<12日目> そして神戸〜エピローグ | ||||
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- ●1999年11月16日(火)
- (ここから日本時間)
7:15(カサブランカ時間:前日の23:15)
起床。機内の照明が再び点灯されます。朝、であります。モニタで位置を見てみると、ちょうど黄海上。おぉ、あとちょっとで日本に着いてしまうと思うと、何かさびしいような気もします。そして、機内食が出されます。メインはワッフル。…いかにも朝食らしいメニューですね。モニタでは、ちょうど、「Mr.ビーン」をやっていて、向かいのオランダ人が声を立てて笑っています。私達も見ましたが、やっぱり面白いですね。日本でオンエアされた時と同じようなネタでしたが、何度見ても、やはり面白い、これが「Mr.ビーン」の魅力なのでしょう。
- 9:15(カサブランカ時間:1:15)
朝鮮半島を渡って、いつの間にか、機体は日本上空へ。と思っていると、ぐいぐいと地表が近づいてきます。四国上空から旋回するように、紀伊水道に入って行きます。左手に淡路島を見ながら、どんどん海が近づいてくるぅ〜と思っていると、すんなりと着陸。ついに、日本到着です。着いてしまったぁ、という感じもするのですが、それにしてもビジネスクラスでのフライトはとっても快適でした。行きと違って、全然、体が変に疲れていません。それほど、ゆったりと過ごすことができた、ということなのでしょう。ひょっとしたら、最初で最後かもしれないビジネスクラス、本当にラッキーでした。
- 飛行機を降りると、入国審査。すんなりとクリアして、荷物の受取り場へ。なかなか出てこないぞ、と待っているのは、皆、同じですね。同じツアーの皆さんも、首をのばして待っています。と、やがて、1人、また1人、と荷物が出てきたらしく、荷物を引いて、外へと出て行かれます。私達のスーツケースも、程なく、出てきて、よいこらしょ、と下ろして、ごろごろと転がして行きます。そこに、添乗員さんが待っていらっしゃていて、お疲れさまでした、お気をつけてお帰りください、と挨拶をされます。え、これでもう、最後なのぉ…? もうこれで解散ですよ、と明るく(?)言われ、はぁ、何だかあっさりとしたもんなんですねぇ… 他の方も帰途に着かれるようで、皆さん、それぞれの方向へ向かって行かれます。ここからまた国内線に乗り換えて帰られる方、電車で大阪或は京都へ向かわれる方、高速艇で神戸へ向かう方、人それぞれですね。皆さんとも挨拶を交わし、特に親しくさせていただいたご夫婦とは、しっかりと最後の別れを惜しみます。またお会いする機会があるといいですねぇ… 名残り惜しいです。
- 10:00(カサブランカ時間:2:00)
そして、私達も、いざ、帰途に着きます。ロビーから外に出ると、ちょうど、神戸行きのバスが出るところ。慌てて切符を買い、荷物を預けて、バスに乗り込みます。連絡橋を渡り、大阪に上陸して、湾岸線を北へ。あぁ、日本に帰ってきたんだなぁ、と改めて実感します。バスに揺られながら、今回の旅行を振り返ります。期待に胸をわくわくさせながら、バスで神戸から空港へ向かっていたのが、つい昨日のことのよう。ほんと、あっという間でした…
- 11:20(カサブランカ時間:3:20)
六甲アイランドを経て、三宮に着いてしまいます。懐かしい神戸の街です。出発していった日と何も変わってないですね、当然のことですけど。職場のあるビルもしっかりと見えていて、あぁ、帰ってきてもぉたぁ、と現実に返らされる思いです。(^^; 降車場でバスを降りると、…おぉ、寒い。モロッコに行っている間に、日本はこんなに寒くなったのぉ、という感じです。身を震わせていると、すぐそばにタクシーが。すぐさま、これに乗り込んでしまいます。ちょっともったいない気もするのですが、帰りはタクシーで帰りましょう。
- 11:35(カサブランカ時間:3:35) あっという間に、タクシーは2号線〜山手幹線を東へ進み、六甲道の我が家の前までやってきます。懐かしい六甲の街、何て久しぶりなんでしょう。タクシーを降りて、我が家の前に立つと、本当に帰ってきてもぉたんだなぁ、という実感がわいてきます。階下のお肉屋さんにも、ただいまの挨拶をさせてもらい、カサブランカで買った、お土産のクッキーをお渡しして、長期の留守のことをお詫びします。そして、家の中へ。…何も変わりなく、5日の日の朝のままです。無事に帰ってきた! ほっとしますね。さっさと荷物の整理をしてしまい、そして、お待ちかねの土産を全て、テーブルの上に開けていきます。こんなに買ったんだねぇ、と言いながら、妻と思い出に浸るのでした。いろいろとありましたが、終ってみれば、あっという間の、ほんとに夢のような旅行でした。夢から覚めて現実に戻ってしまった、という寂しさみたいなものも感じてしまいます。でも、現実は現実、今日はあと半日、荷物の整理をしたり、写真のフィルム(これもまた、たくさん撮って、合計19本!)を現像に出したりして過ごすことにしましょう。
- こうして、無事に私達の新婚旅行は終わりました。楽しいことや辛いこと、ハプニングもありましたが、それら全てを2人で共有することができたということは、お互いへの愛情を深めることになったものと思っています。今までももちろん、明るく楽しい新婚生活を送ってきていたわけですが、この旅行を通じて、さらに、お互いへの親密さが増したということができましょう。
- そして、私にとっては初めての海外旅行で、モロッコを選んだのは、間違いではなかったと思います。NHKの番組でも「イスラム潮流」とかいうものがありましたが、やはり、イスラム圏は見るべきところが多くあると思います。日本のものとも、また、欧米のもとのも全く違う文化が、そこにはあり、また、それが日本や欧米に影響を与えたり、逆に影響を受けたりしながら、お互いの文化が交流しあう、その最前線(?)にあるのが、モロッコなのではないでしょうか。モロッコの文化に触れることは、イスラム文化に触れることはもちろん、更には、互いに影響を与え合ってきたヨーロッパの文化に触れることでもあり、それが日本の文化を見直す機会にもなるのです。今回の旅行で触れた、モロッコの多くの文化は、今後も、私自身の中で大事にしていきたいと思います。
- ところで、話はがらりと変わりますが、最初に行きたいと言うていた、ポーランドですが、行けなかった代わりに、2つ、国内での催しに行ってきました。今年は、日本とポーランドの国交が樹立して80年になるのだそうで、そういうことで初来日した「ポーランド国立ワルシャワ室内歌劇場オペラ」の「フィガロの結婚」の公演を、12月になって、見てきた、というのが1つめ。そして、大阪で開かれた「ショパン・ポーランド・日本展」にも足を運んできた、というのが2つめです。特に後者では、ポーランドの様々な物産品を見ることができて、なかなか楽しかったです。国内にいても、それなりに楽しむことはできるものですね。でも、やはり、いつかは、本場のポーランドに行ってみたいものです。
- また、よく、海外旅行から帰ってくると、すぐに次はどこに行こう?というのを考えるものだ、ということが言われますが、私達もその例にもれず、帰ってくると、すぐに、スペインやらイタリア等々のパンフ(旅行検討段階でもらってきたもの)を眺めたりして、次はどこにしようか、などと話してます。でも、それが単なる夢でなくて、実際の実現性のあるものだとしたら、何と嬉しいことでしょうか。…実は、今回の旅行に出発する直前に、ある1通の手紙が届いたのです。差出人は、5月に結婚式を挙げた、式場。何でも、式場の開館20周年を記念しての抽選とかで、ペア20組にハワイ旅行が当たる、というものがあったようで、何と、それに当選してしまったんです! ハワイ! 私達夫婦にとっては、自分達でお金を出して行こうとは、おそらく決して思わないであろうハワイの旅行が当たってしまうとは! もちろん、行くことに依存はないので、モロッコから帰ってくると、すぐに、今度は、こちらの準備・検討を始めることになったのでした。ということで、次の海外旅行は、ハワイ、であります。妻と2人で、また旅行に行けると思うと、やはり、嬉しいですね。今から楽しみ、なのでした。そして、その旅行の時にも、今回の旅行での経験は活かされることでしょう(特に下痢のことなんか…^^;)。わくわく。(^^)
- 最後に、モロッコでお世話になった方々や、添乗員さん、その他、ツアー中、いろいろとお気づかいくださった多くの方々、そして、いつも私のそばにいてくれる妻に感謝しながら、旅行の報告を終わろうと思います。ありがとうございました。
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