〜影の踊り手たち〜
Last Enlightened: 2001/09/22
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ガイア (Gaia)
精霊の世界の全て、地球、自然を神格化した大地母神。すべてのガルゥの母なる精霊。彼女の生み出した三つの精霊が下に述べるトライアットである。
同時にガイアは変身種族の母でもある。東洋では緑玉の太母(Emerald Mother)と呼ばれる。
ワイルド (Wyld)
ガルゥたちの伝説による、世界を構成する三つの根源の力のひとつ。全てを生み出す源となる混沌であり、変化であり可能性であり野生である。ガルゥはワイルドの力によって生まれた。東洋においては陽氣を司る三皇の一なる虎。
ウィーバー (Weaver)
ウィルドが生み出した存在を形になす力であり法則であり秩序であり発展。だが外なる力によって発狂し、全てを秩序の網の元に縛ろうとその力を振るい出したとも‥‥。ウィルド、ウィーバー、ワームを合わせてトライアト(Triat, 三位一体)と呼ぶ。東洋においては世の理を司る三皇の二なる鳳凰。
ワーム (Wyrm)
過剰なものを浄化するための破壊の力。だがウィーバーと共に狂気に陥って三つの人格に分裂し、全てを滅ぼす破壊と腐敗、根源的な悪と化してしまった。ガルゥにとっての大地を汚す宿敵である。東洋においては陰氣を司る三皇の三なる龍。
マミーの宿敵アポフィス、ネファンディ・メイジが崇める玉座に座するもの、ヴェントルー一族に始祖カインが示した影の彼方の秘密の諸王、レイスがオブリヴィオンと恐れる力の根源、これらもまた、ワームの別の姿だとも言われている。単純な善悪など存在しないWoD世界において、ワームは真に邪悪な存在だ。その起源は世界の外側に位置するのだろうか?
ガルゥ (Garou)
母なるガイアとワイルドの力の元に生まれ、月の精霊ルナに諸力を授かった人狼の子ら。ガイアの守護者として、妖蛆ワームと戦い続ける。語源はフランス語の人狼、loup-garou。『Werewolf: the Apocalypse』のPC達である。
伝説の時代、増えすぎた人間を刈っていた彼らは報いを受けた。人間達はその姿の恐怖に記憶を失い、人狼たちの伝説は語られることがない。物質文明に汚された人間は増え続け、大地は穢れ、ワームの攻撃は圧倒的だ。黙示録の時を前に、不和が増しつつある彼らは部族間で協力することすらままならない。
それでも彼らは戦いつづける。何故なら彼らこそガルゥ、地上に残された最後の希望、ガイアの意志と大地の力を受け継ぐ最後の戦士なのだから。
ウクテナ (Uktena)
自らの名を求めてウクテナと闘い、秘密を求める者として生きる定めを追った兄を始祖とする一族。精霊の世界の多くの秘密を知り、禁じられた知識を溜め込み、時が来るまで隠し続けている。他の部族からの疑惑の目が消えない中で、敵を知ろうと務め、影界において勝利の方法を探している。
ネイティヴ・アメリカン始め虐げられた民たちの守護者でもある。部族トーテムはクーガーの爪と目を持つ大蛇、水の精霊ウクテナ。ケルンのひとつはオーストラリアのカタジュタ岩場にある。
ウェンディゴ (Wendigo)
ウクテナ、クロアタン、ウェンディゴの“ピュア・ワンズ”3兄弟の末弟を始祖に持つ部族。冬の精霊ウェンディゴを守護精霊としている。故郷である北米大陸が白き民に侵されていく中、唯一戦い続けることを選んだ。多くの伝統を残し、ネイティブしか護らない。聖なる大地の護り手として激しく汚染と戦う一方、その悲しみは深い。
部族トーテムは凍れる北の殺戮者ウェンディゴ。ケルンのひとつはアリゾナのナバホ自治領にある。
グラス・ウォーカー (Glass Walkers, 硝子の歩き手)
街を自分たちの森として作り、人間たちの間に基盤を作ってきた部族。最初はウォーダーズ、蒸気機関が動いていた頃はアイアン・ライダーズと呼ばれていた。
進化に適応した先見の明ある部族であり、変わり者であり、ウィーバーの力を借りる点において他部族からは信用されていない。犯罪層や大企業に影響力を持ち、昼と夜の世界を互いに統治することでヴァンパイアと協定を結ぶことさえある。Webのような最新テクノロジーにも詳しい。メソポタミアに起源を持ち、部族トーテムは太古より今もありしゴキブリ。ケルンのひとつは香港にあり、東京でも活動している。
ゲット・オブ・フェンリス (Get of Fenris, フェンリス狼の仔ら)
ガイアに仕える大きなフェンリス狼を始祖とする北欧の部族。ワームの手先である怪物を退けた英雄ベオウルフを称えた時から部族の名が決まった。ヴァルハラに英雄として迎えられることを望む、バイキングの如き怒れる戦士であり、自分たちだけがガイアの牙だと信じているために他を見下している。戦傷とルーン文字の刻まれた体を振るわせ、来たるべきラグナノクの闘いに備えているのだ。
部族トーテムは無慈悲な戦士の守護者フェンリス狼。ケルンのひとつはドイツのシュヴァルツヴァルトにある。
サイレント・ストライダー (Silent Striders, 静かに走る者)
アヌビスの化身とも言われるフクロウと共に死そのものの元を訪ねた狼の娘を始祖とする部族。影界の精霊の領域までも遠く旅し、多くの秘密を知る漂泊の賢者であり、フィアンナに並ぶ語り手でもある。
エジプト文明と接触し、オシリス神に与して戦った際にセト神に先祖の助けを得られない呪いを掛けられた。ジャッカルに似た姿をしている。サハラ起源、部族トーテムは夜の知恵者フクロウ。ケルンのひとつはモロッコのカサブランカにある。
シルバー・ファング (Silver Fang, 銀の牙)
原初の狼の子孫といわれる君主の一族。部族の純潔を保ち、他部族を率いてきた。最も礼儀正しく、美しく力強いガルゥの体現者でもある。
だが近親婚を続けたせいで血は薄まり、子孫たちは僅かな奇形や祖先の栄光の重みに苦悩している。アポカリプスを前に彼らの基盤が揺るごうとしているのだ。部族トーテムは高貴なる空の勇者ハヤブサ。ケルンのひとつはロシアのウラル山脈にある。
シャドウ・ロード (Shadow Lords, 影の君主)
ガイアと雷の父祖(グランドファーザー・サンダー)の間に生まれた最後の漆黒の子を始祖とする部族。力強く、そして自分たちこそ全てを支配すべきと考える野心多き一族である。堂々とした戦士である一方で狡猾であり、力を失ったシルバー・ファングをガルゥの指導者の座から蹴落とそうと企んでいる。無慈悲な独裁者でもあるのだ。
バルカン半島を起源とし、部族トーテムは策略と陰謀を授ける雷の祖父。ケルンのひとつは京都の一条戻橋にあり、八犬とキツネ達が守っている。
スターゲイザー (Stargazers, 星を見つめる者)
ガイアの子、智慧深き賢王クライタル・スターキャッチャーの弟子たち。肉体と精神を調和させ、内なる心の平穏を見出した彼らは領地を持たない孤独な探索者であり、哲学者である。時来れたばワーウルフ唯一の格闘技カイリンドーを用いて風の如く優美に戦う。だが高みに達したことで他部族からは孤立し、また数も500人ほどと少ない。
純粋種のゲイザーはほとんどが極東生まれであり、悟りと真実を求めて世界をさすらう。部族トーテムは謎めいた多相の淑女キメラ。数少ないケルンのひとつはチベットのヒマラヤ山脈の聖地にあり、ワームの攻撃を受けて陥落した。
部族の再構築には内なる癒しこそ必要だと考え、Revised版では遂に13部族から脱退。仲間たちにいつか戻ってくることを約束し、ほとんどのゲイザーは故郷であるインドに集結し始めた。ガルゥ連合は援軍を出すほどの余力がなく、また極東はガルゥの領土ではなかったのだ。他部族のケルンを借りるのではなく、自分たちのケルンを奪回することを選んだゲイザーはかねてより親交のあった東洋の変身種族の連合たる獣宮へと加わった。東洋では星光(スィン・グァン)と呼ばれる。もっとも賢き一族が戦友たちの元へ戻ってくるのはいつの日か‥‥?
チルドレン・オブ・ガイア (Children of Gaia, ガイアの子供たち)
争いで死んだ子らを悲しんだガイアが再び命を吹き込み、生まれた慈愛の子供たち。13の部族の中で最も温厚であり、ガイアの愛を説き、戦いが最後の手段であることを知っている。インペルギウムを止めたのも彼らだ。他の部族も嫌々ながら尊敬している。
部族トーテムは平和と癒しの象徴ユニコーン。ケルンのひとつはサンフランシスコの森の中にある。
フィアナ (Fianna)
ガイアから2番目に生まれた歌い手の子を始祖とする部族。伝承を伝える吟遊詩人であり、その歌を聞いたトゥアハ・デ・ダナーンの妖精たちやヴァーベナの魔女とも親しい。アイルランドやイギリスでケルトの人々を守護している。優秀な歌い手であり、惚れっぽく、酒飲みである。
部族トーテムは野生の狩人、雄鹿。ケルンのひとつはアイルランドにある。
ブラック・フューリー (Black Fury, 黒き怒り)
ルナが姿を変えた月の女神アルテミスを崇拝する、ほぼ女性だけの部族。始祖の五姉妹が黒い毛皮だったことからこう呼ばれる。アルテミスの命に従い、女性と自然を守る為、ワームの化身が広めた男尊女卑の教えを打ち破る為に戦ってきた。誇り高く、女性の敵に対しては容赦がない。
部族トーテムは聖地の守護者ペガサス。ケルンのひとつはギリシャ、エーゲ海の島にある。
ボーン・ノーア (Bone Gnawers, 骨齧り)
シルバー・ファングの始祖の小さな弟を祖先に持つ、人間の都市で生き抜くことを選んだ部族。インドやアフリカに起源を持つ。不潔な外見で他の部族から軽蔑されているが、そのサバイバル能力は高い。
道化役であったり都会の義賊であったりする。部族トーテムは小さく強きものネズミ。ケルンのひとつはワシントンD.C.にある。
レッド・タロン (Red Talons, 赤き鉤爪)
ほぼ全てが狼だけからなる部族。自らを大地の浄化役と捉え、人類抹殺を実行し人族のガルゥさえ敵と見なす急進的な一族。13部族の中でも孤立している。
都市を嫌悪し、遠く離れた大自然の中に生息している。部族トーテムは原初の戦士グリフィン。ケルンのひとつはアラスカ山脈の麓にある。
浪人 (Ronin)
どの部族にも属していず、パック(5匹一組の群れ)にも入っていないガルゥのこと。一匹だけで生きていくのは非常に厳しい。日本語のローニンである。
クロアタン (Croatan)
かつて在りし北米の部族。始祖はウクテナの弟、ウェンディゴの兄であり、ウクテナやウェンディゴと共に暮らしていたが、新大陸に他部族や人間が押し寄せた際の戦争で滅ぼされた。ワームの化身である“魂を貪る者”と果敢に戦い、全ての勇士が命を落としてワームをこの世から追放したのだ‥‥
シベラク (Siberakh)
シルヴァー・ファングとウェンディゴの両方の血を受け継いだ部族があるらしい。
バンイップ (Bunyip)
かつて在りしオーストラリアの部族。他部族のワーウルフと欧州の人間が移住してきた際に争いが発生。絶望して精霊界へ去り、帰って来なかったという。
ホワイト・ハウラー (White Howler, 白き吠える者)
かつて在りしアルビオン、ブリテンの部族。フィアンナと親しかった。ローマ帝国とワームの軍勢が攻めて来た頃、冥界の最深部にあるマルフェアス・レルムでワームに穢され、その手先であるブラック・スパイラル・ダンサーズと成り果てた。現在でも、稀に先祖返りでホワイト・ハウラーのガルゥが生まれることはあるという。(PCゲーム版のワーウルフの主人公である)
キンフォーク (Kinfork)
変身種族の血を遠くに受け継ぐ人間や動物たちのこと。ガルゥがもたらすデリリウムの恐怖の影響を受けることがない。ガルゥにとって人間世界の数少ない盟友である。
セレスティン (Celestine)
三位一体のトライアトの次に偉大な精霊。ガイアの妹である月の精霊ルナと太陽の精霊ヘリオスが有名。精霊界に点在するレルム(領界)の主でもある。神とほぼ同義。
インカーナ (Incarna)
セレスティンに仕える精霊。各部族のトーテム精霊はこれに当たる。
ジャグリング (Jaggling)
セレスタインやインカルナに仕える下位の精霊。
ガフリング (Gaffling)
最下位の単純な精霊。儀式を用いてワーウルフに呼び出されることも多い。
Wyrmの尖兵たち
ワームは様々な手下を使い、世界を汚染していく。開発の名の元に次々と破壊されていく大自然。病んでいく人の心。勝利は目前だ‥‥
ブラック・スパイラル・ダンサーズ (Black Spiral Dancers, BSD, 黒き螺旋の踊り手)
穢れに触れたホワイト・ハウラーが母体となった、ワームに仕える14番目の部族。黒き螺旋の迷宮で深淵を覗き込んでから全員がワームの狂気に侵され、漆黒の蝙蝠の翼と様々な異能力を持つ。様々な部族の離反者も含まれており、頻繁にガルゥたちの前に立ちはだかる宿敵である。地中深くトンネルを掘って潜み、時が来た時に地上に踊り出た。その数は全ガロウの1/10程度であり、団結すれば勝てるのだが‥‥。阿片戦争を境に東洋にも攻めこんできている。
部族トーテムはヨタカ。ケルンのひとつは地中を蠢く大祖母サンダーワームの体内にある。
フォモーリ (Fomori)
単数系フォモール(Fomor)。ワーウルフ全般はフォウールとも、ウクテナ・ウェンディゴ・クロアタンの“ピュア・ワンズ”はモッケリーズ(Mockeries)、チェンジリングはフォーモリア、変化妖怪はバケモノとも呼ぶ。ワームの手先であるベインに取り憑かれ、あるいは自ら受け入れ、ワームの穢れに染まった人間のことである。ワームの尖兵として邪悪を撒き散らすガルゥの宿敵。体は醜く奇形し、心も汚染され、ワームに授けられた様々な異能力を振るうことができる。様々な種類が存在し、短命なものもいれば、ペンテックス社の高度に訓練された特殊ウェットワーク部隊『ファースト・チーム』ユニットの一員になる者もいる。
元はフィアンナ部族が用いだしたこの名は、女神ダヌ一族がアイルランドにやって来る前に元々棲んでいた原住民の巨人の魔族一族の名に由来している。WoDの歴史では、ワームの手先であった彼らとフィアンナ、妖精たちがかつてブリテン諸島で激しく戦ったのだ。
ベイン (Bane)
ワームに仕える精霊。災霊とも呼ぶ。ウクテナたちが苦労して封印した非常に強力なものもいる。負の感情を持つ人間に近付き、魂と融合するとフォモーリへと変える力を備えている。
スキンダンサーズ (Skindancers)
5匹のガルゥを殺し、その血と毛皮を用いてキンフォークにワームの力を借りた秘密の儀式を施すと、皮を被った偽りのワーウルフを生み出すことができる。全てのガルゥから目の敵にされている。
だが、強大な力を手に入れたメキシコの狂える魔術師の技によるものであり、スキンダンサーズの子孫に罪はないとも‥‥
シェイプシフター (Shapeshifter)
動物へと姿を変ずることのできる変身種族を総称してこう呼び、ガルゥもその中の一種族である。シェイプチェンジャーと呼ばれることもある。過去の業怒戦争(War of Rage)やワームによってその数が減らされたり、様々な確執を抱えていたりする。ガルゥが奢り高ぶっていた頃に袂を分かち、人狼を戦友と信じていない。
アナナシ (Ananasi)
血を啜る蜘蛛の一族。3つの家系があり、ワームに使えるハタル(Hatar)、ワイルドに使えるクモティ(Kumoti)、ウィーバーに仕えるスケイン・スパイダー(Skein-Spider)がいる。ウィーバーに仕え世界の秩序を守護しているのが一般的。。人間と蜘蛛と中間の3形態の他に、何千もの蜘蛛に分裂することもできる。変身した状態だと、一説によればルール的に一番強いらしい。
グラウル (Gurahl)
熊の眷属であり知恵の守護者。ガルゥに滅ぼされかけたが、眠りより覚めつつある。変種にワーパンダもいるらしい。
コラックス (Corax)
おしゃべりで光もの好きな烏の眷属。ガイアの目となるべく変身種族の中で最後に創られた。ワーウルフに諸力を与えたルナよりも、太陽の精霊ヘリオスと関係が深く、それゆえ銀ではなく金に弱い。死者の目玉を飲みこむことで生前の映像を知ることができる。影界の卵から生まれるため、メティス(忌腹)がいない。
ヌウィーシャ (Nuwisha)
コヨーテの眷属にしてトリックスターのトーテムを奉ずるもの達。
バステト (Bastet)
猫科の動物に変身する眷属。知識の守護者であり、エジプトに起源を持つ。サイレントストライダー、マミーと同盟してセト神と戦っている。その中に9つの部族があり、古代エジプトの山猫に変ずる最古の一族ブバスティ(Bubasti)、パンサーの旅人の一族バグヘーラ(Bagheera)、ジャガーの狂暴な一族バラム(Balam)、後に変化妖怪扱いとなった虎の一族カーン(Khan)、放浪者クーガーの一族プモンカ(Pumonca)、ライオンの支配者の一族シンバ(Simba)、精霊の技に通じたチーターの一族スワラ(Suwara)、リュンクスのシャーマンの一族クァルミ(Qualmi)、そして妖精の友の猫の一族セイリリャン(Ceilicand)がある。
モコレ (Mokole)
最も古き爬虫類の眷属。恐竜や鰐の姿をとる。太古の氷河期の記憶を未だ保っている。
ラトキン (Ratkin)
地下に住む鼠の眷属。
ロケア (Rokea)
海の鮫に変身する眷属。
アジャバ (Ajaba)
ハイエナに変身する眷属。猫科の一族バステトの仲間だったが、追放され、復讐の機会を窺っているという。
カマソッソ (Camasosso)
コウモリに変身する眷属。語源はマヤ語。ワームに魂を売ったとも‥‥?
ミノタウロス (Minotaur)
牛に変身する眷属。滅亡した。他にもイノシシの眷属がかつてはいたらしい。
緑玉の太母 (Emerald Mother)
東洋のシェイプシフターたちが仕える大地の母。獣宮は彼女に仕える下僕たちのものである。西洋におけるガイア。西王母その人でもあるという。
変化妖怪 (Hengeyokai)
東洋のシェイプシフター達。世界創生の折に陽氣を司る三皇の虎の元に生まれた。古語では凶人(ジョンレン)、狂った龍から天地を守り戦うために、天帝が遣わしたとも言われている。
彼らの信じる『時の円環』(The Wheel of Ages)は、現在は第六の「悲哀の時」(Age of Sorrows)の時代となってしまった。円環を正しく回すために戦わなければならない。西洋の同族は全てが滅びるアポカリプスだと諦めているが、変化妖怪たちは永遠に続く輪廻の輪の底の時だと信じている。仲違いの多い西洋の同族と違い、彼らは種族を超えた獣宮(Beast Court)の元に集っている。5人組の戦闘集団『戦隊(Sentai)』を組み、太母のために戦うのだ。
蓮年のサプリメント『Hengeyokai:Shapeshifters of the East』にて東洋の同族たちは明かされた。外面だけで国辱物と考えることこそ大ムカデの思うつぼだ。
カーン (Khan)
虎に変身する一族。世界に散らばる猫科の眷属バステトの中のひとつに当たる力強い孤高の貴族。中国や朝鮮にも生息していたが、戦いの連続の歴史の中でその数を減らしている。
キツネ (Kitsune)
中国王朝を滅ぼし、日本の陰陽師たちに滅ぼされた九尾の狐の美しき子孫たち。人に化け、惑わす幻術に長け、その力で戦禍を逃れてきた。ガイアに完全に忠誠を誓ってはいず、ワームが発狂する前の道に従っている。年を経るとその尻尾の数が増えていく。
出生の月相によって、彼らは道士、衛士、傀儡師、語り部に分かれ、ガルゥのギフトに似た呪法という技を用いる。闇に属する力も使うが狐も東洋の大自然の一部であり、最終的な調和の為に戦うのだ。稲荷明神に仕える日本の狐族の数は多い。
クモ (Kumo)
蜘蛛に変身する一族。三位一体のトライアットそれぞれに仕える西洋のアナナシと違い、一族全てが大ムカデに仕える邪悪な存在である。獣の王宮にも加わっていない。美しいものも怪物の如きものもいる。
サメビト (Same-Bito)
鮫に変身する一族。西洋におけるロケアの親戚。龍神に仕える荒荒しい戦士であり、貴族の一族もいる。龍の一族叢龍に知恵を与えられたため、ロケアよりも知性が高い。
テング (Tengu)
烏に変身する一族。西洋におけるコラックスの親戚。好奇心が強く、金で雇われて密偵の仕事をこなす。剣技に優れ、牛若丸を教えたのも彼らだ。
ナーガ (Nagah)
蛇に変身する一族。インドに生息している。忍びの技と毒牙での暗殺術に長ける。過去の戦いで滅びたとも言われているが、東洋の獣宮に逃げ込むことで滅亡をまぬがれてきた。
ネズミ (Nezumi)
鼠に変身する一族。西洋のラトキンの親戚。忍の一族であり、隠密行動に優れる。都市の貧民層の住処に根を張り、自由に生きている。
八犬 (Hakken)
ガルゥのシャドウ・ロードの分派に当たる狼の武家の一族。古語では狼人(ロウレン)。ほとんどは日本に住み、忠義と名誉に生き、朝廷の敵を滅ぼしてきた。かつてのトーテム、嵐の王スサノオは影界に消えたため、現在は鳴神(Grandfather Thunder)に仕え、月読命(西洋におけるルナ)を女神と崇めている。
ニホンオオカミは滅び、狼生まれの八犬も消え、原野は消えようとしている。それでも彼らは変化にあらがい戦い続ける。牙よりも高貴な大小の刀こそ武器。忠心と名誉の武士道こそ心。獣の宮廷においても忠義篤い将軍である。龍脈(西洋におけるケルン)のひとつは京都の一条大橋にある。
叢龍 (Zhong Lung, ツォンルン)
龍王たる天公と西王母の間に生まれた最も古き変化妖怪。ガイアの神聖なる記憶を守り、太古の智恵を受け継ぐ龍の一族。西洋のモコレの親戚であり、鰐の同族に当たる。高貴なる一族だが、他を見下す傾向もあるようだ。中国やチベットに生息し、代々が女性上位である。
日没の民 変化妖怪は、絶望しがちな西洋の同族たちをやや侮辱的にこう呼ぶ。ちなみにメイジのことは名を砕くもの(Namebreaker)と呼ぶ。 ムカデ (Centipede)
変化妖怪たちが戦っている相手とその尖兵たちを呼ぶ語。西洋におけるワームのことである。あらざるべきものの破壊と陰氣を司る三皇の三なる龍であったが、狂い、邪神閻魔王を下僕として世界を破壊しようとしている。 バケモノ (Bakemono)
西洋におけるフォモーリのこと。鬼人の手先であることも多いという。
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