らいぶらりぃ
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フィルハーモニア管弦楽団

●日 時1997年5月21日(水)19時開演
●会 場シンフォニーホール
●出 演ロリン・マゼール指揮フィルハーモニア管弦楽団
●曲 目モーツァルト/交響曲第39番変ホ長調作品543
モーツァルト/交響曲第40番ト短調作品550
モーツァルト/交響曲第41番ハ長調作品551
(アンコール)
歌劇「フィガロの結婚」序曲


 マゼールがこれまでの来日公演でモーツァルトを取り上げたことって、あまり ないのだそうです。それが、今回はオール・モーツァルトのプログラム。さて、 どういうモーツァルトを聴かせてくれるのやら…

 と、期待していたのですが、すごく無難な(?)、端正な曲づくりだったと思 います。古典派、モーツァルトを絵に書いたような、模範的な演奏というか、い かにも、「〜らしい」演奏だったと思います。

 ただ、いずれの交響曲にしても、第2楽章までは、難無く来るのですが、第3 楽章は、ちょっとテンポがゆっくりなのかなぁ、という感じになって、第4楽章 は、怒涛のように速いテンポ。おぉ! と思っているうちにあっという間に終 わってしまう、というパターンが続きました。そない、はようにせんでも、とい う気もしたのですが、そのせいか、ちょっとだけ、音がバラけて聴こえるところ があったのは、残念でした。

 でも、そうすることによって、全体を、とってもきびきびとした感じに仕上げ ていたのだとも思います。それに、第40番の第1楽章なんかには、はっきりと 見ることができたのですが、割りと細かいフレージングなんかにもかなり気を 使ってはるように思いました。あの短調の憂いに満ちたテーマを、さらりと流し てしまうんでなくて、細かくフレーズに分けて、それらをきちんと歌う、ことに よって、この曲の性格というものを、よりはっきりと表現していたように思うの です。

 アンコールは「フィガロ」の序曲、これもまた、速い速い!(@@) 嵐のような 速さで、一気に演奏しきってしまいましたねぇ。オケの人も疲れるやろなぁ、と 思ってしまった… (実際、節々に疲れているような感じは、演奏会の最初から ちょっと感じてはいたのですが…)

 オール・モーツァルトも、結構、疲れるものですね。(^^;)