らいぶらりぃ
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新シリーズ「世紀末から新世紀へ」I

三文オペラ

●日 時1998年7月20日(月・祝)14時開演
●会 場ザ・カレッジ・オペラハウス
●演 目ブレヒト作/ヴァイル曲/三文オペラ
●出演等まっく氏:田中由也
ぴーちゃむ氏:井原秀人
ぴーちゃむ夫人:片桐仁美
ぽりー嬢:渡邊順子
ぶらうん氏:澤井宏仁
るーしー嬢:今井しづか
じぇにー嬢:藤原啓子
街頭芸人あるときはきんばる牧師:大月秀幸
合唱:オペラハウス合唱団
管弦楽:オペラハウス管弦楽団
指揮:飯森範親
台本・演出:加藤直

 昨年は「金閣寺」を見事に上演してのけたカレッジ・オペラハウス、今年の新しい テーマは、「世紀末から新世紀へ」というものです。混沌とした時代を越えて、新し い時代はやってくるのか、そういうことを問いかけてくるかのように、新シリーズ初 回の今回は、「三文オペラ」。ブレヒトの名作を、どのように上演してくれるか、楽 しみであります。

 序曲が終ると、舞台の上には何本かの柱が立っており、それらに寄りかかるように 乞食達が思い思いの格好でいます。街頭芸人が口上を述べ、すぐに続いて「Mac the Knife」を歌い出します。今じゃ、ジャズのスタンダードとしても有名な曲ですね。こ の段階で、もう、この作品は従来のオペラとは全く違うんだ、ということを感じさせ られます。オケの編成にしたって、ジャズ・オーケストラと言った方がいいようで、 弦楽器なんて、バスとチェロが1本ずつあるくらい。後は、サックス等の管楽器とピ アノ、パーカッションで構成されているのです。

 口上が終わると、第1場、「乞食の友」社の場になります。ぴーちゃむ夫妻が、娘 ぽりーが大悪投のボスである、まっくと恋をしていると嘆いています。で、天井から いきなり、だらん!と降りてくる吊り幕に、投影された文字が、「手後れそんぐ」。 このオペラにはいわゆるアリアというものがないんですね。替わりに、短く簡単な歌 が、いくつか、「ソング」という名前で登場してくるのです。声楽家の皆さんも、歌 うのは、この数少ない「ソング」だけで、あとは、ひたすら「台詞」を喋るのです。 台詞覚えるのも大変でしょうね… で、その「ソング」のタイトルをこうやって、紹 介していこうというのも、なかなか面白い演出ですね。で、井原さんの旦那と片桐さ んのおっかさん、お2人とも実力派の歌い手さんだけに、さすが、ですね。しっかり と聴かせてくれます。でも、凄いのはその歌だけでなくて、演技もです。井原さん は、昨年の「金閣寺」でも主役の溝口を見事なまでに演じきっていて、その力の程は 広く知られているわけですが、今回は、乞食の頭目というような、小汚い(?)役、 すっかり、役になりきってますね。また、片桐さんは、この春にヨーロッパから帰国 してきて、帰国記念リサイタルを開いて以来、国内で活動してはる方ですが、その本 場仕込みの歌と演技は素晴らしいです。もうすっかり、そこら辺りにもいてるよう な、らつ腕の”おばちゃん”って感じで、ドスをきかせてみたり、ほんま、生き生き としてはります。そ、ここに限らず、対話なんか、出演者の皆さん、割と関西弁丸出 しって感じで喋ってはったのですが、これも加藤さんの演出なのでしょうね。関西弁 で、何や、おもろいこと言わしよんなぁ、というのは、まさに吉本新喜劇の世界、で あります。(^^;)

 第2場になると、その話題のぽりーが、まっくと結婚式を挙げようとしています、 馬小屋で。手下の盗人どもも集まってきて、そこへ遅れて先程の口上師、じゃなかっ た、改め、きんばる牧師がやってきて、式が始まります。とは言うても、決して真面 目な式ではありません。この牧師さんがまた、周りと一緒に、結構、卑猥なことなん かも言ったりしてるんですね。そそ、下ネタも多い、というのもこのオペラの特徴か もしれません。放送しようと思ったら、”ぴぃ〜”って伏せないといけないような台 詞もあったように思います…(^^;) そして、そこへ、警視総監のぶらうん氏が登場し てきます。この、ぶらうんとまっくという、方や正義の最高の権力者と、方や悪道の 大ボスとが、実は無二の親友、というのが、何とも… 日本で言えば、警察とヤクザ との癒着というか馴れ合いというか、そういうものに対する風刺なのでしょうか…  「大砲そんぐ」なんて、大いに盛り上がった後、皆が帰って行って、2人きりになっ たまっくとぽりー。二重唱で愛を歌い上げます。まっくの田中さんは、昨年の「トス カ」でスカルピアを堂々と演じていたのが、印象に残っているのですが、今日も実に 朗々とした声を披露しています。一方のぽりーの渡邊さんは、声はとても素直な感じ で好印象を受けます。けど、それだけでなく、演技も実に自然で、そのコケティッ シュな所作がまた、印象的です。どこかユーモラスな要素もあるのですが、それがま た可愛らしいですね。

 第3場は再び、「乞食の友」社。家を出る用意が整ったぽりーに対し、両親が止め にかかります。この辺りの3人のやりとりがまた、面白いです。完全に吉本新喜劇の ノリですな。(^^;) あの人だけは、私、拒否できないのよん、と言うぽりーの様は、 そ、思い出しました、渡邊さんの所作が、あの吉本の島田珠代さんを思わせるんです ね。だから何、ということもないのですが、そんなことを思うと、ますます面白みが 増すというものです。バックに娼婦の皆さんが登場してきて、盛大に「ばるばらそん ぐ」を歌うのですが、歌っている間の3人の無声演技が楽しいです。そして、かくな る上は、とあらぬことを画策しようとするぴーちゃむ夫妻、それを横に、あくまでも 出て行こうとするぽりー、外へ出ようとしたところで、唐突に口上師が登場、「三文 フィナーレ、その1!」と叫びます。ここまでに登場してきた人達、全員が出てき て、めいめい勝手なことを歌います。

 原作ではここで第1幕の終わりとなるのですが、今日は、さらに続いていきます。 フィナーレが終わった後、口上師が相方の乞食と、やり取りを続けています。いきな り、「私は誰?」なんてこと言うたかと思いきや、「指揮者にバナナをあげたりもし まぁす。」と言うて、ほんまに飯森さんにバナナを投げ渡したりして、続きの台詞を 喋りながら、「あ、今は食べないでくださいね。」と、しっかり、飯森さんに突っ込 みを入れるという、ほんと、笑わせてくれます。この大月さんは、シアターコクーン とか、こんにゃく座とかにも出演してはる俳優さんですね。さすが、うまくツボをお さえてはると思います。

 そして、第4場、また馬小屋です。真ん中のベッドの上にはまっくが。そこへ、ぽ りーが帰ってきて、靴を脱ぎ捨て、服を1枚、1枚と脱ぎ捨てていって… おいお い、と思っていると、あっという間に下着1枚状態。(*^^*;) そして、「まっくぅ 〜」と言って、ベッドの上へ飛び乗っていって、彼に抱きつき、布団の中にもぐって 何やらごそごそと… まっくに、「あ、そんなところ触っちゃ…」なんて台詞を言わ せたりしてもう、何だかなぁ…(^^;) 彼から、捕縛される危機を逃れるために逃げる ということを聞かされ、さらに部下達の束ねを任され、合点承知でい!と、やってき た部下たちに、「野郎ども!」と、思いっきり、下着1枚状態のまま、一気果敢にタ ンカを切る… いやぁ、ここまでしはるとは、渡邊さん、ただ者ではありません なぁ。これほど堂々と演技ができるというのも凄いことだと思います。今、アメリカ に留学中とのことですが、今後が楽しみな方ですね。

 第5場は、がらりと変わって、娼婦の家になります。じぇにーに、ぴーちゃむ夫人 が、まっくが来たら届け出るように、と依頼してます。片桐さんの、このイヤミなお ばちゃん(?)、という感じがまた、いいですね。で、いきなり「せっくすのばらー ど」って、そない大っきな声で言わなくても…(^^;) じぇにーとの二重唱が終わる と、再び口上師(牧師さん?)が登場、相方の乞食君が、「牧師さぁん、何かおくれ よぉ」って言うのに対し、頭をぽかりと殴って、「そんな、すぐに見破られるような 演技は、あかん」ってアドヴァイスをした後、「それでは、ここで15分間の休憩を いただきまぁす」、場の途中ですが、全体のちょうど真ん中で、休憩となります。

 さて、後半、幕の前に口上師がまた現われてきます。乞食君が、さっきと同様に施 しを乞うているのに対し、「休憩があったのに、何やってんだよ、さっきと一緒じゃ ないかよぉ。」で、乞食君が「牧師さんこそ、何かさえませんけど、休憩の間に何か あったんですか?」答えて曰く、「ちょっとダメ出しされてねぇ。」…相変わらず、 笑わせてくれますねぇ。

 幕が上がると、先程と一緒の娼婦の皆さんの家です。口上師の問いかけに答えて、 じぇにーが「海賊の花嫁じぇにーの唄」を歌います。が、藤原さんの歌は、声が前に 十分に出てきてないように聴こえてしまって、ちょっと言葉が分かりにくかったのが 残念に思います。そこへまっくが現われ、「ひも稼業」を歌い始めます。が、そこへ 警官がやってきて、まっくは捕われてしまいます。じぇにーが彼を裏切った、という ことですが、ん、ちょっと舞台上ではそのことがよく分からなかったように思うの は、私だけかしら…

 第6場、監獄のところでは、ぶらうんが、まっくが捕まらないように、と祈ってい ます。と、そこへ連れられてきた、まっく。どうして捕まったんだい、と言い寄るぶ らうん。彼はまだまっくのことを親友だと思っているのに対し、まっくはぶらうんの ことを、ちょっと恨めしそうに思っている…という、この対比。それは、何か、友情 のもろさというものに対する、ブレヒトの問いかけのような気もします。でも、この ぶらうん氏、澤井さんのお人柄のせいもあるのでしょうか、いかにも尊大で優しく、 情のあつい人、という印象がします。こういう人って、実際、どっかにいそうですよ ね…

 そして、るーしーが登場してきます。まっくの恋人ですな。彼に対して怒りをぶつ けているところへ、ぽりーも現われてきます。たちまち2人の喧嘩が始まります。 「焼餅そんぐ」って、2人のやりとりが楽しいですね。その間に立つまっくがうろう ろとする様もまた、面白いのですが、こうなると、もう、ほんま、吉本新喜劇の世界 ですなぁ。そこへぴーちゃむ夫人が何故か、現われてきて、ぽりーを連れていってし まいます。まっくは、スキをついて逃走し、その責を問うぴーちゃむ、井原さんも、 イヤミなおっさん(?)という感じというのをよく出していて、いいですね。すっか りやけくそになってしまったぶらうんから発せられる、まっくの逮捕命令、ここで、 また口上師が登場してきて、「三文フィナーレ・その2」となります。

 再び、全員が舞台に現われてきて、めいめい勝手なことを歌い出すのですが、ここ で、強烈な問いかけがあります。「では、人間は何のために生きるのか?」 娼婦達 がこの言葉を何回か、繰り返すのですが、これこそ、このオペラのメインテーマです ね。考えてみたら、このオペラに出てくる人達は、乞食とか娼婦、盗人ばかりなんで すね。「ヤミ」の世界の人達、と言っていいのかしら… その「ヤミ」を的確に表す かのように、舞台上の照明も、基本的には暗いんですね。そこでうごめく彼等、その 彼等は、一体、何を求めて生きているのか? 生きるとは何なのか? 単に、舞台が 面白いと言って、笑ってばかりでなく、こういう、真実に迫ろうという問題に対して もきちんと向き合っていかないと、このオペラは、ちゃんと見たことにならないので しょうね… で、ふと思い出したのが、この「ヤミ」の世界、どこかで見たような気 がするぞ…と思ったら、あの「レ・ミゼラブル」も同じような背景でしたね。あそこ ではバルジャンが盗人から足を洗って、人のためになるように生き抜いていく、とい うのがひとつの主題であったと思うのですが、こういう「人間愛」というひとつの解 答を、その舞台の上で私達に与えてくれていたのでした。しかし、「三文オペラ」は 違います。決して、明確な解答はオペラの中には、最後まで出てきません。それは、 私達自身が考えなければならないのです。観客は自分達の望むものをオペラの中に見 い出して満足するのでなく、オペラの中から問い掛けられたことに対して自分の頭で 考えていかないといけない、そういう関係があってこそ、演じる側と見る側と双方が 成長していくことができるのではないか… そんなことを考えさせられます。

 第7場は再び、「乞食の友」社。乞食たちが、女王陛下のパレードの時にデモをし ようと企んで、その準備に追われています。…ここでも、「レ・ミゼラブル」のバリ ケードが連想させられますね… じぇにー達がやってきて、ぴーちゃむに、先にまっ くを裏切ったことに対する報酬を求めてきます。執拗な応酬が続くところへ、ぶらう んが登場、デモを止めるよう、説得しますが、逆に、まっくを早く捕らえよと、言い こまれてしまいます。何か、弱い警視総監だなぁ。(^^;) 再逮捕命令が発せられたと ころで、娼婦達が歌う「そろもん・そんぐ」、綺麗な曲ですね。まっくへの同情の気 持ちがたっぷりと込められた曲です。

 口上師が出てきて、ここはどこ?と言うてる間に、第8場、るーしーの部屋です。 ぽりーが入ってきて、喧嘩が始まる…かと思いきや、最後には、互いに同情しあった りして、つまり、悪いのは、まっくその人、ということになってしまいます。ま、そ れが正しいものの見方でしょうなぁ。(^^;) でも、この2人のやりとり、見ていても ほんとに楽しいですね。ちょうど背丈も同じくらいなのが、また妙におかしく、漫才 コンビも組めるんとちゃう?と言いたくもなります。(^^;) そこへ、またぴーちゃむ 夫人が入ってきて、まっくが捕まったと言います。処刑は午前6時。いよいよ、最後 の場へと移っていきます。

 第9場、牢獄で、向こうには処刑台が設けられています。警官に賄賂を贈って、何 とか難を逃れようと企むまっくですが、子分達から資金を調達できず、落胆のうちに その時を迎えようとしています。しかし、ここでも、警官の方から賄賂を求めていく 様が描かれていましたが、これなんかも、しっかりした、今の官僚達に対する風刺で あり、批判でありますな。そして、その時がやってきました。泥棒達、娼婦達、乞食 達が、その場面を見ようと入ってきます。全員が観客側にお尻を向けて座り、まっく は階段を上って、処刑台(舞台の奥の方になるのです)へと歩いていきます。縄に手 をかけて、さぁ、というところで、歌われるのが、「まっくが許しを乞うばらー ど」。まっくの夢というのは、銀行家になることだったんですね。それなのに、結 局、その夢を実現させることなく死んでいく… 大きい銀行は小さい銀行を飲み込ん で、さらに大きくなっていくのに… という、今の経済社会に対する批判もちくりと 入れてあるのが、ミソですね。(^^)

 と、そこへ、いきなり現われてくるのが、…口上師、じゃなくて自称「ぶれひと」 氏。このまま、まっくが死んでしまっていいのか、このようなありきたりの結末を見 るために、お金を払って見に来たのではないでしょう、そんなものは、私達の普段の 身の回りにいくらでもあるじゃないですか、お客さん、と、私達に説いて聞かせま す。そして、その彼の描く最後は…

 突然、客席2Fの方に人影が。マントをたなびかせたあれは、月光仮面? スー パーマン? いえいえ、我らがヒーロー(??)、ぶらうん氏であります。女王陛下 からの勅状を持って、白馬(の頭だけ…^^;)にまたがって、さっそうと舞台へと降り てきます。女王陛下の命により、まっくを釈放する、さらに、銀行の頭取にする…  何という都合のいい結末! ドンデン返しもいいところですな…と、さっきの自称 「ぶらうん」氏の言葉が思い出されます。「この結末を笑うことは、あなた方自身を 笑うことになるのです。」 こういう現実に起こりそうにないような、まさに夢のよ うな結末であって何が悪い? これはオペラなのです。人に夢を与えるのが、オペラ というものです。ごくありきたりの、普通に起こりうるようなことをそのまま描い たって、意味がないではないか… そう、この「夢」こそが、オペラを通して表現さ れるべきものであり、そういう「夢」こそ、まさに私達の生きる目的なのではない か? …というようなことを、ここに至って、考えさせられます。

 舞台は、そのまま、全員がそろって最後のフィナーレを歌い上げていきます。「こ れはオペラなんだから。」という台詞がまた、この結末に対する批判をかわしていま すね。(^^;) 最高に盛り上がって、幕は降りてくるのでした。

 そして、カーテン・コール。娼婦達、乞食達、盗人達が出てきた後、キャストが順 に出てきます。もう、全員、大満足!という笑顔ですね。舞台に上がってきた、指揮 の飯森さん… そ、書くの忘れてましたけど、飯森も、警官か衛兵のような格好をし てはったのです。そんな格好で指揮なんか、するか? と思いながらも、実に見事に 作り上げられた舞台だったと思います。もちろん、単に音楽的な面だけではないで す。今回は特に、演技面でも素晴らしいものがあったと思います。それを仕込んでの けたのが、演出の加藤さん。「関西の人は、関東の人に比べると、演技が上手いです ね。だから、とってもやりやすかったです。」と、開演前のプレ・トークでも仰って ましたけど、演出側のパワーと、演じる側のパワーとが見事に結晶した舞台ではな かったでしょうか。声楽の人にとっては、ほんまに歌の少ない、台詞ばっかりのオペ ラで、大変だったとは思うのですが、なかなかどうして、十分立派な演技をしてはっ たと思います。

 特に印象的なのは、やはり、ぽりー嬢の渡邊さんですね。最後のカーテン・コール でも、飛び回っていて、その所作は、やっぱりどこか島田珠代さんを思わせるぞ…と 思うのです。(^^;) その自然な、観客に対するサービス精神いっぱいの演技は、ほん と、素敵です。あと、ぴーちゃむ夫人の片桐さんも、また堂々とした演技でたっぷり と見せてくれました。その、すっかり「おばちゃん」してはるお姿が、また印象的で あります。(^^;)

 たっぷり笑うと同時に、たっぷり、考えさせられたオペラでありました。世紀末の 今、あえてこういう題材を取り上げていこうという、カレッジ・オペラハウスの意図 は見事に当たったと言えましょう。新しい世紀のオペラは、音楽は、文化は、どのよ うにあるべきなのか、そういうことを、関係者だけでなく、私達も考えていかないと いけない、そういう時代なのではないかしらん、と思いながら、帰路に着くのでした …