らいぶらりぃ
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オペラハウス管弦楽団第18回定期演奏会

●日 時1997年10月16日(木)19時開演
●会 場ザ・カレッジ・オペラハウス
●出 演飯森範親指揮オペラハウス管弦楽団
ピアノ:児玉桃
●曲 目ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58
ベートーヴェン/交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」


 4月に「トスカ」を聴いて以来の、オペラハウスであります。管弦楽団単独の演奏 会に来るのも、今回が初めてです。で、何でまた、来ようと思ったかと言うと…  そ、ファンである、児玉桃さんがソリストだから、であります。(^^;)

 その桃さんを迎えての曲は、ベートーヴェンの4番コンチェルトです。女性的な響 きを持つこの曲、まさに彼女にぴったりというものでしょう。曲の全てが集約されて いると言ってもいい、いきなりピアノから始まるテーマ、とっても慎重に入りました ね。けど、一音一音、大事に扱っているのが分かります。しっとりと、秋の日に物想 いいにふける女性のようなエレガントさ(?)を持っているのが、いいなぁ。(意味 不明)そして弦に引き継がれていくこのテーマ、弦の響きがまたとてもクリアです ね。Vn奏者が全員、女性だからなのか、すぅっとした美しさが感じられます。その 弦と、桃さんのピアノとのかけあいは、なかなか素敵なものですね。1楽章は割とか ちっとした曲風だと思うのですが、そんなこともあって、とてもしとやかな演奏だっ たように思います。桃さんも、若干の堅さが最初の方では見られましたけど、それも 次第に取れて、段々と伸びやかに弾くようになってきました。そして、カデンツァ、 低音をもっと響かせることができたら、より良かったのかもしれません。けど、丁寧 に弾いてはっていて、やりたいことというものもしっかりと伝わってきました。こん なんを聴くと、この1年間、機会があるごとに聴いているだけに、腕に更に磨きがか かったなぁ、と実感するのでした。そして、第2楽章、ピアノに出てくる幻想的な テーマの何と印象的なこと! ここなんか、ほんと、きれい!でした。しっとりと見 事に歌い上げていましたねぇ。第3楽章の軽快さもまた、見事で、弦とテーマのやり とりをするところは、絶妙だったと思います。クライマックスへと向かうにつれて、 彼女自身、気持ちを高めていっているのが、見ていても、はっきりと分かって、いい な。(*^^*) 演奏が終って、割れるような拍手の中、嬉しそうに、ちょこんとお辞儀 をしはるお姿が、また可愛いですな。(*^^*) 素晴らしい演奏だったと思います。

 と、桃さんのピアノを聴いてしまえば、後はどうでもいい(ごめんなさいm(__)m)) ようなもので、「英雄」は、割と気楽に聴けました。全体的に、若々しいオーケスト ラだからなのか、音が大きいような気がして、逆に、pのところなんかは、もっと弱 音にしてもいいような気もしました。でも、非常に熱の入った演奏で、4楽章の変奏 曲なんか、結構、くるものがありましたねぇ。

 とまぁ、初めてオペ管を聴いたのですが、なかなかの演奏をするのですね。何がい いって、とっても若々しいというところに好感が持てます。また機会がありました ら、ぜひ、聴きに行きたいものです。