らいぶらりぃ
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吉岡美恵子フルートリサイタル

●日 時1997年5月25日(日)14時開演
●会 場神戸朝日ホール
●出 演フルート:吉岡美恵子
チェロ:河野文昭
ピアノ:水野久美
●曲 目ヒンデミット/ソナタ
バルトーク/ハンガリー農民組曲(アルマ編)
ヴィラ=ロボス/ジェットホイッスル
武満徹/エア(1995)
ウェーバー/トリオト短調Op.63


 ひょっとすると、「現代音楽」の範疇に入りそうな曲目が並んでいますが、実 際、私もほとんど初めて聴く曲ばかりでした。(というか、武満のしか聴いたこ とがない…)日頃の疲れと、隣のおじさんの鼻息の音が妙に気になってしまっ て、演奏にあまり集中できなかったのが、残念なのですが…

 吉岡さんは、神戸出身の若手フルーティストです。なかなか美しい方でいらっ しゃいますが、演奏の方も、なかなかのものです。フルートのソロのコンサート なんて、あまり、というか滅多に聴きに来ないものですから、その新鮮さという ものもあるのかもしれませんが、なかなかいい演奏会だったと思います。素朴な 感想ですが、フルートってこんなに綺麗な音を出すもんなんですね。高音域だけ でなく、中音域もまた何とも言えぬ響きをするもんなんやぁ、と改めて感動して しまった。演奏のことはよく分からないのですが、息が漏れるような音が混じる のは、仕方のないことなのでしょうか…

 一番、気に入ったのは、最後のウェーバーの曲。フルートにピアノ、チェロと 3重奏で、どこかで聴いたことのあるような(ひょっとして、「魔弾の射 手」?)メロディーが出てくるから、とっても聴きやすいですね。それに、フ ルートの華麗さと、チェロの渋みとがうまく折り合っていて、厚みのあるハーモ ニーを聴かせてくれました。河野さんのチェロがとっても冴えていて、表情豊か な演奏を聴かせてくれたのが、一番、印象に残っています…(^^;)

 あ、武満のエアも、フルート・ソロでたっぷりと聴かせてくれました。自然の 音を再現するかのような感じもする曲を、見事に演奏していたと思います。

 ということで、フルートの魅力について再認識させられた演奏会でありまし た。(^^;)