らいぶらりぃ | |||||
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●日 時 | 1997年6月8日(日)14時開演 |
●会 場 | シンフォニーホール |
●出 演 | ソプラノ:カーティア・リッチャレッリ |
ピアノ:ヴィンチェンツォ・スカレーラ | |
●曲 目 | ロッシーニ/何も言わずにやつれはてるでしょう |
ロッシーニ/最後の思い出 | |
ロッシーニ/スペインのカンツォネッタ | |
ロッシーニ/歌劇「チェネレントラ(シンデレラ)」より 悲しみと涙のうちに生まれて | |
ドニゼッティ/曙 | |
ドニゼッティ/愛の文使い | |
ドニゼッティ/真夜中に | |
ドニゼッティ/歌劇「ロアン家のマリア」より 神よご慈悲を | |
プッチーニ/歌劇「ジャンニ・スキッキ」より 私のいとしいお父さん | |
プッチーニ/歌劇「蝶々夫人」より ある晴れた日に | |
トスティ/かわいい口もと | |
トスティ/マレキアーレ | |
カプア/オ・ソレ・ミオ | |
プッチーニ/歌劇「トスカ」より 歌に生き、恋に生き | |
(アンコール) | |
うつろな心 | |
ロッシーニ/歌劇「タンクレディ」より 大いなる不安と苦しみの後で | |
プッチーニ/歌劇「トゥーランドット」より 氷のような姫君の心も | |
ブッツィ=ペッチャ/小鳩 | |
レハール/「ほほえみの国」より 君こそ我が心のすべて、忘れな草 | |
カタリ | |
君に告げてよ | |
ロッシーニ/ダンツィ | |
トスティ/暁は光から |
チッチャレッリさんのリサイタルに行ってきました。ベルカントの正統を受け継ぐ
という彼女の歌唱は、ほんとに素敵なものでした。 前半はロッシーニとドニゼッティの曲。最初の方は何か、まだ本調子でないのか、 ちょっと高音なんかが苦しそうな気もしたのですが、だんだんと声も出てくるように なってきましたね。最初の方は、何か、高い音なんか、下から音を探りにいっている ような気がしたのです。ちょっとだけ気にもなってしまったのですが、それもすぐに なくなりましたし、ハリのある声で高音もぱしっと歌ってくれれば、もう、何も言う ことはないですね。それに、何がいいって、一つ一つの曲に対する思い入れというも のを、はっきりと表現してはるということ。思いが切々とこちらにも伝わってくるの です。いちいち感動してました。(^^;) 後半はプッチーニから。「私のいとしいお父さん」も「ある晴れた日に」も、もう 最高!と言いたくなるくらいの出来で、蝶々さんの方では、完全に蝶々さんになり きっていて、聴いていて、思わず、涙が出てきちゃいました。トスティもよかったで すが、ちょっと異色な感じもする「オ・ソレ・ミオ」、どうしても、テノールの印象 がしてしまうのですが、ソプラノでも合うんやなぁ、ということを思い知らされまし た。そ、こういう曲を完璧に歌いこなしはるというのも、また、彼女の才能なので しょう。プログラム最後は、トスカの「歌に生き、恋に生き」、これまた、完全にト スカの世界に浸ってしまって、あのようにしっとりと歌われたら、もう、涙、涙の嵐 です。(^^;) そして、アンコール。実はここからがすごい。何て言ったって、実に9曲!も歌い はったんですから。何というサービス精神の旺盛なことで。(^^) 中央の一番前に座っ ていたおじさんが何やら、紙きれを舞台の上のリッチャッレッリさんに差し出してい るじゃないですか。何だぁ?と思っていると、それが、実は彼女へのリクエストを書 いたものであったという… で、彼女もそれに見事に応えてくれました。「タンクレ ディ」や「トゥーランドット」もよかったのですが、何と言っても、一番は、「カタ リ」でしょう。これなんか、どうしてもカレーラスさんあたりのテノールに歌っても らいたい、という印象のする曲ですが、何の、リッチャレッリさんも見事に自分のモ ノにしてはりますね。感動しました。 会場いっぱいの拍手が鳴り止まぬままに、演奏会は終わったのでした。終演後、友 人と裏に廻って行って、思わず、リッチャレッリさんとピアノのスカレーラさんのサ インを貰ってきてしまった。v(^^;) |