らいぶらりぃ
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村治佳織ギターリサイタル(京都公演)

●日 時1998年7月18日(土)19時開演
●会 場京都コンサートホール・小ホール
●出 演ギター:村治佳織
●曲 目バリオス/大聖堂
     森に夢みる
ロドリーゴ/3つのスペイン風小品より ファンダンゴ
      祈りと踊り
テデスコ/ソナタ二長調Op.77「ボッケリーニ賛」
武満徹/すべては薄明のなかで
アルベニス/コルドバ
      セヴィーリャ
ポンセ/南のソナチネ
(アンコール)
ロドリーゴ/小麦畑
蜂スズメ

 村治佳織さん in 関西の第4弾は、京都。プログラムは神戸・奈良と一緒です。

 が、今日の佳織さんは、何か疲れてはるようで、いまひとつ、音にハリがないように感じます。ロドリーゴの曲なんか、他のとこの公演では、もっと伸びやかな音が出ていたように思うのですが、う〜ん、ちょっとしんどそう… テデスコのソナタは、早く休憩にしてあげようよぉ、と思いながら、頑張れぇ!と心の中で応援しながら聴いてました。(^^;) 連日の演奏活動の疲れが出たのか、それとも、京都の暑さに参ってしまわれたのか、定かではありませんが、演奏中もお顔の様子はすぐれないように見えました。もちろん、曲が終るごとに挨拶をされる時は、にこりといつもの愛らしい笑顔を見せてくれはるのですが、それが逆に痛々しくも見えます。

 それでも後半になるとそれなりに盛り返してきはるのが、さすが!です。武満の緊迫感やアルベニスの情熱、ポンセの華やかさなど、これまでの公演と同様、聴かせてくれます。最後のポンセなんか、ほんと、最後の力をふりしぼってと言うか、そんな感じで一生懸命に演奏してはるお姿が印象的です。

 …と、今回の演奏会は、辛い状態である体を推して、懸命に演奏する佳織さんの姿勢に感動・感心したのでありました。ま、演奏家として、そうするのは、当然と言えば当然なのでしょうけどね。(^^;)

 これで、佳織さんを追っての4公演全てが終ってしまいました。(姫路公演を漏らしてしまったのが、心残りですが…^^;)お名残惜しい気持ちでいっぱいなのですが、このツアー全体を通じて、佳織さんの演奏に間近に触れてみて、その技術と表現力の素晴らしさに、改めて感じ入り、ますます佳織さんに魅せられていくのでした… 各回でいただいたサイン(CD)は、飾っておいて、家宝にすることにしましょう。(^^;)