら、結果などお手紙いただけると嬉しいです。
 著作権は いわしまん にあり、無断転載、引用は禁止します。そうした際は伝書使に頼んでiwasiman@mvb.biglobe.ne.jp までご一報くだされば、《通火の塔》の魔道師アイゼルと弟子とシャミアナの師弟が、学院の典礼監視団によろしくとりなしてくれるでしょう。

伝書使に依頼せし処なり。ここからも伝書使に頼めます。



 それでは、貴方の開く銀の門が素晴らしいものでありますように‥‥

 

銀の仕切り線なり。
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