らいぶらりぃ
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アンサンブル神戸第2回定期演奏会


●日 時1997年4月17日(木)19時開演
●会 場神戸新聞松方ホール
●出 演阪哲朗指揮アンサンブル神戸
ピアノ:土居知子
●曲 目モーツァルト/ディヴェルティメント二長調K.136
モーツァルト/ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466
ハイドン/交響曲第88番ト長調「V字」

 恥ずかしい話ですが、地元のこのオーケストラの演奏を聴くのは、今回が初め てなんです。アンサンブル神戸は、昨年、この神戸新聞松方記念ホールを基盤に して活動をするオーケストラとして結成された、小編成のプロ・オーケストラで す。第1回の定期には行けなかったのですが、各方面の評判はなかなかのもの で、絶賛する向きもあったりして、一度、聴きに行かな、あかんなと思ってたの です。で、今回、あの阪哲朗さんが指揮をされる!ということもあって、期待に 胸をはずませながら行ってきました。

 最初のディヴェルティメントは、とっても奇麗な演奏でした。メンバーもなか なかの人たちがそろっているのですが、そこに、阪さんの流れるような指揮、い いですねぇ。それに、流れる、といっても、実にきびきびとした表情をつけてい て、メリハリのある、素敵な演奏でした。ちなみに、コンマスさんは、関西フィ ルのコンマスもしている方。淀みのない、細い線の音で聴かせるような音楽に なっているのは、このこともその要因なのでしょうね。(関フィルの定期でも、 いつも、弦はきれいやなぁ、と思うのです。)

 ピアノコンチェルト、奇麗な演奏だったとは思うのですが、ちょっと… 何と 言うか、ピアノが物足りない、という印象がしてならなかったのです。もう ちょっと前に出て来てもいいような… タッチはとても優しくて、好感が持てる のですが、音を丁寧に弾いているだけという感じに聴こえてしまって、それ以上 の何かが欲しかったですぅ… (ちょっと欲張りかもしれません…)

 「V字」は、おぉ、これよ、これ!という、ハイドンらしい(?)演奏でし た。緩急のバランスが見事にとれていて、上品な、流れるような演奏でした。3 楽章の、チェロのソロが印象的です。細部まで緻密に創り上げられたアンサンブル だったと思います。

 別に阪さんのおっかけをしているつもりはないのですが、ほんと、いい指揮を しはりますね。佐渡裕さんのように、素晴らしい指揮者になっていくものと思い ます。ちなみに、今度は、神戸のアーバンオペラというので、「ラ・ボエーム」 を振るとか。もちろん、私は行きます。(って、やっぱり、おっかけかなぁ…)