らいぶらりぃ | |||||
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●日 時 | 1998年4月24日(金)19時開演 |
●会 場 | ザ・カレッジ・オペラハウス |
●出 演 | 飯森範親指揮オペラハウス管弦楽団 |
ソプラノ:重松みか | |
ピアノ;岸本雅美 | |
チェンバロ:中野振一郎 | |
ヴァイオリン:前橋汀子 | |
●曲 目 | R.シュトラウス/楽劇「サロメ」より 7つのヴェールの踊り |
ラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲Op.43 | |
ロッシーニ/歌劇「セミラーデ」より 麗しい光が | |
モーツァルト/クラヴィア協奏曲二長調K.107-1 | |
サン=サーンス/序奏とロンド・カプリッチオーソOp.28 | |
R.シュトラウス/組曲「バラの騎士」 |
オペ管もいつの間にか、創立10周年を迎えていたようで、その記念の演奏会で
す。「ガラ・コンサート」というにふさわしい、中身の充実した演奏会でした。 幕開けは「サロメ」。例の耽美的なシーンで展開する音楽ですね。パンチのある金 管に打楽器、くねくねとした曲線美を表わすかのような弦、いきなり繰り広げられる 音の世界はなかなか強烈なものでした。でも、それは一糸も乱れぬ緻密なアンサンブ ルで、聴く者をぐいぐいと仲に引き込んでいく説得力を持っていました。オーボエの 音がとっても印象的でした。 続いてはラフマニノフ。岸本さんのピアノも素敵で、例の中間部に出てくるメロ ディックな部分では、バックのオケ(徳に弦)と一体になって、この上なく美しい歌 を歌い上げていました。思わずほろりときちゃいました。(;_;) もちろん、他の変奏 の部分でも、難しそうなパッセージを難なくこなしていて、おぉ!と思いました。力 いっぱい演奏しきった後のほっとした表情、そしてオケの団員達の温かい笑顔が見せ る雰囲気が印象的でした。 お次は重松さんの登場です。「麗しい光が」という曲名にふさわしく、コロラ トゥーラの華麗な響きを堪能しました。ここは、さすがオペ管、普段からオペラ公演 をしているだけあって、歌わせ上手ですね。重松さんも実に歌いやすそうにしてい て、これこそオペ管の実力なのでしょうね。 休憩の後はがらりと変わって、ごく小人数の弦楽オケとチェンバロで、モーツァル トです。指揮の飯森さんと中野さんとは、同級性だったそうで、実はこれが初めての 共演なのだそうで。2人とも楽しそうに演奏してはるのが印象的です。ちょっと茶 目ッ気のあるような感じのモーツァルトだったと思います。 そして、いよいよ前橋さんの登場。サン=サーンスを、しっとりと、そして情感 たっぷりに歌い上げていました。もう何も言うことはありません、ただ聴きほれてい るばかりでした… 最後は「バラの騎士」。これもまた、メリハリのある、きびきびとした演奏で、好 感が持てます。例のワルツも、狂おしいまでに盛り上がって、思わずこちらも踊りた くなるような気にさせます。ウィンナ・ワルツの特有のリズムも、うまい具合には まっているから、なおさらですね。(^^;) 素敵な演奏でした。 オペ管は関西の6番目のプロ・オケとして位置づけられているようですが、技量的 には決してそんなことはなく、1、2にあげてもいいだけのものを持っていると思い ます。後はもう少し団員が増えてくれれば、なおいいのでしょうね…(今回の演奏会 もトラが多かった…) 今後もオペラ公演はもとより、オケ単独の演奏ももっと増や していってほしいな、と期待します。(^^)
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