らいぶらりぃ
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ドラケンスバーグ少年合唱団

●日 時1997年6月2日(月)18時30分開演
●会 場宮城県民会館
●出 演クリスチャン・アシュリー=ボータ指揮ドラケンスバーグ少年合唱団
ピアノ:ルネール・ヘネング
●曲 目シューベルト/主よ憐れみたまえ(ミサ曲変ホ長調より)
ブクステフーデ/モテット「主に向かって新しい歌を歌え」
A.バッテン/オー・シング・ジョイフリー
スカルラッティ/神をほめたたえよ
ブラームス/あなたの住まいはなんと気持ちのいいことでしょう
(「ドイツ・レクイエム」より)
モーツァルト/パパゲーノとパパゲーナの二重唱(「魔笛」より)
A.サリバン/さまよい歩く哀れなあの人(ペンザンスの海賊」より)
J.ブレル(クリスチャン・アシュリー=ボータ編)/愛さえあれば
B.ジョエル(H.モーガン編)/リバー・オブ・ドリームス
F.マーキュリー(P.ハート編)/シーサイド・ランデブー
セルビア民謡/ニスカ・パンジャ
イスラエル民謡(M.ゴールドマン)/ハヴァ・ナギラ
(休憩)
ドニゼッティ/召使いたちの合唱(「ドン・パスクアーレ」より)
日本の歌〜朧月夜/茶摘み
M.ハッフ編/「天使にラブソングを」(アメリカ映画)よりメドレー
A.ロイド=ウエバー(クリスチャン・アシュリー=ボータ編)/
ラブ・チェンジズ・エブリシング
アフリカ音楽セレクション
・モロケニ
・マライシャ
・イマリヤム
・ウマコト
・バウォ
・クシ・イランガーン
・ガンブート・ダンス
・オ・イニ・ガンガカ
・アカディンダ・アンド・ドラム
・テュラ・テュラ
・アバ・エ・ナタリ
・サマンドザ・ウェ


 「東京・仙台/コンサート・ツアー」第3弾です。ドラケンスバーグ少年合唱 団は、1992年に「世界少年合唱団フェスティバル」にて、ウィーン少年合唱 団などの強豪をおしのけて、最優勝を手にした、南アフリカの実力ある合唱団で す。今年の初来日では、約2か月にわたって、全国をツアーするそうです。大阪 にも7月4日に来るから、別に今日、仙台に来てまで聴きに行くこともないと言 えば、そうなのですが、大阪公演は全国ツアーの後半の方に位置するから、その 頃には、ひょっとしたらバテてはるかもしれない、ということで、来日公演2回 目の仙台公演へと出かけてきました。(何をやってんだか)

 で、とにかくうまい!の一言につきますな。ソプラノ、アルトに加えて、変声 期を迎えた子らがテノール、バスにまわって、4声部の構成をとってはるのです が、そのバランスがいいです。14〜15歳の子のテノールやバスなんて、と思 うことなかれ、テノールも高い音までしっかりと実声で出てるし、バスも低い音 も響かせているのです。そこに天使の声のようなソプラノ、アルトが加われば、 もう、素晴しい!の一言でしょう。それに、何が一番いいって、歌っている時の 彼等の表情! にこにことほんと、音楽を楽しみながら歌っているということが 分かります。音楽に合わせて体を左右に揺らしていたり、首を上下にふったりし ているのですが、それが何とも可愛いものです。しかも、南アフリカとういうこ とで、こういう言い方はよくないかもしれませんが、白人の子と黒人の子と、一 緒になって歌ってるのです。そんなのを見ていると、音楽には人種とか国境とか いうものはないんだ、ということを改めて認識させられます。

 レパートリーも豊富で、古くはブクステフーデや(今日は演奏していません が)バッハから、映画音楽、スタンダード・ナンバーなどまで、実に幅広いもの です。けど、一番、感動したのは、やはり、最後のアフリカ音楽セレクションで す。アフリカの民謡など、踊りの曲から祈りの歌まで、いろいろ歌ってくれまし たが、中でも「テュラ・テュラ」という子守歌は、しっとりとソプラノの子が 歌ってくれて、とっても感動的でした。しかも、カリンバやパンの笛などの伴奏 もついていて、この子たちの多芸ぶりも披露してくれてました。

 他にも、曲に合わせて振り付けを付けて歌っている曲もありました。「シーサ イド・ランデブー」なんかでは女の子に扮したつもりでソプラノの子が歌った り、「ニスカ・バンジャ」ではみんなで客席へ投げキスをしたり、とっても楽し めました。曲の合間には、彼等が順番で片言の日本語で一生懸命、説明をしてく れてました。それも楽しめましたし、何より、小っちゃな子が嬉しそうに歌って いるのを見ると、ほんと可愛い!って思って、何か幸せな気分にさせてくれます ね。

 仙台でわざわざ、聴きに行っただけの価値はありました。よかったぁ。(^^)

 ところで、宮城県民会館って、結構、大きなホールなんですね。ちょっとびっ くりしてしまいました。