らいぶらりぃ
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スロヴァキア・フィルハーモニック・ゾリステン

●日 時1997年2月6日(木)19時開演
●会 場神戸新聞松方ホール
●出 演武藤英明指揮スロヴァキア・フィルハーモニック・ゾリステン
ピアノ:田中敬子
●曲 目モーツァルト/セレナード第13番ト長調K.525
モーツァルト/ピアノ協奏曲第12番イ長調K.414
グリーグ/組曲「ホルベアの時代より」Op.40
ドヴォルザーク/弦楽のためのセレナードホ長調Op.22

 スロヴァキア弦楽四重奏団を中心として、ヨーロッパ各地でソリストとして活 躍してはる人たちが集まってできた、室内オーケストラです。どんなもんやろ? と期待して行きました。

 「アイクラ」は、でも、ちょっと…という感じがしました。もちろん、演奏の 腕は確かなのですが、何か、モーツァルトじゃない、ような感じがしたのです。 何と言うか、もうちょっとやんわりとした音色の方がいいんじゃない? という ような演奏なのです。聴く耳によっては、あるいは、ちょっと乱暴にも聴こえか ねないような、そんな気がしました。

 で、次のピアノ協奏曲も同じです。う〜んと思いながら聴いてました。ピアノ の田中敬子さんは、期待の神戸の若手音楽家のお一人です。端正にモーツァルト を弾いてはりました。でも、もうひとつ、何か物足りないような気もしました。 きれいにまとまりすぎているというか、表情の幅が小さいというか、そういうと ころがちょいと気になりました。

 休憩の後の後半は、…前半と違って、よかったです。私の耳が慣れてきたこと もあるのかもしれませんが、演奏と曲想がうまくマッチしているのです。グリー グの曲は初めて聴いたのですが、いい曲ですね。2曲目のチェロのソロがとって も印象に残っています。表情のつけ方が絶妙というか。また、4曲目のアリアで は、前半では聴かせてくれなかったようなppを聴かせてくれて、彼らの本当の 演奏の腕というのを、改めて思い知らされたような気がします。

 そして、最後のドヴォちゃんの弦セレ、いやあ、素晴しかったです。奇麗なメ ロディーをきれいに、表情豊かに演奏されたら、たまりませんね。おおぉっ!と 感動しておりました。(^^;)

 アンコールは、ピチカート・ポルカ。ノリにノッていましたね。後半になるに つれて、だんだんとノッてくるような、そういう演奏会でした。