らいぶらりぃ | |||||
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●日 時 | 2001年7月1日(日)14時開演 |
●会 場 | シンフォニーホール |
●出 演 | クリスティアン・フンケ指揮ゲヴァントハウス・バッハ・オーケストラ |
●曲 目 | バッハ/ブランデンブルグ協奏曲第1番BWV.1046 |
第5番BWV.1050 | |
第4番BWV.1049 | |
第3番BWV.1048 | |
第6番BwV.1051 | |
第2番BWV.1047 | |
(アンコール) | |
バッハ/G線上のアリア |
バッハの聖地ライプツィヒから、ゲヴァントハウス・バッハ・オーケストラがやってきました。プログラムは、何と、ブランデンブルグ協奏曲全曲という、ごっついもの。これは、と思い、行ってきてしまいました。正直なところ、ブランデンブルグなんて、5番くらいしか聴かないもんですから、こうして、全曲を聴くというのは初めてだったりします。でも、こうして全曲を一度に聴いてみると、それぞれ、特徴の違う曲が6つ、集まっているのだということに気付きます。1番は楽器の数も多くて華やかな雰囲気、2番はホルンの音が印象的な曲、3番は2楽章構成のちょっと小さな感じの曲、4番はフルートの活躍する曲、5番は一番有名で、豪華絢爛たる輝きを持つ曲、6番はヴィオラ以下の低弦のみという編成の曲、という具合ですね。曲ごとにそれぞれ、明らかにバッハだと分かる節まわしはあるのですが、それでも、表情は異なっているから、なかなか飽きさせません。一番印象的なのは、6番。やはり、低弦による、この渋い音楽は、なかなか味わい深いものです。ヴァイオリンが全く入らず、チェロやヴィオラがまさに主役として歌っているので、他の曲を聴く感覚で聴くと、何か違和感を感じてしまわないこともありません。が、無伴奏のチェロ組曲とかでも見せているような、低弦の響かせ方の巧妙さが、この曲にも生きているようで、そのふくよかな響きに安心して身を任せられるのでした。
演奏者は、チェロと通奏低音以外は全員、立っての演奏でした。その方がリズムとかをとりやすいのか、皆さん、すごくノリノリな感じで演奏していたのが、また印象的です。…この方が気合が入るんでしょうかねぇ。そして、何よりも、コンサートマスターさんのソロの何とも気合の入ってすごいこと。一心不乱に弾いている様はなかなか、圧倒的なのですが、そこから繰り出される音は、実にクリアで美しいものなのです。まさにバッハという感じの、気品あふれる雰囲気に包まれていて、素敵でした。(まぁ、アンサンブル全体にも同じことは言えるのですが。)また、チェンバロも印象的です。5番などでは大活躍をするわけですが、これも嫌味がなくて、ころころを上品に転がる感じが出ていて、聴く者を優雅な気分にさせてくれますね。他の楽器もそれぞれ、魅力たっぷりで、素敵だったのですが、ただ1つ、気になったと言えば、ホルンがちょっと外れ気味に聴こえなくもない、ということでしょうか。ま、一番最初の1番で目立ってしまっていただけで、後半の2番では、まだしっかり吹いていたので、多分、楽器がまだホールの空気に慣れていなかっただけなのでしょうね。フルートなども実に素敵で、4番では、その冴え渡った音色にうっとりと聴きほれていました。
全部で2時間を越える長い演奏会でしたが(そりゃ、これだけ一度にやったらそれくらいの時間はかかりますよね)、実に充実した演奏会でした。いやはや、やっぱり、バッハはいいですねぇ、ということを改めて思うのでした。