らいぶらりぃ | |||||
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●日 時 | 1997年8月27日(水)19時開演 |
●会 場 | 神戸文化ホール・大ホール |
●出 演 | 原田幸一郎指揮ジャパン−アスペンフェスティバルオーケストラ |
ヴァイオリン:チョーリャン・リン | |
ピアノ:イェフィム・ブロンフマン | |
●曲 目 | モーツァルト/ディベルティメント二長調K.136 |
モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第4番二長調K.218 | |
モーツァルト/ピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491 |
アスペン音楽祭は世界的にも有名な音楽祭のひとつですが、そこの中のアスペン・
ミュージック・スクール又はながのアスペン・ミュージック・フェスティバル・マス
タークラスの卒業生及び受講生からなる、オーケストラの演奏会が神戸でも開かれた
のでした。ま、感覚的には、この前のPMFと同じようなもの、でしょうか。 オール・モーツァルトのプログラムということで、結構、聴いていて疲れるんじゃ ないかと思っていたのですが、特にそういうこともありませんでした。とても、リ ラックスして聴くことができました。 ディベルティメントを聴いて、お、これはなかなかええやん、と思ったのです。こ ぢんまりとした中に、端正な音楽作りを見る(聴く)ことができたのです。とても素 直な音楽表現、というか。派手さはありませんが(って、この曲に派手さを求めるこ と自体、無意味でしょうけど。^^;)、聴いていると、そのシンプルな美しさにひかれ るのです。ヴァイオリンの艶やかで滑らかな音色が印象的でした。 そして、ヴァイオリン協奏曲。リンさんのヴァイオリンって、大っきなお体の割り には(失礼!)、柔らかな音色で、とても聴きやすかったですね。変に引っぱったり するようなこともなく、素直な音で、モーツァルトのこの曲にぴったり、といった感 じでした。 一番のお気に入りは、最後のピアノ協奏曲。ブロンマンさんのピアノがまた、とっ てもいい!のです。第1楽章と第3楽章の激しさ! 細かなところもしっかりした タッチで、弾いてはるし、何と言っても、第2楽章の繊細さ! あれだけ激しく弾い てはるのに、どうして、こんなにも表情を変えることができるの?と言いたくなるよ うな感じでした。ppをこれだけ丁寧に、はっきり響かせて弾くのって、難しいん じゃないでしょうか。思わず、唸ってしまいました。オケの方では、ちょっとフルー トの音色が平べったいような気もしたのですが、概ね、良くサポートしていたと思い ます。けど、第2楽章の冒頭のピアノの美しいメロディーの後にオケが入ってくると ころは、もっと繊細に入ってきたほうがよかったような気もしました。 …とまぁ、なかなか素敵な演奏会だったと思います。 |