らいぶらりぃ
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ハンブルグ北ドイツ放送交響楽団

●日 時1997年2月26日(水)19時開演
●会 場フェスティバルホール
●出 演ヘルベルト・ブロムシュテット指揮ハンブルク北ドイツ交響楽団
ピアノ:ゲルハルト・オピッツ
●曲 目ブラームス/ピアノ協奏曲第2番変ロ長調Op.83
ベートーヴェン/交響曲第7番イ長調Op.92
(アンコール)
メンデルスゾーン/交響曲第4番「イタリア」より第4楽章

 ブロムシュテットさんの指揮も見たさもあったのですが、何よりもオピッツさんのピアノで、しかもブラームスの2番コンチェルト! とあって、昨日に引き続いてコンサート通いです。(^^;;)

 オピッツさんのピアノを生で聴くのは初めてだったのです。以前にNHKの趣 味講座で「ベートーヴェンを弾く」の講師をしてはった時に初めてオピッツさん のピアノを耳にして、おぉ!と感動したものでした。いかにも、ドイツ的、とい うか、そういうしぶい演奏をしはるのですよね。ひと耳惚れして、CDなんかは 買ったのですが、生で聴く機会はつい、ありませんでした。そして、今日の演奏 は、まさに期待どおりの演奏でした。とっても手堅く、しぶ〜い感じでブラーム スを弾いてはりました。何というか、さらりと流れることなく、1音1音をとっ ても大事にしていてはるのですよね。それに、オケも、これぞドイツ!という感 じの音(どんなんや?)をしていて、その重厚さと相まって、完全にオケとピア ノが一体となっていました。第1楽章の力強さ、聴く人によっては、ちょっと荒 けずり?という感じにもなるのかもしれませんが、でも、あの厚みのある音はな かなか、と思います。弦のプルトが多いのが、そういう音を出させているのかも しれませんね。(次のベートーヴェンの時にちゃんと数えたら、8−8−6− 5−4という編成でした。)それでいて、単に音に厚みがあるだけでなく、歌わ せるべきところはたっぷりと歌わせているのです。特に第3楽章、あの美しさに は、泣きました。Vcのソロも最高!でした。

 後半のベートーヴェンも、もちろん、これが本場の音やぁ!という演奏を聴か せてくれました。弦の音に厚みがあって、それでいて、あの躍動感! ほぉ〜っ と思いながら聴いていました。第4楽章なんか、とっても速いような気もしたの ですが、一糸乱れず、かっちりとした演奏でした。よかったぁ。

 実は、フェスには久しぶりに来たのです。最近、シンフォに通うことが多かっ たので、何か、耳がシンフォに慣れてしまっていて、耳がフェスに慣れるまで、 実は、音がこもって聴こえていたのです。だから、最初、あれぇ?という感じも していたのですが、でも、それを押し退けても届いてくるオケの厚い音には、ほ んと、感心しました。ブロムシュテットさんの指揮もよかったですぅ。

 アンコールは、没後150年のメンデスルスゾーンの「イタリア」から第4楽 章。こういうドイツ・ロマン派の曲を演奏するには、ほんと、いいオーケストラ ですね。会場も大いに涌いていました。

 同じ日にシンフォでやっている、テレサ・ベルガンサのリサイタルを蹴って、 来ただけの甲斐はありました。(^^;;)