らいぶらりぃ
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ロンドン交響楽団

●日 時1997年7月14日(月)19時開演
●会 場フェスティバルホール
●出 演クリストフ・エッシェンバッハ指揮ロンドン交響楽団
ピアノ:アンドレ・ワッツ
●曲 目ブラームス/ピアノ協奏曲第1番ニ短調Op.15
ブラームス/交響曲第1番ハ短調Op.68


 昨年はミュンフンさんの指揮でサン・サーンスの「オルガン」を壮麗に演奏してく れたロンドン交響楽団、今年はエッシェンバッハさんで、ブラームス・シリーズで す。

 ピアノ協奏曲は、ワッツさんの腕に脱帽!って感じでした。いかにもブラームスの 音楽に合ったタッチなんですね。渋くて深みのある音、と言うか。それが、第1楽章 の雰囲気にぴったりとハマってるんです。おぉ!と思って聴いてました。第2楽章に なると、一転、ppを大事にしながら、実に繊細に曲を作り上げているやないです か。おぉぉぉ!と、そのマジック(?)にますます魅せられてしまいます。そして、 第3楽章、また、あの力強さが帰ってきます。ごつごつとした感じを出しながら、重 量感のある音を出しています。もう、しびれてしまいますね。それに、オケの方もま た、すっごくいい感じなんです。席が1F後部の右側だったせいか、低弦の音がごぉ 〜って響いてきて、曲全体をしっかと支えている、って感じですし、その上にヴァイ オリン等が… あれ、ちょっと聴こえにくいような… やっぱり、席のせいなんか なぁ。でも、エッシェンバッハさんの指揮も、要所をしっかりと押さえていて、しゃ きっと引き締まった演奏に仕上げてました。いやぁ、いい演奏でした。

 後半は1番交響曲。一体、今年になって、何回、ブラ1を演奏会で生で聴いている んだろう…? でも、その中でも一番いい!演奏だったような気がします。前半の協 奏曲の時以上に音ががんがんと聴こえてくるんです。最初の和音だけでも、やはり低 弦がうねっていて、背筋がぞくっときちゃいましたし、第1楽章だけでも、何か、お 腹いっぱい、って感じになっちゃいました。叙情味のある第2楽章、端正な第3楽章 を経て、第4楽章、パワー全開!でしたねぇ。テーマは最初、ちょっとたっぷりめに 歌っていて、だんだんとaccelしていきます。金管の音がまた、深い音色で、より輝 かしさを出していますね。最後のコーダは、もう、むちゃくちゃ速くって、ちょっと ずれそうな気がするほど(?)の熱の入った演奏でした。全体に、きびきびとした演 奏で、実によかったです。

アンコールはハンガリー舞曲第5番。やっぱり、と思う選曲でしたが、よく歌って ました。いい演奏会でした。