らいぶらりぃ
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モスクワ放送交響楽団

●日 時1997年11月30日(日)14時開演
●会 場シンフォニーホール
●出 演ウラディミール・フェドセーエフ指揮モスクワ放送交響楽団
●曲 目リムスキー=コルサコフ/スペイン奇想曲Op.34
ボロディン/交響曲第2番ロ短調
ボロディン/歌劇「イーゴリ公」より だったん人の踊り
チャイコフスキー/戴冠式祝典序曲
チャイコフスキー/バレエ音楽「くるみ割り人形」より
花のワルツ、アラビアの踊り、中国の踊り、アダージョ
チャイコフスキー/大序曲1812年Op.49
(アンコール)
スヴィリードフ/”吹雪”より ワルツの余韻
ハチャトゥリアン/”仮面舞踏会”より ギャロップ


 11月最後の演奏会は、ロシアものの名曲コンサートのような体裁となりました。 それも、フェドセーエフさん指揮のモスクワ放送響、本場の音を楽しめるというわけ です。

 前半は、ボロディンの2番交響曲がメインになっているようですね。初めて聴く曲 だったのですが、何ともいえない、土着の音楽、という感じがたまらないですね。力 強い和音が鳴ったりして、民族性たっぷり、という曲でした。そして、モスクワ放送 響の演奏も、見事なものでした。何と言っても、低弦がごぉっと響いてくるのがいい ですね。どっしりとした安定感を出しているのと同時に、曲全体をぱしっと引き締め ているようにも聴こえました。それに、金管の響きのクリアなこと! 昨年くらいか らサンクト・ペテルブルグやモスクワの辺りのオケの演奏会には、ほとんど、行かせ てもらっているつもりですが、概して、ロシアのオケの金管って、まさに「絢爛豪華 な」という言葉がふさわしいような響きをしていますよね。モスクワ放送響も、まさ にそうでした。かぁん!と盛り上がってくるようなところでは、ぞくっときました ねぇ。なかなか迫力のある演奏で、また素敵な曲を知ることができて、とっても満 足。(^^) これのアンコールというような形で、「だったん人の踊り」。Vnのメロ ディが、また奇麗に響いてきますねぇ。そうそう、最初の「スペイン奇想曲」で出て 来る、Vnのソロをコンマスさんがしてはったのですが、何か、音量が小さいかな? という感じがして、ちょっともの足りない印象がしたのです。でも、Vn全体でまと まると、ごっつい、クリアで奇麗な響きを出すんですよね。一体、何だったんだろ… (^^;) 「ダッタン人」が終ると、一つの演奏会が終ったような感じがして、思わず、 帰りそうになってしまった。(^^;;

 後半は、オール・チャイコ。華やかな序曲2つに挟まれて、季節的にぴったりの 「くるみ割り」、これもまた憎いくらいの選曲ですね。どれも十分、堪能しました。 「くるみ割り」がいきなり、「花のワルツ」から始まるとは思わなかったけど… (だって、普通、これって最後の方に演奏しません?) 圧巻は、やはり最後の 「1812年」。先に書いたとおりの低弦がうねり、金管は吠え、高弦も響かせ、も ちろん木管もよく鳴り、何といってもパーカッション! 激しく叩いていました ねぇ。大砲の音は、バス・ドラムを横に倒して、その上に全体重をかけるようにして 飛びかかってはりました。(^^;) 迫力満点のうちに、勝利のベルが鳴り響き…うるさ い、うるさい。(^^;; 楽器の音が聴こえんぞぉ、と思いながら、その迫力に圧倒さ れ、感動的なうちに曲は終ったのでした。

 お客さんも大入りで、とっても盛り上がった演奏会だったと思います。さぁ、今年 もあと1か月! あとどれだけの演奏会に行けるやろ…(^^;;