らいぶらりぃ
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関西フィルハーモニー交響楽団特別演奏会

シューベルト生誕200年記念

●日 時1997年2月14日(金)19時開演
●会 場シンフォニーホール
●出 演大友直人指揮関西フィルハーモニー交響楽団
●曲 目シューベルト/交響曲第8番ロ短調D.759「未完成」
シューベルト/交響曲第9番ハ長調D.944「グレイト」

 今日の指揮は大友直人さん| ということで、期待して行ったのですが、期待 通りの演奏でした。指揮を見ているだけでも、十分、音楽が伝わってくるような 感じもしたのですが、オケのメンバーがまた、それにくらいついて(?)きて、 とっても表現力のある演奏だったと思います。

 「未完成」、最初のpから入る弦がとっても繊細にできていて、おぉっ、と期 待をふくらませてくれます。Vcの第2テーマ、たっぷりと歌っていましたね。 で、盛り上がってくるにつれて、音の厚みがうまい具合に増してきて、じ〜んと きました。いや、メリハリのある、美しい演奏でした。第2楽章で、所々、入り がちょっとバラけて聴こえたところがあったように思うのが、ちょっとだけ残念 なような気がします。(^^;)

 「グレイト」は、とっても力の入った演奏でした。第1楽章、冒頭のHrがぱ しっとキメてくれて、そこから導かれて、この力強い楽章、最後まで力が抜けて しまうことなく、突っ走ってくれましたね。2楽章は、ObとClのソロが印象 的です。軽やかに、よく歌っていました。その後にくる弦のTuttiも、対象 的に力強くまとまっていて、おぉ、と思いました。途中のG.P.のところの何とも 言えな一瞬の静寂、いいですねぇ。3楽章、大友さん自身も踊るように指揮をし ながらの3拍子、弦がとってもよくうねっていました。そういう指揮をなさるん ですね、大友さんが。官能的、とまではいかないかもしれませんが、何か、よく うねっていました。(^^;)  そして、感動の4楽章、木管は跳びはね、弦がうね り、金管がわぁーっと鳴って、起伏を何回も繰り返しながら、怒涛のように曲は 進み、あっという間に感動のフィナーレへ。何か、ほろっときました。よかっ たぁ。(^^)

 …と個人的には思うのですが、客席の反応がいまいちだったような感じがする のは、気のせいかしら…(^^;)

 でも、団員さんたちも、とっても満足のいった演奏だったようで、演奏後の拍 手を浴びながら、皆さん、とってもいい笑顔をされてました。あれだけ、一丸に なって「グレイト」を攻めた(?)のですから、さぞ、満足もされたことでしょ う。大友さんの笑顔も素敵でした。(^^)

 アンコールはやはり、シューベルトの「ロザムンデ」間奏曲。これもまた、 とっても繊細に仕上げられた、いい演奏でした。

 シューベルト生誕200年を記念しての演奏会でしたが、シューベルトと言え ば、大阪シンフォニカーさんもシューベルトの交響曲全曲を演奏する、というシ リーズものをされるそうで、行けたら、そちらも行ってみようかと思います。