らいぶらりぃ
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シャンティクリア−魔法のア・カペラ

●日 時1997年2月7日(金)19時開演
●会 場シンフォニーホール
●出 演シャンティクリア
●曲 目<1>
ジョスカン・デ・プレ/よろこべ、キリストの御母なる処女
アントワーヌ・ブリュメル/いばらの中の百合のよう
オルランドゥス・ラッスス/起きて、急いで、愛する女よ
<2>
トマス・ウィールクス/ヴェスタが下りてきた時
ロバート・ラムズィ/眠れ、肉欲の子よ
<3>
ヴァスィリ・ティトフ/かの天使は声をあげた
<4>
ウィリアム・ホーリ/わが命の命
チェン・イー/雨の夜に記す
バーナード・ランズ/あの女は静かに長い髪をくしけずり
オーガスタ・レッド・トーマス/愛撫
<5>
フランシス・プーランク/アッシジの聖フランチェスコの4つの小さな祈り
<6>
スティーヴ・バーネット編/アメリカン・フォークソング・メドレー
・罪びとよ
・年とったまだた馬に乗って
・クリップル・クリーク
・サリー・グディン
・かわいい子馬
・犬ダニ
・カンバーランド・ギャロップ
<7>
黒人霊歌/ジョーゼフ・ジェニングズ編/
・イエスのもとにひっそり帰ろう
・イエスよ、ここにお寄りください
・一晩中、一日中
<8>
ロジャーズ&ハート/ウォーナー&ゲイ編/マイ・ファニー・ヴァレンタイン
クルト・ヴァイル/ジーン・ピュアリング編/ロスト・イン・ザ・スターズ
アーヴィング・バーリン/ジェニングズ編/ブルー・スカイ

 とっても楽しめた演奏会でした。ルネッサンス期の音楽から、ジャズまで、幅 広いレパートリーを、完璧に歌いこなしはるのが、感動的でした。

 前半では、特に、4番目の現代音楽のセクションが印象的でした。まったく異 なった作曲家の曲、4曲を取り上げていましたが、その中でも、2曲目の中国の 作曲家、チェン・イーさんの作品が一番気に入りました。何か、東洋的という か、不思議な感じのする曲で、マニアな人にはたまらないかもしれませんね。5 番目のプーランクの曲も好きです。まぁ、聴いていて嬉しいのは、当然のことな のですが、バスの音がごぉーって響いてくること。最近、アマチュアの合唱団の 演奏会なんかに行くと、総じて、バスが弱いことが多いので、ずぅーんと響いて くれるバスを聴くとつい、おぉ!と思ってしまいます。(って、比べたらいけな いのですが。^^;)それに、カウンターもほんとに澄んだ声で、とっても奇麗でし た。そうそう、歌っている時は、彼ら、コの字型に並んでいて、曲によっては二 重のコの字型になったりしながら、歌ってました。そのことが、何か、温かみの ある響きを作り上げているような気もしました。

 後半は、アメリカのいろんなスタイルの曲。中でも黒人霊歌は素晴しかったで す。1曲目の「Steal Away」なんか、もう、涙が出てくるほど感動しました。 それに最後のジャズのセクションもよかったですね。「My Funny Valentine」 も奇麗なハーモニーで聴かせてくれて、よかったなぁ。それに歌っている時の彼 らの表情がまた、前半と違って、にこにことした笑顔(もちろん、曲にもよるの ですが)で、こちらも楽しくなってきますね。楽しめました。

 アンコールは何と、「ソーラン節」と「さくらさくら」。「ヤーレン、ソーラ ン、ソーラン、… (ハイハイ)」の「(ハイハイ)」のところが、わざとなの か、地声で息を混ぜながら喋ってるので、何か妙に受けてました。「さくらさく ら」の伴奏パートの動きが何とも琴のような響きがしたもの、また面白かったで す。いやぁ、ほんとにいい演奏会でした。

 それにしても、今日はお客さんの入りが異様に多かったです。補助席は出てる し、立ち見まで出てる… 合唱王国関西(?)と言われるからなのかどうか知り ませんが、もうちょっと会場が落ち着いていたらな、とも思いました。