らいぶらりぃ
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アルバン・ベルク弦楽四重奏団

●日 時1998年9月20日(日)14時開演
●会 場シンフォニーホール
●出 演アルバン・ベルク弦楽四重奏団
 第1ヴァイオリン:ギュンター・ピヒラー
 第2ヴァイオリン:ゲルハルト・シュルツ
 ヴィオラ:トマス・カクシュカ
 チェロ:ヴァレンティン・エルベン
●曲 目ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第12番変ホ長調Op.127
        弦楽四重奏曲第8番ホ短調Op.59-2「ラズモフスキー第2番」
(アンコール)
ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第16番Op.135より 第3楽章

 アルバン・ベルク・カルテットを生で聴くのは、実は初めてだったりします。曲は ベートーヴェンが2つで、うぅ、ヘビーそう…と思いながらも、初体験してきまし た。(^^;

 で、素晴らしすぎる!の一言に尽きますな。細部に至るまで精密に組み立てられた アンサンブル、彼ら1人1人の個性が表れているかのような柔らかで優しい音色、全 てを包み込むような抱擁力のある響き… この素晴らしさというのは、なかなかうま く表現できませんねぇ。聴いた者のみぞ、知る、ということかしらん…(←って、手 抜きと言われそうですが…^^;)

 12番の方は、さすが、ベートーヴェン最晩年の作品らしく、内容が充実していま すね。2楽章の歌い方なんかは、とっても奇麗で、その透明感あふれる演奏には、 うっとりとしてしまうのでした…

 けど、個人的には、やっぱり8番の方が好きですねぇ。ベートーヴェン中期の傑作 の一つと言うにふさわしいだけの、堂々とした曲ですね。そして、この後半楽章での 盛り上がりが、最高!なんです。もう、中途半端じゃなくて、4人それぞれが見事に 連係しながら、曲をぐいぐいと盛り立てていくのです。3楽章のアレグレットから、 息をつく間もなく、一気にプレストのフィナーレへ。ドラマティックと言うべきか、 この高揚感というのは、まさに会場でないと味わえないものなのでしょうね…

 ちなみに、今日の私は、いわゆるバックステージという部分の最前列(の上手側の 端)に座っていたのですが、こういう場所に座ることも、実は初めてだったりしま す。(^^; 演奏者の息づかいなんかを間近に聞きながら、彼らの作る音楽の響きが、 ぱぁっと向こう側、ホールいっぱいに広がっていくのを、まさに目の前にして、その ことによる感動もあったことは事実です。う〜む、こういう席もなかなかいいもので すねぇ。(^^;