<11日目> さらば、モロッコ | |||||
Prev | Next | to the Index |
- ●1999年11月15日(月)
- 3:30 起床。むっちゃ早いのですが、何せ、飛行機が朝一番なので、こうした時間に起きて、出発していかないと乗れないから、仕方ないです。眠い目をこすりながら、起き出して、荷物をまとめて、廊下に出し、準備をします。
- 5:00 出発。外はまだ真っ暗ですが、バスに乗り込んで、ホテルを後にします。思えば、真っ暗な中、このホテルに到着し、そしてまた今、真っ暗な中を、出て行くのですね… 感慨にふけりながら、バスに揺られて空港に向います。
- 5:30 ムハンマド5世空港に到着。ここで、今までずっと私達を導いてきてくださった現地ガイドさんと運転手さん、そして運転手アシスタントの方達とお別れです。特に現地ガイドさんには、ティトゥワンでお腹をこわした時など、大変お世話になり、それ以後も何かとお心配りいただいていましたから、別れの寂しさというのもひとしおです。毎朝、薬を飲んだか?と聞いてきた時のと同じように、ガッツポーズで、元気で!と言われ、私もありがとうございました、とお礼を言います。別れを惜しみながら、空港の中へ。そして、添乗員さんがチェックインの手続きを済まされるのを待ちます。待っている間、旅行中に特に親しくさせていただいたご夫妻と、住所の交換などして過します。…それにしても、朝が早いから、むっちゃ、眠い…(--zzz
- 手続きが済むと、いざ、出国審査や荷物検査等を通過して、免税店等があるところへと入っていきます。が、まだ朝が早いから、当然のように、店は閉まっています。6時30分くらいからぼちぼちと開いてくるようですよ、との添乗員さんの言葉に、開くのを待ちます。そして、ひとつ、開いた!と乗り込んでみると、残念なことにDHは使えないとのこと。フランか米ドルでないとあかんようで、そんなんあるかい、と思いながら、その向いにある、たぶんDHも使えるであろう、いかにもモロッコの土産屋という感じの店の開くのを待ちます。…が、これがなかなか開かない。搭乗手続きのぎりぎりまで粘ったのですが、結局、時間切れ。やむなく、搭乗口へと向います。が、搭乗口を入った所にも一つ、お店があって、そこで、何とか、チョコレート等を買って、自分達の手持ちに残っていた小銭はほぼ、使い切ることができました。モロッコの通貨なんて、日本に持って帰ってきても、両替えもできませんので、ただの石になってしまいますから、少しでも減らしたかったのです。最後で何とか、できてよかった…
- 7:50 無事に飛行機に乗り込み、そして、離陸。すっかり朝になったモロッコの大地とも、いよいよお別れです。機体が宙に浮いた瞬間、あぁ、これでもう、モロッコの大地をこの足で踏むことはできなくなってしまったぁ、と何か切なくなってきます。窓からは、地上の様子が見えます。カサブランカの市街や、大西洋が、目に入り、何回も、さようなら、と心の中で言い続けます。モロッコ、とっても素敵なところでした。広大な大地の中に息づく人々の活気、様々な文化が互いに影響しあうことで生み出されてきた新たな文化、どれもが全て、新鮮で素晴らしいものでした。また、いつの日か、必ず、ここへ戻ってこよう、と思うのでした。
- 8:20 機内食が出てきます。オムレツです。皆さん、離陸したらすぐに、眠っていらっしゃる方が多かったのですが、食事が出てくると、すぐに目を覚まされるんですねぇ… 食事を終えると、私もうとうとと眠りにつくのでした。
- ふと、目を覚ますと、どの辺りでしょうか、窓から地面が見えます。どこぞの町らしきものが見えているのです。その町の向こうに海岸線が見えていて、イベリア半島かフランスかな、と思います。思えば、地中海を挟んで、ほんと、モロッコとヨーロッパって、近いですもんね。モロッコの次は、今度は、ヨーロッパにも来るぞ、と思うのでした。(こんなんばっかり…^^;)
- (ここからアムステルダム時間)
12:20(カサブランカ時間:11:20)
予定どおりにアムステルダムに到着。行きの時に見た、免税店が、あの時と同じようにありますね、当然のことですけど。手続きまでしばらく時間があるから、1時間弱、フリータイムとなります。と言うても、免税店は、行きの時にいっぱい見て回りましたから、別に何を、というのもないのですね。こういう時は、やっぱり、マクドでしょう、ということで、私達は、マクドナルドへ。「マック・チキン」なるものを注文してみました。オランダのマクドでハンバーガーだぁ!と思うと、ちょっと嬉しいような感じですが、でも、実際、食べてみた感じは、やはり、日本で食べるのとちょっと違いますね。なかなか美味しいものでした。
- 13:15(カサブランカ時間:12:15)
搭乗手続きということで、搭乗口へとやって来ます。と、何だかごたごたとしているようです。何やら、機種変更があったとかで、航空会社の方が、ダブルブッキングをしてしまったらしいのです。ということで、我々の座席も、しっかりとダブルブッキングになっているらしく、当初の席とは違うところになるのだとか。で、我々のツアーの分は既に添乗員さんが確保してくださっているのですが、誰がどこに、ということで、仕方ないからと、添乗員さんの提案で、席を確保するためのくじ引きとなります。一体、何ごと?、機種変更って何?と思いながら、妻がくじを引いてくれます。どの辺りの席になるのだろう…と思っていると、3番のAとBというところ。どこだろう、とその時はあまり気にしなかったのですが、これが、実はとんでもないことだったのです…
- やがて、搭乗手続きが始まり、最初にもらっていたチケット(当然、このチケットの席は無効)を持って、係員さんのところへ行きます。手続き自体はどうということはないのですが、でも、係員さんが、このチケットは、ここに座れ、と言うて、さっきのくじとは違う席の番号を言うてくれます。…ん、どっちに座ればいいんだろう、と不安に思ってしまうのですが、添乗員さんが、何と言われようとも、このくじの席の方に座るように、と言うていたのを思い出し、こっちでええねんな、と飛行機の中へと向います。そして、飛行機の中に入り、席を探します。…が、ない。(^^; つい、いつものくせで後ろの方を向いていたからなんですね。で、こっちかと思い、前の方へ行くと、…げ、これってビジネスクラスってやつなんじゃない、こんなにええとこに座ってほんまにええんかい、とごっつい不安になります。と、そこへ、手続きの関係で、遅れてきた妻が、やって来て、ここでええんよ、と言うて、座ります。はぁ、これはまた、何ともすっごい席でんなぁ… 他にもツアーの中からも数組が、こちらの席に来ているようでいしたが、いやはや、ダブルブッキングとかのおかげで、こんなところに座ることができるなんて、ほんま、ラッキーという以外の何ものでもありませんな。席はとってもゆったりとしたもので、リクライニングも十分すぎるほどできて、それはそれはとても座り心地のいいものです。海外旅行が初めて、という私には、もったいないくらいの素敵な席です。慣れないところに座りながら、離陸を待ちます。
- 13:55(カサブランカ時間:12:55)
飛行機が動き出します。が、何か、飛行機がいっぱい、滑走路の順番待ちをしているようで、なかなか離陸には至りません。しばらくの間、空港内をうろうろしている状態が続きます。その間にも、滑走路からは、続けざまに何機もの飛行機が空へ飛び立っていきます。さすが、ヨーロッパのハブ空港、アムステルダム・スキポール空港ですね。やがて、20分くらいしてからでしょうか、私達の飛行機も滑走路に出て、遂に空へと飛び立ちます。これで、あとはもう、一路、日本へ向かうだけです。
- しっかし、さすが、ビジネスクラスですね。とっても快適な空の旅です。ゆったりとしたシートに加えて、座席横に折りたたんで収納されているテーブル、2つの席の間の肘かけの先に収納されている、ドリンク用の小さな台、そしてその肘かけの中に収納されている、パーソナル・モニタに電話機。ヘッドフォンをかけて、いろいろな音楽を聴くことができるのはもちろん、そのパーソナル・モニタでいろいろな映画を楽しむことができます。こんなにいろいろとそろっていると、はて、どうしよう、と悩んでしまいますね。だから、というわけでもないのですが、向かいの列に座っている、オランダ人(?)の客(妻は医者に違いない、と言うてましたが…)の真似をして、私達もモニタを取り出して、何かないかと、チャンネルをまわします。…たくさんありすぎて、迷ってしまうぅ…(^^; そこへ、添乗員さんがやってきて、気になっていた、例の医者に見てもらったりした治療費等の保険金請求について、説明をしてくれます。雑談で、こんなにいい席に座れて、ほんまにラッキーですぅ、と言うと、どちらがくじを引かれたんですか、と。妻がひいた、と言うと、こりゃ、旦那さん、ますます、奥さんに頭があがらないなぁ、と言われてしまいます。…まぁ、お腹をこわした時は、ほんまに心配かけたし、今回のくじも、妻のおかげで、こんなにいいところに当たったのだし、もう、妻には感謝しっぱなしです。ほんと、ありがとう…m(__)m
- 16:00(カサブランカ時間:15:00) 機内食が出てきます。ビジネスクラスだからというて、むっちゃ豪勢なものが出てくる、というわけでもなく、行きのエコノミーで食べたような感じのものが出てきます。もっとも、向かいのオランダ人には、「Pasta or Chicken?」と聞いて選ばせていて、私達には、何も聞かずに、「Chicken」の方を配っていくのですね。この違いが、初めからビジネスの人と、エコノミーから幸運にも昇格(?)してきた人との違いなのか、外国の人と日本人との違いなのかは、定かではありませんが、たぶん、前者の方がその答えではないかしらん… でも、中身は照り焼きチキン、久しぶりに日本の味を食った、という感じで、美味しいですね。白ワインも注文してしまって、久しぶりの和食(のような食事)を味わうのでした。
- 17:50(カサブランカ時間:16:50)
消灯。機内の照明が落とされます。今は日本時間で言えば、明日の午前2時前ですもんね。現地時間に合わせれば、もう寝なきゃいけない時間です。でも、眠れないんだな、これが。(^^; 仕方ないかから、モニタをまた出してきて、何か、面白そうな映画はないかと見てみます。と、やっていたのは、「ディープ・ブルー」。妻も私も、どちらかというと、こういう怖い系の映画はあまり好きではないのですが、つい、怖いもの見たさに見てしまいます。見出すと、呑気に寝ている場合じゃありません。サメと人間との知能による戦い、あまりの怖さに妻も目をそらしながらも、ちらちらとモニタに目をやっているような。結局、最後まで全部、というわけでもないのですが(恐怖で、ちょこちょことチャンネルを替えたりしていたので…)、ほぼ、見てしまった… 映画の他にも、チャンネルを切り替えれば、ヘッドフォンからはモニタの音声でなくて、行きにも聴いていた音楽番組が流れてきます。ホルストの「惑星」を聴きながら、旅行の日記の整理などするのでした。
- 途中、行きにも出てきましたが、アイスorカップヌードルがまた、出てきます。せっかくだから、ということで、今回はカップヌードル。「チキン・ヌードル」って、日本では見たことがないような気もするのですが、なかなか美味しいです。さ、食べたら、腹もいっぱいになったことだし、寝ることにしましょうか… モニタで、現在位置を見てみると、まだウラル山脈を越えたところ。まだまだ、先は長いぞ… それにしても、何だか短い1日だ…(^^;
← 前へ ▲ もくじへ → 次へ