らいぶらりぃ
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阪哲朗指揮京都市交響楽団演奏会

●日 時1997年2月25日(火)19時開演
●会 場京都コンサートホール
●出 演阪哲朗指揮京都市交響楽団
ホルン:マティアス・ベルグ
●曲 目モーツァルト/交響曲第36番ハ長調K.425「リンツ」
モーツァルト/ホルン協奏曲第4番変歩長調K.495
R.シュトラウス/祝典前奏曲Op.61
R.シュトラウス/歌劇「バラの騎士」組曲

 今更、言うことでもないのですが、阪さんんは、この前のブザンソン指揮者コ ンクールの優勝者。京都生まれの彼が京響を振る、とあって、お客さんの入り は、相当なものでした。若いギャルから、お年を召した方まで、もう、コンサー トホールがほんまにいっぱいになるくらいの人で、あふれかえってました。

 やがて、開演となり、彼がさっそうと登場。モーツァルトの演奏が始まると、 期待以上の指揮者であることが分かってきました。何というか、見た目には、 とっても流れるような、きれいな動きなんですね。とっても感覚的、というか。 それでいて、実際、腕の動きから伝わって来る曲の細かなニュアンス、細部に至 る的確な指示、などから、かなり緻密に音楽を作り上げてはることが分かりま す。さすが! ですね。オケの方もそれに充分に応えていました。なかなか、熱 の入った「リンツ」でした。

 そして、阪さんのすごさがより発揮されたのが、後半のR.シュトラウス。特 に、「祝典前奏曲」のすごさといったら! この曲自体、初めて聴いたのです が、弦だけで100名弱、管はほとんど4管編成で、Hrに至っては8本! Timも4台を2式、おまけにバンダのラッパもあり、そこにオルガンが加わる という、とっても大掛かりな曲です。(これだけやったら、トラを呼ぶのにいく ら、かかるんやろ? と思ってしまった…)こんな大曲を、また、シュトラウス 流の美しいメロディーをたっぷりと歌わせながら、全体をとってもはなやかにま とめあげるのって、なかなかのことのようにも思います。すごすぎるぅー!

 「バラの騎士」も、弦はそのままの大人数のままで演奏してました。それで演 奏されるワルツもなかなかでしたね。何か、ごっつい、というか。(^^;) でも、 こちらも、歌わせるところをたっぷりと歌わせていて、とても良い演奏でした。

 アンコールは、「バラの騎士」の終曲。何回聴いても、素晴らしいものです ね。いやぁ、いい演奏会でしたぁ。はるばる(?)京都まで来た甲斐があったと いうものです。(^^;)

 あ、書き忘れてしまいましたけど、2曲目のホルンもなかなかでした。ベルグ さん、ハンディキャップを負ってはるのですが、それにも関らず、素敵なホルン を聴かせてくれました。所々、音がかすれるようなところがあったようにも思い ますが、熱の入った演奏だったと思います。

 今日の演奏で、阪さんという指揮者のことは、強烈に印象づけられました。今 後も注目していきたいと思います。