らいぶらりぃ
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朝日新聞創刊120周年記念

 

第1回朝日名曲コンサート

●日 時1998年3月7日(土)18時開演
●会 場フェスティバルホール
●出 演本名徹次指揮大阪シンフォニカー
●曲 目ワーグナー/楽劇「ニュルンベルグのマイスタージンガー」より 第1幕への前奏曲
ビゼー/劇音楽「アルルの女」第1組曲
ビゼー/劇音楽「カルメン」第1組曲
ブラームス/交響曲第1番

 朝日新聞社の創刊120周年記念のコンサー・シリーズの第1回目です。何が嬉し いって、5回全ての通し券が、1枚5千円、ってのが魅力的ですね。

 オケは、1月のガラ・コンの時と同様、大阪シンフォニカーさん。1月の時は風邪 で倒れはってた本名さんも、今回は万全を期して、という感じで、なかなか気合の 入った演奏のようにみえました。ビゼーの2曲は、何か、久しぶりに聴く曲だったの で(カルメンは、最近は歌ものが入る形では、それなりに聴いてるのですが…)、よ り新鮮な感じに聴こえました。そうそう、楽器の配置が1stと2ndを左右に振っ て、1stの後ろにVc、2ndの後ろにVa、1stとVcの間の後方にCb、と いう、古風な(?)配置が、また、新鮮さを感じさせます。聴いていて、いつもは右 の方から聴こえてくるCbの低音が、左の方からがんがんと聴こえるのが、いいです ね。

 さて、今日のプログラムは「1番」づくしなのだそうで、その中でもメインは、や はり、ブラ1なのでしょう。こちらも、なかなか、気合の入った演奏だったと思いま す。1楽章のTuttiとかでの重厚さなども素敵でした。ただ、私の耳には何かが 足りない… そんな気がしました。例えば4楽章での微妙なテンポのゆらしによる、 ニュアンスづけ、みたいなものがもう少しあってもいいんじゃないかな、と思うので す。もちろん、あまりにも変に揺らしすぎるのもいけないのですが、何かさらりとし すぎているような感じがするのです。オケ自体の響きは決して悪くないので、そこに もっと、こっちに来るものがあれば、なお素敵な演奏になったのではないでしょう か。

 アンコールは、これまた「1番」ということで、ハンガリー舞曲の1番。最初のワ ーグナーよりも、こっちの方が活き活きとしているように聴こえたのは、気のせいか しら…(^^;)