らいぶらりぃ
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第27回サントリー音楽賞記念コンサート

今井信子ヴィオラ演奏会

●日 時1997年3月26日(水)19時開演
●会 場いずみホール
●出 演今井信子(ヴィオラ)
店村眞積(ヴィオラ)/向山佳絵子(チェロ)/長瀬夏嵐(チェロ)
趙静(チェロ)/井戸田善之(コントラバス)/野平一郎(ピアノ・チェンバロ)
●曲 目J.S.バッハ/ブランデンブルグ協奏曲第6番変ロ長調BWV1051
武満徹/鳥が道に降りてきた
ヒンデミット/無伴奏ヴィオラソナタOp.25-1
ブラームス/ヴィオラ・ソナタヘ短調Op.120-1
(アンコール)
クライスラー/愛の悲しみ
クライスラー/美しきロスマリン
エックレス/ラルゴ

 ヴィオラの演奏って、あまり聴かないのですよね。そういうところへ、世界的 に活躍されている今井信子さんの演奏会があるということで、出かけてきました。(^^;)

 一番印象に残ったのは、武満の曲。何か、こう、鳥が道を歩く姿を表わしてい るのでしょうけど、とっても抽象的なような感じがしました。不思議な感じのす る曲でした。この曲の初演も今井さんが手掛けてはるのですね。その武満さんが 亡くなられて早1年、そういう思い入れもあるのか、何か胸にじ〜んと来る演奏 でした。

 ヒンデミットの曲も、なかなかでした。4楽章の荒々しさ、ヴィオラ1本で ここまで表現することができるんやなあ、と思うと同時に、3楽章や5楽章の 美しさ、ヴィオラならではの深い響きの音に、おぉ〜と思いました。初めて聴 く曲だったのですが、確かな演奏に安心して聴くことができました。

 そして、何といっても、ブラームス!(^^) もとはクラリネットとピアノの ための曲なのですね。それをブラームス自身がヴィオラ用に編曲しなおした曲 です。そうそう、これがブラームスの音楽なのよ、そう思いながら聴いていま した。ヴィオラの持つしぶい音が、クラリネットとはまた違う、深い味わいを 聴かせてくれます。また、4楽章の明るく美しいこと! ヴァイオリンでも チェロでも決して出すことのできないような音色に、聴き惚れてしまいまし た。(^^;)

 アンコールはクライスラーの曲が2つ。普段はヴァイオリンで聴く曲ですが、 ヴィオラで演奏することによって、深みのある音色になりますね。こんな演奏も いいなぁ、と思いながら聴いてました。

 演奏会全体を通じて、ヴィオラの持つ味わいというものを知ることができたよ うに思います。ヴァイオリンのように派手でなく、チェロのようにデカくなく、 その間でいぶし銀のような味を出す、この楽器はもっと注目されてもいいように 思います。ちょうど、今井信子さんの演奏で、「マイ・バッハ・オン・ヴィオ ラ」というCDが出ているようなので、これも今度、買ってこようかと思ってま す。(^^)