らいぶらりぃ | |||||
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●日 時 | 1998年7月26日(日)15時開演 |
●会 場 | シンフォニーホール |
●出 演 | オルガン:土橋薫 |
司会:浦川泰幸 | |
●曲 目 | <春が歌う> |
ヴィヴァルディ/「四季」より ”春”第1楽章 | |
バッハ/協奏曲ニ短調BWV.596 | |
「おお人よ、その積みの重きに嘆け」BWV.622 | |
「栄光の日は現われぬ」BWV.629 | |
ヘンデル/「メサイア」より ハレルヤ・コーラス | |
<夏の輝き> | |
ヘンデル/「水上の音楽」より アレグロ・ヴィヴァーチェ/メヌエット ホーンパイプ/アレグラ・マエストーソ | |
<秋が色づく> | |
クラーク/トランペット・ヴォランタリー | |
メンデルスゾーン/結婚行進曲 | |
バッハ/主よ、人の望みの喜びよ | |
ボエルマン/ノートルダムへの祈り | |
カルク-エラート/いざ、もろとも神に感謝せよ | |
<冬の光> | |
ダカン/ノエル第1番〜リード管のための | |
ブラームス/一輪のバラ咲きいで | |
メシアン/「主の降誕」より 我らのうちにいます神 | |
(アンコール) | |
バッハ/「イエスよ、今ぞ御空より降り来たりて」 |
たまにはオルガンも聴かないと、とふと思い立って、行ってきました。そういや、
ここのホールのオルガンを聴くのは、4月のユース・オケ以来ですね。いつもは、オ
ケなんかと共演という形で聴くことの多いオルガンですが、今回、オルガン単独の演
奏を聴くことで、その魅力を見直してきました。 演奏会自体は、土橋さんと司会の浦川さんとのお話・解説を交えながら、和やかな 雰囲気で進行していきます。オルガンの構造等についての話もあって、なかなか、た めになりますな。で、演奏会全体のテーマは、「オルガンの四季」。オルガン曲で、 四季を綴っていこうというものです。春はイースター、夏は水辺の風景、秋は結婚 シーズンと収穫祭、冬はクリスマス、という趣旨の選曲になっています。私は、四季 の中では秋が一番好きだから、というわけで(?)、秋の部の曲が印象に残っていま す。(^^;) 特にボエルマンの「ノートルダムへの祈り」、この静かで厳かな雰囲気の漂う曲 が、一番気に入ってしまいました。第3鍵盤で、奥の方のパイプを鳴らせている部分 の、何と美しいことか。第4鍵盤のベースが、ごぉっと鳴る上に、透明感のあるやさ しい響きが乗っていくのは、まさに「祈り」そのもの、であります。また、その次の カルク-エラートの曲は、収穫祭の喜びの風景を表わしたもの。前の曲と打って変わっ て、賑やかなのが、また印象的です。(^^;) けれど、全体を通じて一番、強烈に印象に残っているのは、やはり、最後のメシア ンでしょう。キリスト降誕の喜びを表わした曲ですが、その音使いは、まさにメシア ンそのもの。(←当たり前だ…)トゥランドット交響曲を思わせるような強烈な和音 から始まり、それが天からの降誕そのものを表現しているのだそうで。やがて、地上 は静けさの中から、喜びの声が生まれ、それが次第に高揚していき、最後には天と地 とを包み込むかのような大音量で、キリストの誕生を讃えていく… いや、ほんとに 圧倒されました。土橋さんも、お話をしている時は、にこにこと和やかな感じなの に、これだけのごっつい演奏もしはるとは、さすが、ですね。 オルガンというと、どうしてもバッハ等の名前くらいしか思い浮かばないのです が、結構、いろんな作曲家がオルガンのための曲も書いているのですね。楽しい中に も、いろいろと勉強になった演奏会でした。
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